まぶたが赤い:医師が考える原因と対処法|症状辞典

まぶたが赤い

受診の目安

夜間・休日を問わず受診

急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。

  • 目の周りのケガをしたなど、きっかけがはっきりしていて痛みが強い
  • 目の充血、目を動かすと痛い、見えにくいなどの症状がある
  • まぶたや唇の腫れ、息苦しさなどの症状がある

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 化粧品によるかぶれなど、きっかけが分かっているが赤みが引かない
  • 目頭の腫れ、かゆみ、充血、見えにくさなどの症状がある
  • 日常生活に支障はないが、慢性化している

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 短時間でよくなり、その後繰り返さない

メディカルノート編集部 [医師監修]【監修】

まぶたが赤いと見た目の問題で気になったり、また、原因がわからないまま赤みが続くと不安になることも多いのではないでしょうか。

  • まぶたの赤みがあり、触るとしこりがある
  • まぶたに違和感と赤みがあり、皮膚にできものが出てきた
  • 新しい化粧品を試したらまぶたが赤くなり、かゆみが出てきた

このような症状が現れた場合、どのような原因が考えられるでしょうか。

まぶたが赤いときに考えられる病気には、主に以下のようなものがあります。

麦粒腫(ばくりゅうしゅ)霰粒腫(さんりゅうしゅ)

麦粒腫はまつ毛の根元近くにある、皮脂腺や汗腺に細菌が感染した状態です。一般的には「ものもらい」と呼ばれてることもあります。が溜まってしこりができ赤く腫れ、痛みやかゆみが強い場合が多いとされています。
霰粒腫はまつ毛の根元近くにある脂腺に詰まりが起こり、分泌物などが溜まってしこりや腫れができます。通常は症状は腫れやしこりのみで赤み・痛みの症状はないとされています。感染を起こしている霰粒腫麦粒腫と症状がよく似ており、見分けが難しいこともあります。

ものもらい
関連記事数: 0記事
霰粒腫
関連記事数: 0記事

結膜炎

まぶたの裏側や白目の表面をおおう粘膜を結膜と呼びます。この結膜の炎症があるとまぶたの外側も赤みを帯びることがあります。

結膜炎の原因としては、アレルギー、細菌・ウイルスなどの感染、異物が入ったことによる傷、ケガなどがあります。目やに、白目の充血、かゆみ、涙なども現れます。

眼瞼炎(がんけんえん)

まぶたの炎症を眼瞼炎と呼びます。

眼瞼炎の原因には、細菌・ウイルスやカビによる感染、湿疹や何らかの皮膚炎虫刺されなどがあります。赤みや腫れ、痛み、かゆみなどが起こります。

眼瞼炎
関連記事数: 0記事

眼瞼皮膚炎

まぶたの皮膚に接触皮膚炎かぶれ)、アトピー性皮膚炎などがある状態です。乾燥や皮脂の欠乏によって皮膚のバリア機能が低下することで起こりやすくなります。

接触皮膚炎
関連記事数: 5記事
アトピー性皮膚炎
関連記事数: 23記事

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

水痘帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの一種が、まぶたや黒目・白目にできものを作る病気です。このウイルスはみずぼうそうを起こすウイルスと同じで、過去にみずぼうそうにかかったことのある人の体の中に潜んでいて、何らかのきっかけで再び活性化し帯状疱疹を起こします。

体のどこでも起こることがあり、皮膚にピリピリとした痛みや赤みが起こり水疱ができます。

帯状疱疹
関連記事数: 10記事

甲状腺の病気

のどの前側にある甲状腺という臓器の異常によって、まぶたのむくみや赤みを伴うことがあります。バセドウ病などで甲状腺の機能が過剰になった場合、橋本病などで甲状腺の機能が低下した場合、どちらでも生じることがあります。

原因が分からない赤みがあり、悪化している場合やいつまでもよくならない場合には早めに受診を検討しましょう。

受診の際には、いつから赤みを感じていて、他にどのような症状があるか、痛み・腫れ・目やに・かゆみなどはあるかを伝えるようにしましょう。

まぶたの赤みは、日常生活での習慣などが原因となって起こる場合もあります。

化粧品や、二重まぶたにするためのテープや接着剤、まつげエクステの接着剤などがまぶたに付着すると、かぶれの原因になることがあります。

化粧・アイメイクによるかぶれを予防するために

新しい化粧品を試すときには、皮膚の目立たない部分でパッチテストを行ってから使用しましょう。今まで問題なく使用できていた製品でも、肌荒れかゆみがあるときや、体調がよくないときにはかぶれを引き起こす場合があります。

自分でできる予防を行っても赤みが引かないような場合には、一度病院で相談してみましょう。

原因の自己判断/自己診断は控え、早期の受診を検討しましょう。