
視神経脊髄炎を治療中の患者さんへ
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視神経脊髄炎とは、短期間に視力が低下する、手足が動かなくなるなどの症状があらわれる自己免疫性疾患です。治療後に再発することが多く完治の難しい病気ではありますが、近年では診断方法・治療薬の進歩によって、徐々に再発が減少しています。視神経脊髄炎の予後について、近畿大学医学部の楠進(くすのき すすむ)先生にお話を伺いました。
記事2『視神経脊髄炎の治療』でご説明したように、視神経脊髄炎は治療後に再発することが多く、完治が難しい病気です。視力低下や手足の麻痺などが後遺症として残る可能性があります。しかしながら、治療によって寛解(治癒したわけではないものの、症状が落ち着いて安定した状態)する症例もあります。
視神経脊髄炎は、再発するたびに症状改善の程度が低下することが多いです。たとえば視力低下の症状であれば、最初は治療によって従来の視力の90%まで回復しても、再発した際には80%の回復、次の再発では70%の回復といったように、徐々に症状改善の程度が落ちていく傾向にあります。よって、発症からの時間が長い患者さんほど、何らかの後遺症が残っていることが多いです。
再発時の症状として特徴的なものはありません。最初に視神経症状だけだった患者さんが再発時には脊髄症状を起こす、あるいは視神経症状と脊髄症状の両方があらわれるということはあります。つまり、いつ、どの症状があらわれてもおかしくはないのです。
記事1『視神経脊髄炎の症状』でお話しした、2011年に行った視神経脊髄炎の疫学調査では、16.2%の患者さんには一度も再発がみられませんでした。1)しかしながら、その時点で再発のなかった患者さんが将来的に再発する可能性はあります。視神経脊髄炎は、治療後に再発しないケースはまれであり、再発する確率は高いといえるでしょう。
なぜ視神経脊髄炎が再発するのかは詳しくは解明されていませんが、何らかの要因で自己免疫が活性化することで、抗アクアポリン4抗体が産生されると考えられます。自己免疫が活性化するきっかけとして、感染症、過度のストレス、過労などの可能性が示されています。つまり、感染症、過度のストレス、過労などをきっかけとして体のバランスが崩れることで、自己免疫が活性化するのだと考えられます。
前項でお話ししたように、感染症、過度のストレス、過労は視神経脊髄炎の再発のきっかけになりえます。再発を予防するためには、なるべく風邪をひかない(感染症を防ぐ)、過度のストレスがかかる環境を避ける、休息をきちんととって疲れをとる(過労を防ぐ)ことが重要です。
視神経脊髄炎はこれまでお話しした通り、再発しやすく完治の難しい病気です。しかし近年では、ステロイドの少量維持療法が導入されたことで再発の予防に効果を示しており、以前よりも再発が減っています。また、視神経脊髄炎の新たな治療薬も導入されようとしています。視神経脊髄炎の患者さんには、希望を持って治療を続けていただきたいと考えます。
出典
1)Miyamoto K, Fujihara K, Kira JI, Kuriyama N, Matsui M, Tamakoshi A, Kusunoki S. Nationwide epidemiological study of neuromyelitis optica in Japan. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2018 Jan 11. pii: jnnp-2017-317321. doi: 10.1136/jnnp-2017-317321. [Epub ahead of print]
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国立精神・神経医療研究センター病院 脳神経内科 副部長
内科、外科、精神科、脳神経外科、小児科、整形外科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、麻酔科、脳神経内科、児童精神科
東京都小平市小川東町4丁目1-1
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国立精神・神経センター病院 多発性硬化症センター センター長、国立精神・神経センター神経研究所 特任研究部長
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内科、外科、精神科、脳神経外科、消化器外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、感染症内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、脳神経内科、病理診断科
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河北総合病院 脳神経内科 部長、安全・感染管理 部長
内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、神経内科、リウマチ科、リハビリテーション科、小児科、外科、呼吸器外科、心臓血管外科、脳神経外科、整形外科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、眼科、皮膚科、放射線科、麻酔科、糖尿病・内分泌・代謝内科、腎臓内科、消化器外科、病理診断科、臨床検査科、救急科、感染症内科、血液内科、精神科、産科、婦人科、乳腺外科、小児アレルギー科、形成外科、美容外科、脳神経内科、頭頸部外科、放射線腫瘍科、疼痛緩和内科、血液外科
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