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インタビュー

公開日 : 2015 年 09 月 03 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

かつては治療が非常に困難といわれてきた肝硬変ですが、近年は少しずつ治療できる病気になりつつあります。肝硬変になってしまった場合の予後(治療後の状態の経過)、余命(残された寿命)はどのように考えるのでしょうか。湘南藤沢徳洲会病院の岩渕省吾先生にお話をお伺いしました。

肝硬変の予後とChild分類の歴史

これまで一般的には「肝硬変になったらおしまい、余命幾ばくもない」などとの印象が強く、とても肝硬変の診断を口にすることすらできませんでした。肝臓病で通院の患者さんには、肝硬変恐怖症ともいえる方が多く、いまだにその傾向は残っています。

これまで肝硬変の予後については、別記事「肝硬変を含む肝臓病を見つける検査について」で紹介した「Child分類」が予測のために重要な目安として使われてきました。このChild分類は、簡便かつとても優れた分類であり、今なお肝硬変の残された機能(予備能)の目安として、世界共通に用いられています。ただし今後は、このChild分類が肝硬変の予後を必ずしも規定するものにはならないと考えます。

Child分類は今や予後や余命を考えるための絶対的指標ではない

かつてChild分類が絶対的であったのは、肝硬変は治らない病気だったからです。しかし、肝硬変の原因として多いC型肝炎ウイルスの治療法が次々と出てくる中で、Child分類は、必ずしも予後や余命を考えるための絶対の指標というわけではなくなりました。そのときの肝硬変の程度、肝予備能を表すものとなったのです。現在では、Child指標にしたがって「どの程度の手術ができるか」「合併症の治療はどこまでできるか」「生活状況をコントロールできるか」という観点で予後を考えていきます。たとえば、ChildのB程度までの場合、たとえ患者さんが肝硬変になっていても、ウイルスが消えれば予後はかなり良くなります。

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