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潰瘍性大腸炎の治療について――​​薬物療法、血球成分吸着除去療法(CAP)

潰瘍性大腸炎の治療について――​​薬物療法、血球成分吸着除去療法(CAP)
メディカルノート編集部 [医師監修]

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この記事の最終更新は2019年10月07日です。

IBD(炎症性腸疾患)のひとつである潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にただれや潰瘍ができる病気です。根本的な治療法はまだ見つかっていませんが、病気の状態に合わせた適切な治療を行えば、症状をコントロールすることが期待できます。潰瘍性大腸炎の治療としては、主に、薬物療法や、血液を体外に取り出して有害な物質を取り除く「血球成分吸着除去療法(CAP)」などを行います。

本記事では潰瘍性大腸炎の治療について解説します。

潰瘍性大腸炎は、主に薬剤を用いて治療します。病気の状態によって適切な薬剤は異なるため、副作用や合併症に注意しながら、患者さん一人ひとりに合わせた薬剤の組み合わせを検討します。使用する薬剤には次のような種類があります。

軽症から中等症の場合、炎症を抑える作用のある薬剤を使用します。内服薬のほか、大腸の先端だけに炎症が起こる直腸炎型の患者さんの場合は、お尻から注入する坐薬が使われることが多いです。

体内で起きている異常な免疫反応を調整するために、免疫調整剤を組み合わせて使用することがあります。効果が現れるまでに1~3か月ほどかかるため、炎症が落ち着いているときに、内服薬や座薬などと併用します。

中等症から重症の患者さんには、強力に炎症を抑制する作用のあるステロイドを使用します。体の免疫力が低下して感染症にかかりやすくなるなど、注意の必要な副作用があるため、患者さんの状態に応じて使用が検討されます。

通院頻度は、患者さんの重症度によって異なります。症状が落ち着いていれば、2~3か月に1回程度の通院で問題ない患者さんもいらっしゃいます。

CAP

血球成分吸着除去療法(CAP)とは、血液の一部を体外に取り出して、医療機器に血液を通過させることで、体に悪さをしている特定の血液成分を除去し、その後、血液を体内に戻す治療法です。体調が悪くなって下痢の回数が増えてきたときに実施し、下痢を抑える効果が期待できます。薬を使わない治療法であるため、治療による体への影響を減らすことにもつながります。

治療回数は週1~3回で、1回の循環にかかる時間は約60分程度です。一連の治療につき、10回または11回分まで保険適用されています。

普段の過ごし方については、あまり神経質に考える必要はないとされています。たとえば食事については、症状が落ち着いているときは自由に食べて構いません。下痢が激しい時期は、脂っこいものや刺激のあるものを避けて、バランスのよい食事を心がけましょう。ストレスによって症状がかえって悪化してしまうこともあるため、細かいことを気にしすぎないことが大切です。

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