学校法人藤田学園は、2024年11月19日付で文部科学省の「橋渡し研究支援機関」として認定されたと発表した。認定制度は2021年に始まり、これまでに全国の11機関が認定を受けているが、医療系大学が認定されるのは初めてという。藤田学園は2024年度の公募に応じ、認定された。
「橋渡し研究」とは、大学などで▽高度かつ先進性の高い基礎研究の成果▽臨床現場で必要とされる(ニーズ)新たな価値(シーズ)の発掘・育成▽非臨床試験から臨床試験への発展――を通して、医療での実用化を最終目標とする研究、と定義されている。
橋渡し研究支援機関となるには、以下に掲げる機能を有すると文部科学大臣が認定することが条件となる。
また、認定の条件としては以下の要件のいずれにも該当することが求められる。
大学などの優れた基礎研究の成果を、認定制度を通じて革新的な医薬品・医療機器などとして国民に提供することを目指している。
藤田学園は、医学部創設50周年を迎えた2022年、従来の教育、研究、医療・福祉に「社会貢献」の4本目の柱を加えた「Fujita VISION 2030」を策定した。また同年、医薬品、医療機器、体外診断用医薬品、再生医療などの製品を含めた先端医療技術の社会実装実現を目指して、愛知学院、岐阜薬科、摂南、名城の4大学と共に「先端医療開発コンソーシアム」設立の協定を締結。2024年2月には名古屋工業、奈良先端科学技術大学院、千葉工業の3大学が、同年12月には静岡県立、星薬科の2大学が新たにコンソーシアムに参加した。
橋渡し研究支援機関認定により、学内の研究から生まれたシーズだけでなく、コンソーシアムに参画している医療以外の分野で強みを持つ大学をはじめとした全国からもシーズを募集して発掘・育成・支援を行い、藤田医科大学病院での臨床試験を経て先端医療技術の早期社会実装を目指す。同時に、人材育成にも取り組むとしている。
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