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男性不妊とは?知っておくべき不妊の種類、治療法について
数年前から、不妊に関してマスメディアが取り上げる機会が増え、不妊についての理解や知識が広がり始めました。そして、近年では、夫婦の不妊の原因の半数は男性であるという知識が普及し始め、田園都市レディ...
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男性不妊とは?知っておくべき不妊の種類、治療法について

公開日 2017 年 12 月 28 日 | 更新日 2018 年 08 月 27 日

男性不妊とは?知っておくべき不妊の種類、治療法について
河村 寿宏 先生

田園都市レディースクリニック 理事長、東京医科歯科大学臨床教授

河村 寿宏 先生

数年前から、不妊に関してマスメディアが取り上げる機会が増え、不妊についての理解や知識が広がり始めました。そして、近年では、夫婦の不妊の原因の半数は男性であるという知識が普及し始め、田園都市レディースクリニックにも不妊原因が自分にあるかもしれないと思って訪れる男性が増えているそうです。

また、妻の負担を少しでも軽減させたいということから、夫婦二人三脚で不妊治療に臨むというケースが増加しています。

今回は、田園都市レディースクリニック理事長の河村寿宏先生と、田園都市レディースクリニックで男性不妊外来を担当する湯村寧先生に、男性不妊の種類と原因、検査方法や治療法についてお話しいただきます。

男性不妊の割合 男性不妊は特殊ではない

近年、日本人カップルの6組に1組は不妊症ともいわれています。不妊の原因が女性、男性どちらにあるのかを調べた結果が下のグラフです。

不妊の原因 グラフ

WHOの調査によると、不妊の原因が女性のみの場合が41%、男性のみは24%、男女双方が24%、原因不明が11%となっており、不妊カップルの二組に一組は男性側にも原因があることがわかります。このような事実は、比較的最近まで、ご存じない方のほうが多かったと思います。しかし、潜在的に男性不妊の方は多数おり、男性の十数人に1人は不妊症ともいえます。男性不妊は決して特殊で珍しいことではないのです。

男性不妊の種類

2016年に湯村医師が班長を務めた男性不妊に関する厚生労働省の調査の結果では、男性不妊の種類は大きく、

  • 造精機能障害
  • 性機能障害
  • 精路閉塞障害

の3つに分けられることがわかりました。

造精機能障害

造精機能障害は、男性不妊のなかでもっとも多い原因であり、男性不妊全体の85%以上を占めています。精巣の調子が悪く精子を造ることができない、造りにくい、あるいは造れたとしても状態のよい精子(運動率が低いなど)ではないといったもののことをいいます。

疾患としては

  • 精索静脈瘤
  • クラインフェルター症候群
  • 停留精巣

などがあります。
 

精索静脈瘤について関連記事はこちら

クラインフェルター症候群の関連記事はこちら

性機能障害

性機能障害とは、ED(勃起不全)や腟の中で射精ができないなどの射精障害のことをいいます。割合としては造精機能障害の次に多く、性機能障害で、男性不妊の13.5%ほどとなっています。
 

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膣内射精障害について関連記事はこちら

射精障害について関連記事はこちら

精路閉塞障害

男性不妊の残りの3%ほどが、精路閉塞障害です。

精路閉塞障害とは、精巣内で精子は造られているのに、何らかの原因により、精子の通り道が塞がってしまっている疾患です。精子の通り道が塞がってしまっているため、射精した精液に精子がない状態(閉塞性無精子症)です。

精路閉塞障害の主な原因としては、

  • 先天性両側精管欠損症*
  • 精巣上体炎*後の閉塞
  • 鼠径ヘルニアの手術
  • パイプカット(精管結紮術)

などがあります。
 

鼠径ヘルニアについて関連記事こちら
 

先天性両側精管欠損症…先天的に精管が欠損してしまっている疾患。

精巣上体炎…精巣の後側の管である精巣上体が炎症を起こす疾患。発症する原因は細菌などの感染。

男性不妊の原因

男性の不妊原因は不明の場合も多いですが

  • 造精機能障害(精索静脈瘤や停留精巣)
  • 性機能障害
  • 性感染症
  • 精路通過障害

などが診察、検査によって見つかることがあります。

また、思春期以降でおたふく風邪の既往歴がある方(過去に発症したことのある方)も精液所見が不良になる場合があります。

日常生活においては、

  • 喫煙
  • 過度の禁欲
  • 睾丸を過度に温める
  • 肥満、カロリーや炭水化物過多の食生活
  • 過度の飲酒
  • 長時間の自転車
  • 精神的ストレス
  • 電磁波

などが影響するともいわれています。

精索静脈瘤

造精機能障害を起こす原因としてわかっているものは、精索静脈瘤です。精索静脈瘤とは、精巣から心臓に戻る静脈内の血液が逆流することによって、精巣のまわりに静脈の瘤(こぶ)ができる疾患です。

精索静脈瘤

男性不妊症患者さんの約40%が精索静脈瘤と診断されています。精索静脈瘤がある場合、血液が本来流れる方向とは逆の方向に流れるため、血液が停滞し精巣の温度が上がります。そして、造精機能が低下し、不妊へとつながってしまいます。

思春期以降におたふく風邪

その他は、思春期以降におたふく風邪を患った経験がある方や、遺伝性の疾患、薬剤の影響、特殊なホルモンの異常、喫煙、肥満なども男性不妊のリスク要因となっていると考えられています。

抗がん剤

最近では、がんの治療として、抗がん剤を使用することで、精子を造る能力が低下するということがわかっています。

加齢も男性不妊の原因のひとつ

年を重ねるにつれて女性の卵子が老化していくように、男性の精液所見も低下していきます。精液所見である、精液の量、運動率、総運動精子数を年齢別に調べたものがあります。

その結果これらの項目において、年齢が上がるにつれて、所見は低下しており、20歳代の方と50歳以上の方を比較すると、約半分ほどになっていることがわかりました。妊娠するためには男性の加齢も無視できないことを示しています。

 

男性不妊の原因について詳しくはこちら

男性不妊の検査

男性不妊の検査には、以下のようなものがあります。どの検査も身体的な痛みを感じることはほとんどありません。しかし、まれに、精巣診察をする際に緊張から気分の悪さを訴える方がいらっしゃいます。

精液検査

一般的には、2~7日の禁欲後に、マスターベーションにより精液を採取していただきます。そして、精液量、精子の濃度、運動率、正常形態率など精液の所見を調べます。

男性不妊症血液検査

血液を採取し、ホルモン(LH、FSH、PRL、男性ホルモン)、クラミジア抗体などを検査します。

男性不妊診察

精液検査で異常がでた場合は、精巣やその周囲の診察、超音波検査を実施します。

 

男性不妊の検査について詳しくはこちら

男性不妊の治療

積極的になる男性の不妊治療

田園都市レディースクリニックは開院してから18年目を迎えます。開院当初から田園都市レディースクリニックでは、男性不妊の治療の重要性を認識していました。そのため、受診してくださっている女性側からパートナーへの協力を呼び掛けてもらい、精液検査は、不妊検査の中でも、最初に行っていただく検査としていました。

それでも、2人でクリニックを訪れる方や男性が積極的に不妊治療に取り組まれるというケースは今ほど多くはありませんでした。

しかし2017年現在は、多くの患者さんの仕事がお休みである土曜日の外来時には、夫婦2人で治療に来られる方が多数いらっしゃいます。また、受け付けのスタッフからの話ですと、初診の予約をする電話の時点で、男性からかけてこられるというケースも増加傾向にあるようです。

このように、男性の不妊治療に対する意識が変化しつつあり、自分の体としっかり向き合い、女性と協力しながら不妊治療を受けようという考えが少しずつ浸透してきているといえます。ですが、未だに不妊の原因が男性側の場合も多いという事実を知らない方もいらっしゃいますので、今以上に啓発していく必要があると感じています。

また、もし、精液所見に問題が見られなかった場合でも、女性側の不妊治療をステップアップさせていくためには(人工授精から体外受精へなど)、男性の血液検査も必ず必要になります。そういったことまでを含めると、田園都市レディースクリニックでは、まったく病院に足を踏み入れない男性のほうが最終的には少なくなっています。

 

男性不妊の治療について詳しくはこちら

スムーズな治療に向けた試み     

男性不妊

射精ができるかできないかなどの男性特有の機能は、女性側からするとなかなか理解できないことでもあります。また逆に、女性特有の機能の問題は、男性にはわかりづらい点も多くあります。そのため、男性不妊を取り扱う泌尿器科単独、女性不妊の婦人科単独で行っていると、どちらか一方の専門性だけに偏ってしまい、男女の体の差によって起こる夫婦間の問題に、施設側がスムーズに介入できないという問題点が発生します。

そこで当院では、男性不妊専門の男性不妊外来を設けることで、女性不妊の専門医と男性不妊の専門医が意見を交換しながら患者さんの診療にあたっています。そうすることで、女性・男性どちらの立場も考慮しながら、患者さんと一緒に治療方針を決めることができると考えています。

治療をすることで男性不妊は改善される

実際に男性不妊外来に来られる患者さんを診ていると、男性不妊がよくなることはなく、ご自身の精子でお子さんをつくることはできないというイメージを持っている方も少なくありません。しかし、そのようなことは決してありません。私たちのような男性不妊専門医が不妊治療全体に介入することで、精液所見が向上し、妊娠までの速度を速めることが可能です。はじめは精液所見が不良だった患者さんが、薬物療法や生活習慣を見直すことで、ご自身の精子により妊娠に至るというケースを幾度となく診てきました。

男性の不妊治療というと、どんな検査や治療をされるのかわからず、不安な面もあると思います。ですが、身体的に痛みを伴う検査などもほとんどありません。また、食生活の改善や運動をするなど、少しの生活習慣の改善でも精液所見はよくなっていきます。特別な治療ではなく、普段の生活のなかから変えていく方法を聞きに来られるだけでも大歓迎です。現在不妊症に悩まれている、または、不妊症ではないかと心配されている男性は早めの相談をおすすめします。

 

なお、受診を決めている方は以下予約専用ダイヤルにてお問い合わせいただけます。

≪田園都市レディースクリニック予約専用ダイヤル≫

受付時間:月〜金:9:00〜18:00 、土:9:00〜17:00 、日:休診

045-988-1124

  • 初診の方もこちらのお電話でご予約いただくことが可能です。
  • お問合わせの際はメディカルノートのこちらの記事を見た、とお伝えいただくとスムーズです。

東京医科歯科大学を卒業後、東京医科歯科大学医学部付属病院、賛育会病院、日産厚生会玉川病院産婦人科などを経て、2000年より不妊治療専門施設である田園都市レディースクリニックを開院。「不妊に悩む患者さんの望みを叶えてあげたい」という思いのもと、神奈川県内でもトップクラスの高水準の不妊治療を提供している。

田園都市レディースクリニック: http://www.denentoshi-lady.com/

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