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めまいの原因はストレス?「頭痛」「吐き気」「立ちくらみ」「ふわふわ」「耳鳴り」がするときは何科の外来を受診すればいい?◇

  • #良性発作性頭位めまい症
  • #メニエール病
  • インタビュー
  • 公開日:2016/08/01
  • 更新日:2016/11/30
めまいの原因はストレス?「頭痛」「吐き気」「立ちくらみ」「ふわふわ」「耳鳴り」がするときは何科の外来を受診すればいい?◇

そもそもめまいには「目が回ること、目がくらむこと」という定義がありますが、めまいを訴えて病院を受診した方のうち、ハッキリとした原因がわかるのは全体の4分の3程度と言われています。

ここではめまいの症状の種類と原因についてご紹介します。また、めまいが気になるとき、どうして耳鼻科を受診した方がいいのかについても一緒に説明します。

 

 

1.めまいのタイプは複数ある

「世界がぐるぐるまわっている」や「ふわふわしてる」のように、めまいのパターンは多岐にわたります。ここでは代表的なめまいの種類をご紹介します。

回転性のめまい

めまいの中で一番多いのが、この回転性のめまいです。回転性のめまいでは、「自分がぐるぐる回っている」「周辺がぐるぐる回っている」、ときに「自分も周辺もぐるぐる回っている」と感じることもあります。また回転性のめまいでは吐き気をもよおして実際に嘔吐してしまうほか、耳鳴りや難聴などを伴うことも多いです。

回転性のめまいや、めまいに伴う吐き気や耳鳴りの原因ですが、中耳や前庭神経など平衡感覚を司る機能に生じた以上であることが多いです。

浮動性・動揺性のめまい

「体がふわふわ浮いているような感じ」「車や船に酔ったときに似た感覚」「ゆらゆらと揺れ続けている気がする」ようなめまいは、不動性・動揺性のめまいと呼ばれます。このふわふわしたタイプのめまいも、吐き気や頭痛を伴うことがあります。

浮動性・動揺性のめまいが起きたとき、脳や脳を通る血管になにかしらのトラブルが生じている可能性が高いです。ふわふわとしためまいがある、またはふわふわしためまいと一緒に吐き気や強い頭痛があるときは、脳血管障害の可能性があるため速やかに病院を受診して下さい。

立ちくらみを伴うめまい(失神性のめまい)

失神とは、脳への血流量が一時的に低下して意識消失や視力喪失を起こすことを指します。立ちくらみも一時的な血流不足であるため、立ちくらみと失神は同じものとみなされます。

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2.めまいの原因は病気かも?めまいの原因と疾患

めまいを起こす原因は複数あり、耳(内耳)・脳・首が原因となるものの3種類に分類することができます。

内耳が原因のめまい

耳は外界の音を聞くだけでなく、体のバランス感覚を調整する器官でもあります。耳は外耳・中耳(ちゅうじ)・内耳(ないじ)で構成されていますが、この内耳のバランスが崩れるとめまいが生じます。

・良性発作性頭位めまい症(BPPV)

内耳の前庭と呼ばれる部位にある耳石が剥がれて三半規管に入り込むことでめまいが生じます。中高年以降の女性のめまいの多くは、この良性発作性頭位めまい症(BPPV)であることが多いです。

良初発作性頭位めまい症(BPPV)とは?

メニエール病

内耳性のめまい特有のぐるぐるする回転性のめまいの他に、耳の聞こえ方にも影響が出るようになります。メニエール病のめまいは20分以上続き、寝ていてるときも継続するため、次第に吐き気を感じるようになります。

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前庭神経炎

風邪やインフルエンザなどで体内に侵入したウイルスが前庭神経へ到達して炎症を起こすことがあります。神経認証が生じると平衡感覚などの情報伝達がうまくいかなくなるため、めまいが生じるようになります。

突発性難聴

中耳炎など、聴神経に生じた炎症が原因です。突発性難聴ではぐるぐる回るようなめまいを起こすことがありますが、比較的軽いのが特徴です。

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聴神経腫瘍

腫瘍の多くは良性です。付近の神経圧迫することで、ぐるぐるまわるようなめまいや難聴を起こすことがあり、その程度はさまざまです。

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脳が原因のめまい

めまいの原因が脳にあるときは脳そのもの、もしくは脳に付随する血管に異常が認められます。脳が原因のときは、原因となる異常がどこに生じたかによってめまいの種類も変化します。

脳腫瘍

脳腫瘍が原因の場合、腫瘍が生じた部分によって生じるめまいが異なります。例えば脳腫瘍が平衡感覚を司る聴神経付近にあるときはぐるぐるとしためまい、小脳付近ではふわふわしたりふらつくようなめまいを起こします。

脳腫瘍が進行すると次第に難聴や耳鳴り、頭痛など他の症状も生じるようになります。

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脳血管障害

脳梗塞・脳出血・くも膜下出血のことを脳血管障害と呼びます。脳血管障害では血管が切れる、詰まるなどして十分な血流が行き渡らなくなることで、めまいが生じるようになります。意識障害、ろれつが回らなくなる、運動障害だけでなく、強い頭痛や首の痛みがあらわれます。

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首が原因のめまい

首の関節には神経受容体が多くあるため、筋肉の緊張や首に極端な負担がかかるとめまいを起こすことがあります。めまいの原因が首の場合、首まわしをしたり伸ばしたりしたときにめまいが生じます。

頚部に負担がかかる原因としては、姿勢の悪さや骨格のゆがみ、交通事故などによるむちうち、軽椎間板ヘルニアなどの背骨の異常が挙げられます。

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その他の原因

加齢が原因のめまい

年齢を重ねることが、めまいの発生に少なからず影響を与えているとも言われています。これは、自律神経の調整機能や中耳・前庭神経の神経系統が衰えると、血圧の調整や平衡感覚の処理がうまくいかなくなるためと考えられています。

また高齢者は複数の既往症を抱えており、治療のため複数の薬を服用していることが多いです。これがめまいに何かしらの影響を与えてるとも考えられます。

薬が原因のめまい

服用している薬の副作用として、めまいが生じている可能性もあります。たとえば医師から処方される抗生物質や抗がん剤、抗パーキンソン病薬、精神安定剤、血圧を下げる降圧剤などはその代表的な例です。ほかにもドラックストアで販売している風邪薬もめまいの原因になることが多いです。

こうした薬を服用してめまいが現れたときは、薬を処方した医師に相談するか、薬剤師に相談するようにしましょう。

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ストレスが原因のめまい

めまいを訴えて病院を受診された方を検査しても、4分の1の原因はわかりません。特に来れといっためまいの原因が特定できないときに考えられるのは、ストレスやから来る自律神経の乱れによるものです。

自律神経の乱れによるめまいは基本的な安全なめまいですが、めまいが長期間にわたって生じるとQOL(生活の質)に多大な影響を与えます。そしてストレスは、ときにめまいを増長させることもあります。

めまいの検査をしても原因が特定されないときは、日常生活でストレスを抱えていないか一度振り返ってみることをおすすめします。

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3.めまいがするときは何科の外来を受診すればいいの?

めまいというのは、それ自体が病気なのではなく、あくまでも他の病気の症状のひとつということがお分かりいただけたかと思います。そのため、ぐるぐるするめまいとふわふわするめまいでは、吐き気や頭痛といった付随する症状だけでなく原因も異なります。

めまいのあらわれ方や症状によって受診する診療科が変化するため注意が必要です。

耳鼻咽喉科を受診した方がいいめまい

平衡感覚を司る中耳や前庭神経に異常がある可能性があり、ぐるぐると回るようなめまいがするとき、特に耳鳴りや難聴など聴力に難があるときや閉塞感を感じるときは、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

神経内科・脳外科を受診した方がいいめまい

ふわふわとした浮遊感のあるめまいや、物が二重に見えるとき、ろれつが回らない、手足がしびれたり思うように動かせないときは、脳や脳の血管にトラブルが発生している可能性があります。

特にこのふわふわしためまいでは一刻を争う自体もあるため、一般外来を受診するのではなく、救急車を呼ぶなどして速やかな対応が必要です。

整形外科を受診した方がいいめまい

整形外科の診療対象は運動器官を構成する組織全般のため、骨・軟骨・筋肉・靭帯・神経と多岐にわたります。

首を回したり動かしたとき生じるめまい、姿勢の悪さ、骨格のゆがみ、頚椎椎間板ヘルニアがめまいを起こしているときは、骨格や筋、神経に対してアプローチをかける必要があるため、整形外科を受診することをおすすめします。

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小林 裕貴

小林 裕貴先生

横浜市立大学大学院医学研究科 病態代謝内科学 博士課程 / 横浜市立大学附属病院 循環器内科

初期研修後、循環器内科医として臨床経験を積むかたわら大学院へ進学し、ウェアラブルデバイスによるバイタルデータ測定・またそれらと生活習慣病の関連について研究を行う。2015年からはメディカルノートにも参加し、メディア統括を務める。Choosing Wisely Japan発起人。

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