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代表的な貧血である鉄欠乏性貧血とは?
「貧血」は、非常によく聞かれる言葉です。健康診断などで指摘されたことがある方もいるかもしれません。そのなかで最も代表的な貧血は「鉄欠乏性貧血」です。これは、女性の10人に1人程度が該当すると言わ...
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代表的な貧血である鉄欠乏性貧血とは?

公開日 2015 年 08 月 06 日 | 更新日 2017 年 09 月 22 日

代表的な貧血である鉄欠乏性貧血とは?
平澤 晃 先生

横浜労災病院血液内科部長・医師臨床研修センター長

平澤 晃 先生

「貧血」は、非常によく聞かれる言葉です。健康診断などで指摘されたことがある方もいるかもしれません。そのなかで最も代表的な貧血は「鉄欠乏性貧血」です。これは、女性の10人に1人程度が該当すると言われるとても頻度の高い貧血です。鉄欠乏性貧血とは一体どのような病気なのでしょうか? 鉄不足以外に原因はあるのでしょうか? 横浜労災病院血液内科部長の平澤晃先生にお話をお聞きしました。

貧血とは

血液の成分の1つである赤血球は、酸素を全身に運んでいます。赤血球のなかには「ヘモグロビン」という色素があり、酸素を全身に運ぶための非常に重要な役割を果たしています。このヘモグロビンが少なくなると、血液が酸素を運んでいくことができなくなります。貧血とは、このヘモグロビンの量が少なくなった状態のことを言います。
貧血はさまざまなことが原因となりますが、その中でもっとも代表的なものであり、90%以上を占めるのが「鉄欠乏性貧血」です。

鉄欠乏性貧血とは

ヘモグロビンを合成していくためには、「鉄」が必要です。鉄は人体の中に約4g含まれており十二指腸や小腸から吸収されます。そのうち3分の2がヘモグロビンとして存在し、残りは貯蔵鉄という形で筋肉などにも含まれています。

鉄欠乏性貧血は、この「鉄の出入り」のバランスが崩れることにより引き起こされます。具体的に考えると、入るほうのバランスの乱れとしては鉄の摂取不足や鉄の吸収障害などがあります。出すぎてしまうほうのバランスの乱れとしては女性の過多月経(経血の量が多い)などで血液が外に多く出すぎてしまうことなどが挙げられます。

このようにして鉄が不足すると、うまくヘモグロビンが合成できなくなります。ヘモグロビンが減ってしまうと、赤血球の大きさがきゅっと小さくなり、ぺらぺらに薄くなってしまいます。このことを「小球性低色素性(しょうきゅうせいていしきそせい)貧血」と言います。赤血球がこのような状態になってしまえば、酸素を全身に運べなくなってしまうのはご想像いただけるかと思います。

鉄欠乏性貧血の頻度

前述のとおり貧血は女性に多く、女性のうち10人に1人くらいが鉄欠乏性貧血であると言われています。特に過多月経の方は排出される鉄が多くなっているため注意が必要です。

鉄欠乏性貧血の原因

  • 鉄の摂取不足

食事のバランスが悪かったり、単純に食事の量が少なすぎたりすると、食事から鉄分を摂取できなくなります。よって、ダイエットなども貧血の原因となります。また、妊娠などにより相対的に摂取が不足することもあります。

  • 吸収障害

代表的なものとしては手術で胃を切除した後に起こる吸収障害です。

  • 出血

血液中には多くのヘモグロビンと鉄が含まれています。何らかの形で出血が多くなると、当然ヘモグロビンと鉄が失われます。具体的には胃・十二指腸潰瘍からの出血、胃がん、大腸がんなど、がんが原因となって起こる出血が挙げられます。
また、女性の場合は月経があるため、閉経するまでは定期的に出血があります。そのため、女性の方が鉄欠乏性貧血になりやすくなります。

  • 遺伝との関連は?

はっきりとした遺伝との関連は指摘されていません。

  • リスクは? どのような人がなりやすい?

リスクの面でいえば、月経があるためやはり若い女性がなりやすいです。また、男性の場合は「痔」が原因になることもあります。

 

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この記事の目次

  1. 鉄欠乏性貧血に特徴的な症状「氷かじり」-原因は未解明
  2. 立ちくらみやめまいは鉄欠乏性貧血の症状ではないことも
  3. 高齢者の鉄欠乏性貧血の背後には「がん」が潜んでいることも
  4. 貧血の種類-鉄欠乏性貧血以外にはどのような貧血があるの?
  5. 危険な貧血-早急な治療が必要な貧血の見極め方
  6. 貧血を疑ったとき、してはいけないこと・自分でできること-岡田先生からのアドバイス
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この記事の目次

  1. 鉄欠乏性貧血
  2. 巨赤芽球性貧血
  3. 溶血性貧血
  4. 貧血と間違えやすい高齢者のビタミン欠乏

鉄欠乏性貧血 (平澤晃先生)の連載記事

横浜市北東部の地域中核施設であり、650の病床を持つ大病院、横浜労災病院で血液内科部長を務める。血液内科学一般を専門とする一方で医学教育にも力を入れており、同院の臨床研修センター長として全国から集まる優秀な研修医を指導している。

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