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インタビュー

公開日 : 2017 年 04 月 22 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

便秘の原因と定義・治療薬を紹介~正しい予防と対策方法とは?

便秘排便が何らかの理由により順調に行われない状態のことをいいます。便秘になると、からだの不調を引き起こし、生活の質が大きく低下してしまうこともあります。また便秘によって硬くなった便は、排便の際に「痔」を引き起こすこともあります。そのため便秘は早期に改善することが望まれます。

それでは、便秘の解消・改善にはどのような対応が適切なのでしょうか。本記事では、小児領域の消化器疾患治療に詳しい昭和大学名誉教授 小林昭夫先生に、便秘のメカニズムから対処法までを詳しく解説いただきました。

便秘とは?

便秘

便秘の定義

便秘は次のように定義されています。

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【便秘の定義】

①排便回数が少なくなる(週に2回以下しかない、あるいは5日以上でない)

②排便困難を伴う(排便痛を伴う、肛門が切れて出血する)

この2つの要素が備わった場合を便秘といいます。

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ただ便が出ないだけでは、便秘と判断されません。排便回数の減少とともに排便困難が伴うことが、便秘と判断される条件です。

「排便回数が減る」「排泄が困難」の負のスパイラルで、便秘は悪化する

食物は、口から摂取したあと、食道、胃を通って小腸、大腸に到達します。腸管に到達した食物は、ここで消化・吸収が行われ、大腸を通る過程で水分が吸収されていきます。水分を吸収された腸内容物は固形の便となり、やがて体外に排泄されていきます。

しかし、十分に水分が吸収できずに排泄されてしまうこともあります。これを下痢といいます。下痢が続くと脱水症状を起こしてしまいます。

一方、排泄の回数が減ると、必然的に腸内容物は腸管のなかに留まる時間が長くなり、その分、水分が吸収されていきます。すると便はどんどん硬くなってしまいます。固くなりすぎた便は、排泄に困難を伴い、痛み肛門を傷つける原因になります。

排便時の痛みや不快感は、排便頻度の減少に繋がってしまいます。そのため、排便回数がさらに減り、便秘がエスカレートしていきます。このように、排便回数減少と排便困難は悪循環を引き起こし、便秘の悪化を促進してしまうのです。

便秘になる人の割合

「便秘」は命に関わらないことから、研究データが少ない

便秘の頻度は10人に1人以上と言われていますが、明確なデータは示されていません。特に若い人では便秘を恥ずかしく感じるので、便秘のために医療機関を受診することは少ないと思います。そのため便秘を抱える患者さんの正確な数を調べることは難しいといえます。

また便秘は「便秘症」という医学的にも歴とした疾患ですが、なかなか疾患とみなされないこともあります。下痢は、脱水症状・栄養障害を引き起こすため、生命維持に大きな影響を及ぼすことが多く、症状改善のための治療が積極的になされます。一方、便秘では命にすぐ影響を及ぼすような症状ではないため、患者さんが医療機関を受診することは少なく、診療に関するデータの解析も多くは行われていません。そうした背景からも、便秘を抱える患者さんの正確なデータを示すことは難しいのです。

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