ひまんしょう

肥満症

最終更新日
2018年07月06日
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2018/07/06
掲載しました。

概要

肥満症とは、肥満があり、それが原因で糖尿病脂質異常症痛風睡眠時無呼吸症候群などのさまざまな健康障害が引き起こされた状態を指します。

そもそも肥満とは

肥満は、身長と体重のバランスを表す「BMI」と呼ばれる指標をもとにして判定されます。具体的には、【体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))】をもとにして計算されるBMI(体格指数:body mass index)が25以上の場合 、肥満として判断されます。

原因

肥満症は、食べ過ぎなど食生活の乱れや運動不足が主な原因です。消費エネルギー以上に過剰に食事を摂ってしまうと、余剰エネルギーが脂肪として体内に蓄積されます。

したがって、食べ過ぎの状態になると肥満が引き起こされてしまうことになります。また、運動不足も肥満の原因となります。

運動をすることはエネルギーを消費することを意味しますが、運動不足の状態ではやはり同じく余剰エネルギーが脂肪として蓄積することになります。この肥満が原因でさまざまな健康障害を引き起こします。

症状

肥満であることで、動きにくい、息切れをしやすいなどの症状が引き起こされる可能性があります。さらに、肥満をきっかけとして高血圧糖尿病脂質異常症などが誘発される危険性が生じます。これらの状況はさらには動脈硬化を促進してしまい、狭心症心筋梗塞脳梗塞などといった血管性病変を生じる可能性が高まります。

また、肥満であることをきっかけとして、睡眠時無呼吸症候群が生じることがあります。これによっていびきや睡眠時の無呼吸、高血圧などの健康被害が生じます。さらに体重が過度にかかることで関節に負担がかかったり、脂肪肝胆石症を生じたりする可能性もあります。

検査・診断

肥満症では、身長や体重の測定が行われます。同じ体重であっても脂肪の付着部位が異なることもあるため、腹囲を測定することや腹部CTを撮像することも検討されます。

特に、内臓に脂肪が沈着している状況では、高血圧糖尿病などの健康障害が生じる危険性があるため、脂肪の分布を確認することは重要です。

また、肥満症ではそれに続発する健康障害を評価するための検査も大切です。具体的には、血圧測定や血液検査、尿検査などが適宜検討されます。

治療

肥満症の治療は、まずは健康障害の原因である肥満の解消が重要です。肥満は、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが不均一になることを原因として引き起こされるため、この不均一を是正するための介入が必要です。

具体的には、肥満にならないための食事療法や運動療法を、普段の生活に取り入れることが大切です。減量のため食事だけを制限すると、重要な骨格筋までもが減少(サルコペニア)してしまうため、食事療法と運動療法の併用が重要です。

しかし、肥満予防のために継続的かつ効果的な治療方法を実施するには、個人の努力のみでは難しいこともあります。そのため、適切に対処するための具体的な実践方法を専門家の指導のもとで行うことを検討してもよいかもしれません。

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