べんぴしょう

便秘症

大腸・小腸

目次

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概要

便秘症とは慢性便秘症診療ガイドライン2017において、「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。

便秘症は、食事などと関連して発症することもありますが、なかには、大腸がんといった重篤(非常に重い)な病気の前兆であるケースもあります。

病気と関連して便秘症を発症している場合には、原因となっている病気によるそのほかの症状が現れる場合もあります。

 

原因

便秘症にはさまざまな原因があります。たとえば、朝食をとっていない、食事の時間が不規則である、といった生活スタイルが原因となることもあります。

また、糖尿病の薬や抗コレステロール薬、抗うつ薬、抗パーキンソン病薬などの薬が原因となって便秘症が生じることもあります。

そのほかにも、糖尿病や甲状腺機能低下症、電解質異常、尿毒症、強皮症、パーキンソン病、うつ病、大腸がんなどの病気を原因として発症するケースもあります。

症状

便秘症では、1週間のうちに数回程度しか排便がないといった症状が現れます。便をしっかりと出しきったという感覚がなく、残便感を覚えることもあります。

また、お腹の痛みや腹部膨満感などを自覚することもあります。さらに、便が硬くなることから、うさぎのようなコロコロとした硬い便が出ることもあり、それに伴って、切れ痔の症状が現れることもあります。

そのほかにも、原因となる病気に関連した症状が合併することもあります。たとえば、大腸がんであれば体重減少や全身倦怠感などがみられ、甲状腺機能低下症であれば疲れやすさや全身のむくみなどの症状が現れることがあります。糖尿病であれば、手足の感覚障害や腎機能障害、目の見えにくさなどの症状・病態が引き起こされることもあります。

検査・診断

診断にあたって、実際にどのような排便習慣であるかを詳細に確認します。具体的には、以下のよう内容が挙げられます。

  • 週何回の排便があるか
  • 便の硬さはどうか
  • 排便後の感じはどうか

などがあります。

何かしらの病気や薬剤が便秘に関与していることもあるため、それも踏まえて確認をおこないます。

また、便秘症では、大腸通過時間検査や排便造影検査などの検査が行われることもあります。

大腸がんや甲状腺機能低下症、糖尿病などの器質的な病気が疑われる場合には、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)や血液検査なども適宜検討されます。

 

治療

便秘症の治療では、食物繊維の多い食事を心がけることが大切です。そのほかにも、規則正しい食事や睡眠時間をとること、適度な運動を行うこと、適宜水分摂取を行うこと、なども重要な観点です。

また、薬物療法を行うこともあります。具体的には、酸化マグネシウムやセンノシド、ピコスルファートナトリウムなどの薬物を使用することが検討されます。

基礎疾患(原因となっている病気)の存在が疑われる場合には、その病気に対しての特異的な治療介入も検討されます。