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二次性高血圧の治療
二次性高血圧は、その原因となる疾患によって治療方法もさまざまです。二次性高血圧の治療について、国際医療福祉大学三田病院内科部長・副院長の佐藤敦久先生にうかがいました。手術およびカテーテルによる治...
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二次性高血圧の治療

公開日 2015 年 11 月 19 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

二次性高血圧の治療
佐藤 敦久 先生

国際医療福祉大学 三田病院

佐藤 敦久 先生

二次性高血圧は、その原因となる疾患によって治療方法もさまざまです。二次性高血圧の治療について、国際医療福祉大学三田病院 内科部長・副院長の佐藤敦久先生にうかがいました。

手術およびカテーテルによる治療

二次性高血圧症は、手術によって原因を取り除いてしまえば血圧が下がり、その後の治療が必要なくなる場合もあります。そのもっとも分かりやすい例は内分泌性高血圧です。

内分泌性高血圧は、腎臓のそばにある副腎に腫瘍ができ、ホルモンが過剰に分泌されていることが原因となっています。代表的なものは原発性アルドステロン症・Cushing症候群・褐色細胞腫です。これらは正確な診断に基づいて手術を行うことによって、完全に治癒することが可能です。この点は本態性高血圧と大きく異なる部分です。

腎血管性高血圧症(腎動脈狭窄症)は、腎動脈が狭くなり腎臓への血流が少なくなるため、低血圧状態であると錯覚した腎臓が血圧を上げようとして起こります。主に若い人にみられる、線維筋性異形成によって腎動脈の根元が狭くなっている場合には、カテーテル治療で血管の狭くなった部分を押し広げれば、高血圧を改善することが期待できます。

しかし、薬物治療で血圧を下げる場合に比べてより良い効果が期待できるかという点について明らかな有意差はなく、血管を傷つけるリスクも考慮する必要があるでしょう。高齢の方の場合にも、動脈硬化を基盤とした腎動脈の狭窄が起こりえますが、その場合には血管自体が傷んでいるため、カテーテル治療のリスクはさらに大きくなります。

また、高血圧症になってから何年も経過して腎臓の働きが悪くなってしまっている場合には、上記のような治療の後も降圧剤の服用を続ける必要があります。このような点からも、二次性高血圧症の治療は、いかに早く見つけ、適切に対処するかが重要であるといえます。

このほか、治療抵抗性高血圧に対する新しい治療法として期待されている手技に、腎デナベーション(腎交感神経除神経術)というものがあります。これは腎動脈の交感神経の働きを抑制するために、カテーテルで神経を焼灼(しょうしゃく・高温で焼くこと)するというものですが、その有効性については臨床試験でも相反する結果が出ており、現時点では評価が難しいところです。

薬物治療

二次性高血圧症の原因が腎実質性高血圧である場合、糖尿病性腎症や慢性糸球体腎炎、多発性嚢胞腎などの腎障害によって血圧の上昇が引き起こされていることが考えられます。これらが原因となっている高血圧では、レニン−アンジオテンシン系の活性を阻害する薬によって血圧をコントロールすることができ、有効な治療法のひとつとなります。

しかしながら、私たち専門医にとっても悩ましい問題は、腎臓そのものに働きかけて治す薬がないということです。そのため、本来は血圧をコントロールする薬であるレニン−アンジオテンシン系の薬剤が腎臓に対する薬として代替されているという面があります。

腎臓内科の医師はこのレニン−アンジオテンシン系の薬剤の使い方に非常に長けています。漫然と使用するのではなく、用量の調整・薬剤の選択・他の薬剤との組み合わせを、患者さんの腎機能の変動に合わせてすべて調整しています。長期的にみて患者さんの腎臓の機能をどれくらい保てるかという点では、腎臓内科の専門医が貢献できる部分は非常に大きいと考えます。

新潟大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部内科、水戸赤十字病院内科を経て、現在は国際医療福祉大学付属三田病院で副院長を務める。内科一般のエキスパートであり、臨床試験などから得られたエビデンスに基づいた治療を日々行っている。十分な話し合いを行い、両者の合意により治療方針を決定することで、多くの患者から高い信頼を得ている。

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