足の裏のしびれ:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

足の裏のしびれ

メディカルノート編集部 [医師監修]【監修】

足の裏がジンジンする、足の裏の感覚が鈍い、などとして感じられることもある足の裏のしびれですが、時間が経っても良くならないような場合には注意が必要なこともあります。

  • 急に足の裏がしびれるようになって、歩くと痛む
  • 足の裏に何かがついているような違和感があって気になる
  • 足の裏だけでなく足全体がしびれるようになってきた

このような症状が現れた場合、考えられる原因にはどのようなことが考えられるでしょうか。

足の裏がしびれる病気には、関節や神経が原因のものと、体の病気が原因のものがあります。

足の裏のしびれは、関節や神経のトラブルが原因となっているものがあります。主な病気には以下のようなものがあります。

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)

脊柱管狭窄症とは、加齢などの原因で脊柱管が狭くなり、神経や血管が圧迫されることです。圧迫される場所によって症状は異なります。よくある症状としては、痛み、しびれ、休み休みでないと歩けない、腰痛、排尿障害などです。また、先天性の脊柱管狭窄症もあり、先天性の場合にはより症状が強く出る傾向にあります。

脊柱管狭窄症
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腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは、腰のあたりにある腰椎で起きるヘルニアです。ヘルニアは、クッションの役割をしている髄核が、椎間板の間から飛び出してしまうことにより起こります。主な症状は、腰痛、しびれ、痛み、つまずきやすいなどです。痛みとしびれは、足やお尻周辺に出ることが多いでしょう。腰椎椎間板ヘルニアが起きた場所によっては、排尿や排便が困難になることもあります。

腰椎椎間板ヘルニア
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足根管症候群(そくこんかんしょうこうぐん)

足根管症候群とは、くるぶしの部分にある神経が外傷や加齢などが原因で圧迫されることによって、さまざまな症状が出る病気です。主な症状は、足の裏や足の指のしびれと痛みです。足の裏に何かついているような感じや、冷えなどを感じることもあります。

足根管症候群
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足の裏のしびれは、全身の病気が原因となって起こっている場合もあります。

糖尿病性神経障害

糖尿病性神経障害とは、糖尿病が原因で起きる神経の病気で、糖尿病による合併症の1つです。症状は、影響を受けている神経により異なります。自律神経が影響を受けた場合には、瞳孔や発汗の異常、痛みのない心筋梗塞、胃の不調、下痢や便秘、排尿障害、勃起不全、立ちくらみ、胸やけ、嘔吐などの症状が生じます。感覚や運動の神経が影響を受けた場合には、感覚が鈍くなる、足がつりやすくなる、足の裏のしびれや痛み、足の壊疽などが生じます。

糖尿病
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アルコール性神経障害

アルコール性神経障害とは、アルコールが原因で起こる神経の障害です。具体的な病名としては、アルコール中毒、アルコール性末梢神経障害ウェルニッケ脳症コルサコフ症候群などがあります。これらのアルコール神経障害の中で、足の裏のしびれと関係があるのは、主にアルコール性末梢神経障害です。

アルコール性末梢神経障害は、アルコールが原因で末梢神経に障害が起きる病気です。症状は、障害の起きている神経により異なります。運動神経に障害が起きている場合には、手足に力が入らない、歩きにくい、ものを落としやすいなどの症状が生じます。感覚神経に障害が起きている場合の主な症状は、しびれ、痛み、ふらつき、手足が冷たく感じるなどです。自律神経に障害が起きている場合には、発汗の異常、便秘または下痢、立ち()み、排尿障害勃起障害などが起きます。

アルコール中毒
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ウェルニッケ脳症
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コルサコフ症候群
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便秘症
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慢性下痢
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排尿障害
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ED
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閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)

閉塞性動脈硬化症は、糖尿病高血圧、高脂血症などが原因で起きる血管病の一種です。動脈硬化の進行に伴って血管が狭くなったりふさがったりし、血流が悪くなります。主に足の血管に起きることが多い病気で、50歳以上の男性に多く発症します。主な症状は血流障害による歩行障害、冷え、しびれなどです。歩行障害では、血流の不足により歩くと足が痛くなるため、休み休みでないと歩けなくなります。狭心症などを合併することもあり、胸の痛みや麻痺などが起きることもあります。

足の裏のしびれが長引く場合や、痛みがある場合、足以外の場所に何かしらの症状がある場合には、早めに医療機関を受診しましょう。原因によっては他の科目への受診が必要になることもありますが、まずは整形外科への受診で良いでしょう。

受診時には、いつから足の裏のしびれがあるのか、歩くのに支障があるか、どのような時にしびれが強くなるか、他の症状があるかなどを医師に伝えるようにしましょう。

原因の自己判断/自己診断は控え、早期の受診を検討しましょう。