インタビュー

在宅医療とはなにか? どのような患者さんのための医療なのか?

在宅医療とはなにか? どのような患者さんのための医療なのか?
武藤 真祐 先生

医療法人社団鉄祐会 理事長

武藤 真祐 先生

この記事の最終更新は2015年06月21日です。

循環器内科医、宮内庁侍従職侍医、マッキンゼーを経て、現在は東京都文京区および宮城県石巻市で在宅医療を展開される武藤真祐先生。在宅医療とは、どのような患者さんに対して、どのような治療が提供されているのでしょうか。武藤先生にお伺いしました。

住み慣れた環境で最期のときを過ごしたい、これは私達の多くの患者さんに共通する思いです。実際に、厚生労働省によるアンケートによると約6割以上の方が自宅で死を迎えたいと回答しています。しかし、現実には8割の方が病院で亡くなっています。つまり、半数以上の方が、最期のときを自宅で家族とともに過ごしたいと思う一方で、自宅では医療が十分に受けることが出来ず、家族に負担をかけてしまうのではないかという懸念があるため、病院に入院しているのです。このような高齢者の方のニーズの増大が、「在宅医療」を推進されている一因でもあります。

「在宅医療」は、通院することが困難な患者さんに対して、包括的なケアを提供する医療のことです。具体的には患者さんの住居に、医師が定期的に訪問して、診療・検査・薬の処方などを行います。加えて、緊急の場合には夜間休日を問わず24時間365日対応します。患者さんの状態によって、医師だけでなく、看護師、薬剤師、ケアマネジャーなどの多職種が連携して、患者さんに最適なケアを提供します。

基本的には、入院や通院が困難な患者さんで、ご自宅での療養を希望される方が対象になります。ほぼ全員が高齢の方です。私たちが診療している患者さんにも様々な方々がいらっしゃいますが、大きくは下記の3つのタイプの患者さんに分けられます。高齢の方ですから、以下のタイプに複数当てはまる人もいらっしゃいます。

  1. 加齢に伴い体が弱くなった方で、寝たきりや車いすの患者さん
  2. 末期がんの方で痛みなどを和らげる緩和医療が必要な患者さん
  3. 重度の認知症の患者さん

在宅医療の対象になる具体的な主要疾患は下記の通りです。

在宅医療はみなさんがイメージするよりも、いろいろな医療行為をすることが可能です。たとえば、下記の表にあるような医療行為を病院と同じようにすることができるのです。

安定した呼吸のために ・在宅酸素管理
  ・在宅人工呼吸器
栄養摂取のために 胃ろう管理
  ・経鼻経管栄養
  ・在宅中心静脈栄養
排泄のために ・膀胱留置カテーテル
  ストマ(人工肛門)ケア
苦痛の緩和のために ・麻薬処方
  ・腹水穿刺
  ・携帯型精密輸液ポンプ管理
身体機能向上のために リハビリテーション指導
床ずれ治療のために ・皮膚科専門医による褥瘡(じょくそう)処置

(出典:祐ホームクリニックホームページ

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