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インタビュー

公開日 : 2015 年 09 月 04 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

肝硬変の症状とは―さまざまな症状と合併症について

肝硬変になると、どのような症状が出るのでしょうか。長年肝臓の診療を行い、今も第一線で日々患者さんと向き合っておられる湘南藤沢徳洲会病院の岩渕省吾先生にお話をお伺いしました。

肝硬変の症状

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が出にくいことが知られていますが、肝硬変になってもあまり症状はありません。肝硬変は、肝機能がある程度保たれている「代償期」と、肝機能が低下した「非代償期」に分けられます。

この分類は、自覚症状を考慮したうえで、腹水や黄疸、肝性脳症など、非代償期に現れる症状をもとに行ったり、「肝硬変を含む肝臓病を見つける検査について」でご説明した肝硬変の重症度指標(Child分類)に沿って行います。Child分類においては、 Aが代償期、B-Cが非代償期ということになります。

肝硬変、代償期の症状―初期症状

代償期では症状が出ないことも多くありますが、経験的な面も踏まえて「初期症状」という観点でお話しします。

肝硬変ないし慢性的な肝臓の病気の初期症状としては「筋攣縮」がよくみられます。私が問診で「足がつりませんか? 筋肉がつりませんか?」と聞くと、患者さんに「どうして分かるのですか?」と驚かれることがあります。運動しているときだけではなく、安静時や夜間寝ている時にも筋肉がつってしまうという点も肝臓病での特徴です。また足だけではなく、手や手指など、あちこちの筋肉がつることがあります。

また、よく指摘される症状に「手掌紅斑」があります。これは、手のひら全体が赤くなるわけではありません。手のひらの膨らんでいるところだけが赤色になり、そこに赤紫の小さな斑点が混じるのが典型的な手掌紅斑です。お相撲さんの手形に似ています。

皮膚の徴候では、ほかに「蜘蛛状血管腫」がみられます。上胸部から背中にかけて、赤いちいさな隆起が起こり、そこを中心として蜘蛛の足のように赤い毛細血管が拡がるものです。隆起を鉛筆の先などで圧迫しますと毛細血管が消えるので、この隆起が中心となって拡がる血管腫であることがわかります。この徴候はアルコ-ル性肝硬変で目立つ傾向があります。

教科書的には、肝硬変になると「全身がだるい、食欲がない」などの症状が現れるとも言われますが、これらはそれなりに肝硬変が進んでから(Child分類でB程度)出る症状といえるでしょう。

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