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インタビュー

公開日 : 2016 年 03 月 10 日
更新日 : 2017 年 09 月 26 日

真珠腫性中耳炎の原因-どのような人が罹りやすい中耳炎か?

「中耳炎」は一般的に広く知られている耳の疾患ですが、その中には急性や慢性の中耳炎など、様々な種類が存在します。この記事で取り上げる「真珠腫性中耳炎」は慢性中耳炎に分類され、その名の通り、耳の奥に真珠のような丸い塊ができる疾患です。難聴をはじめ、生活に支障をきたす様々な症状が出現する真珠腫性中耳炎は、どのような原因により引き起こされるのでしょうか。帝京大学医学部附属溝口病院耳鼻咽喉科の科長、白馬伸洋先生にお話しいただきました。

真珠腫性中耳炎とは

鼓膜が凹み、耳の中に「真珠腫」ができるものです

難聴や耳だれを主症状とする慢性中耳炎には、3つの種類があります。一つ目は鼓膜に穴が空く穿孔性中耳炎、二つ目は鼓膜全体が内陥(奥へ陥没すること)し、中耳の奥に癒着する癒着性中耳炎、そして三つ目は、鼓膜の一部分が内陥して周囲の外耳道が破壊され、その部分に真珠のような塊ができる「真珠腫性中耳炎」です。

通常であれば、耳垢は皮膚の自浄作用によって体外へと排出されます。しかし、鼓膜の一部がへこんでしまうと耳垢がその部分に蓄積してしまい、徐々に増大して「真珠腫」となります。“腫”という文字から腫瘍をイメージされる方も多いかと思われますが、真珠腫とは、いわば耳垢の塊のようなものなのです。

治療前の真珠腫性中耳炎

真珠腫が耳小骨を破壊することでどうなるか

難聴などの症状が起こります

耳の構造(中耳、耳小骨について)
耳の構造

真珠腫は増大していくとまず周囲の外耳道の骨を圧迫して破壊していきます。さらに、音を伝えるための骨である耳小骨(ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨)も破壊されるため、伝音性の難聴が生じます。耳の奥には顔面を動かす神経や味覚を感じる神経などの重要な神経、体のバランスを取る三半規管や音を感じる蝸牛が存在するため、真珠腫がこれらを障害することで顔面神経麻痺や味覚障害、めまいや神経性の難聴などの症状が引き起こされることもあります。

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