喘息は「子どもがなるもので、大人には関係ない」と思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、アレルギー性炎症によって起こる病気であり、年齢に関わらず発症します。こどもの喘息を「小児喘息」、成人になってから発症する喘息を「成人喘息」と呼びますが、両者はどのように違うのでしょうか。国際医療福祉大学臨床研究センター教授/山王病院アレルギー内科の足立満先生にお話をお聞きしました。
基本的な原因である気道炎症は全く同じですが小児は9割以上がアレルギーにより起こり、成人は5~6割がアレルギーによって起こります。こどもの喘息はダニなどのアレルゲンが原因となって発症することがほとんどですが、大人の喘息はアレルゲン以外に生活習慣やストレスなどの環境因子によっても引き起こされるといわれています。大人でもこどもでも風邪(ウイルス感染)は喘息発作誘因のトップです。大人の喘息はこどもの喘息よりも重症化しやすく、治りにくい場合が少なくありません。
こどもの喘息は、早い子で生後2~3か月から発症することもあり、全体の50%ほどは2歳以下で発症しています。遺伝要素が強く関与していると言われており、両親ともアレルギー体質である場合、そうでない場合よりもかなり高い確率で発症すると報告されています。また、家族に喫煙者がいる場合も発症する確率が高くなると言われています。
しかし、小児喘息の5~6割程度は、肺の成長とともに症状も治まり、自然に寛解すると言われています。ただし親の管理を離れて自分で薬を吸入・内服するようになると、薬を飲むことを忘れてしまったり、やめてしまったりする可能性があります。その場合は重症化し、成人喘息へと持ち越してしまう可能性もあるので注意が必要です。
大人の喘息は、この30年間で約3倍に増加しています。発症年齢も上がっており、30~40歳代を過ぎて始めて発症するようなケースも増えてきています。
成人気管支喘息の約半数はこどもと違い、アレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)を特定できないタイプです(非アトピー型と言います)。非アトピー型は肥満女性にも多いと言われていますが、原因ははっきりと分かっておらず、風邪や過労・ストレス・生活習慣などが誘因ではないかと考えられています。最近ではウイルス感染や大気汚染などが原因となり、自然免疫というメカニズムを介して普通のIgE由来のアレルギーと同じ気道炎症が引き起こされることも分かってきました。
また、過去に小児喘息にかかったことがある患者さんが成人になって再発するケースは比較的少なく、20%以下に過ぎないといわれています。
成人喘息の70%程度の方は大人になってから発症すると言われています。その多くは40歳以降に発症します。報告によっても異なりますが、残りの30%のうち20%は、小児期より思春期喘息を経て、慢性的に持ち越されてしまったケースで、最後の10%はいったん治まっていた小児喘息が再発するケースだと報告されています。
大人の場合、「喘息は子どもがなる病気」「たかが咳、ただの風邪」などと思い込み、咳などの症状が続いていても、風邪薬などを飲んでその場しのぎでやり過ごしている方も少なくありません。その結果、こじらせてしまうケースも目立っています。喫煙者の場合は肺気腫(COPD)などの併発もみられます。これをACOS(喘息とCOPD合併例)と呼びますが、コントロールが悪く増悪を繰り返すケースもあり、出来れば早期に専門医を受診しましょう。つまり喘息患者でありながらタバコを長期で吸っている高齢者やCOPDの患者さんでも、夜間発作や咳が多い場合などはこのACOSの可能性があるといえます。
国際医療福祉大学 臨床研究センター教授、山王病院 アレルギー内科、公益財団法人日本アレルギー協会 理事長
国際医療福祉大学 臨床研究センター教授、山王病院 アレルギー内科、公益財団法人日本アレルギー協会 理事長
昭和大学医学部卒。昭和大学医学部第一内科学助教授、ロンドン大学Royal post graduate medical school臨床薬理学教室研究員、昭和大学第一内科主任教授を経て、国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授/山王病院アレルギー内科。自身が喘息であったという経験を活かし、気管支喘息をはじめとした呼吸器疾患に悩む数多くの患者を治療してきている。1993年のはじめの我が国の喘息管理予防ガイドラインから現在まで喘息管理予防ガイドライン作成委員として参加し「喘息管理・予防ガイドライン2018」(JGL2018)作成委員会においても顧問を務めている。
足立 満 先生の所属医療機関
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アレルギー症状で悩んでいます
よろしくお願いします。2年ほど前から近くの内科で喘息の治療を受けています。吸入と飲み薬を服用しています。最初の頃は喘息の意識はありませんでしたが、最近は時々、息苦しくなり鼓動がして、下半身がしびれたようになり、首廻りが熱を持ったように暑く感じて、どうにも気分が悪くなります。病院の先生に相談すると、吸入をすれば楽になります、といわれて毎回吸入をしています。確かに効果はあります。はじめの頃は30分ぐらいで落ち着いていましたが、最近は2時間から3時間続くようになりました。その時間の中で何度か症状に波があります。不安な気持ちで過ごしています。よろしくおねがいします。
息苦しさと 胸の不快感
三ヶ月ほど前から 息苦しさや 胸の不快感そして 脈が速く打つような動悸があります。心臓 胸部レントゲンなど診察してもらいましたが特に異常がありません。 喘息と診断され 飲み薬と 吸入薬を使用していますが あまり効果がありません。 ここ最近では 毎日のように息苦しさがあります。どうしたらいいかわかりません。 どうした方がいいか アドバイスをください。
薬を飲んでも変わらない息苦しさ
先日喘息かもと思い呼吸器内科を受診。 吸入器と飲み薬を貰いました。 それから3日目になるんですが、 心拍数が上がる感じと、息苦しさが有り。 薬の影響かもしれないと思い、 普段通りスーパーへ行き、帰宅後 息が苦しくなり、肩で呼吸するような感じに。 帰宅後約1時間程経過しましたが、先程よりは良くなったものの、若干の息苦しさと肩の呼吸は治らず。 熱はなく、強く息を吐くとゼーゼー(ヒーヒー?)音が鳴る。 因みに昨日も同じように動いたが 昨日はさほど苦しくは感じなかった。 呼吸器内科へ受診した際にはレントゲンも写したが、特に異常はないとのこと。 しかし今は気だるさも感じる。
喘息について
鼻鼻腔の手術して その後 咳が 止まらないので 呼吸器科に 診察したら 喘息と言われました しばらくは 通院していましたが 最近は 行っていません 診察に 行った方がいいのは わかっていますが 気道が せまいみたいです キュと閉めたら 死亡するみたいで わかっては いるのですが 診察時は 吸入薬と 飲み薬 していました 今は なにもしていないです 祖母が 喘息でした 吸入薬も あまり よくないと 聞いていますし 気道が 狭きで 硬いようです やはり 気道の 検査に 行くべきですよね 呼吸器科の 先生には 行っていないから 悪いと 思っています 風邪ひきますと 喘息みたいな咳が 出ます ここ 3年くらい 診察に 行っていないです
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