首のしみ:医師が考える原因と対処法|症状辞典

首のしみ

受診の目安

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 短期間で明らかに増えている、広がっている
  • 色にムラがあり、サイズが大きい
  • 表面がただれたり、でこぼこしている

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 数年以上変わらないが、見た目が気になる
[医師監修] メディカルノート編集部

[医師監修] メディカルノート編集部

首にしみが起こる原因はさまざまですが、痛みなどの不快な症状が伴わないことがほとんどです。そのため放置してしまいがちですが、原因によっては注意が必要なものもあります。

  • 年齢を重ねるにつれて、顔や首、手などにしみが増えている気がする
  • 首のニキビが治った後、その部分がしみのようにあとが残っている
  • 生まれたときからずっと首にしみのようなものがある

このような場合、何が原因となっているのでしょうか。また、どういったときに受診すべきなのでしょうか。

首にしみが生じる病気としては、主に以下のようなものがあります。

老人性色素斑

老人性色素斑とは、主に紫外線を浴びることによって現れるもっとも代表的なしみです。加齢とともに生じる頻度が増え、60歳以降ではほぼ必発します。20代でみられることもあります。紫外線を浴びやすい顔や首、手などによく生じ、しみの色は褐色から黒色で、数mmくらいの大きさのこともあれば5cmくらいになる場合もあります。

老人性色素斑
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炎症性色素沈着

炎症性色素沈着とは、ニキビや擦り傷、虫刺され、やけどなどの後にできる一時的な褐色の色素沈着です。

時間が経てば自然に消えていきますが、消えるまでに早くても数か月、長ければ数年経つこともあります。

日光角化症(にっこうかっかしょう)

日光角化症とは、長年にわたって紫外線を浴び続けることで起こる皮膚の悪性腫瘍(がん)の前駆症状です。顔や首、手など紫外線によくあたる部位に好発し、特に60歳以降に多いとされています。

色は赤色から赤紫色で、しみというよりもカサカサとした斑点が主な症状です。皮膚の浅いところに留まる初期には転移することはありませんが、放置すると皮膚がんに進行し、次第に表面が盛り上がってくるのと同時に、皮膚の深部へと広がって転移するようになります。

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう))

脂漏性角化症とは、紫外線の影響や皮膚の老化などが原因となって、頭や顔、首、手足などにイボ状の発疹が生じる良性の腫瘍で、高齢者に多いとされています。

色は主に褐色から黒褐色、大きさは数mmから3cmほど、形状はわずかに盛り上がる程度から突出したしこりまで、さまざまです。単独で発生することもありますが、老人性色素斑から脂漏性角化症になることもあります。

脂漏性角化症
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扁平母斑(へんぺいぼはん)太田母斑(おおたぼはん)

一般的に「茶あざ」と呼ばれているものが扁平母斑、「青あざ」と呼ばれているものが太田母斑です。いずれもあざの一種ですが、しみのように見えることもあります。

扁平母斑はカフェオレのような色で、生まれつきに存在するのがほとんどですが、思春期頃に発生する場合もあります。太田母斑は青紫色から灰紫青色の色調を特徴とし、多くは新生児~幼児期に発生しますが、20~40代で発生することもまれではありません。

いずれも広範囲に発生することが多く、基本的には自然にあざが消えることはありません。

扁平母斑
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太田母斑
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摩擦黒皮症(こくひしょう)

摩擦黒皮症とは、ナイロンタオルなどで摩擦することによって起こる皮膚の炎症で、「ナイロンタオル皮膚炎」とも呼ばれています。ナイロンタオルのほかにも、ブラシやスポンジ、麻タオルなど摩擦の強いもので皮膚をこすりすぎることが原因で生じます。

特に背骨や鎖骨など体の突起した部分に生じることが多く、皮膚がこすれることで黒い沈着が起こります。通常はその部位をこすらずにいると自然に消えていきますが、消えるまでに数か月から数年かかる場合もあります。

中には放置しても問題ないものもありますが、積極的な治療が必要なものもあります。

何が原因なのかを自分で判断するのは難しいため、特に首のしみが増えてきている、大きくなってきている、しみが突起しているという場合には、一度病院を受診することを考えましょう。また、首のしみが気になってストレスを抱えている場合にも受診するのがよいでしょう。

受診に適した診療科は皮膚科です。診察時には、いつ頃からしみが出始めたのか、日常的に紫外線に当たるか、ニキビや擦り傷などの後に発生したか、ナイロンタオルなど摩擦の強いものを使用しているか、などを医師に伝えましょう。

日常生活上でしみが発生する原因としては、紫外線が考えられます。

皮膚の表面には、しみの元となるメラニンという色素を作り出す色素細胞(メラノサイト)があります。

紫外線を受けると色素細胞の数が増加しメラニンが多く産生されるようになりますが、本来メラニンはさまざまな過程を経て最終的に皮膚の表面から剥がれ落ちていきます。

しかし、紫外線を過度に浴びるとメラニンが過剰に産生され、剥がれ落ちずに滞留してしまいます。そうすると表皮細胞が褐色に色づき、見た目に褐色のしみとなって現れるようになります。

紫外線の対策と予防

外にいる時間を減らす、日傘・帽子を着用する、日焼け止めクリームを塗るなど、まずは紫外線を過度に浴びないよう心がけましょう。

そして、このような直接的な紫外線対策に、皮膚の乾燥を防ぐ(保湿する)、ストレスを溜めない、ビタミンC・Eを積極的に摂取するなどの対策を加えましょう。

皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し紫外線の影響が受けやすくなり、ストレスはメラニンの過剰産生を引き起こすと考えられています。また、ビタミンCはメラニンの産生を抑える、ビタミンEはメラニンの排出を促すなどのはたらきがあります。

紫外線対策を長期的に行っても、しみが薄くならない場合やしみの範囲が大きくなるなどの場合には、一度病院を受診し医師に相談してみましょう。