てんかんの診断や治療内容について納得できず、次々と病院を渡り歩く患者さんは少なからずいるといわれています。てんかんを正しく診断するためには何が必要なのでしょうか。また、適切な診断を受けるために患者さんはどのようなことを知っておくべきなのでしょうか。てんかん診療の第一人者である愛知医科大学精神神経科講座教授の兼本浩祐先生にお話をうかがいました。
まず、てんかんの発作が1、2回しか出ていない状況では、どの病院・医師にかかっても確定診断はできないことが多いということを知っていただく必要があります。発作の目撃情報などの判断材料が乏しく、絶対こうだと言い切れない状況では、該当する可能性が高いところからスタートせざるを得ません。
これは発作の頻度が少ない軽症の方についてはもちろんですが、場合によってはある程度発作の多い方にも当てはまります。心因性非てんかん性発作などは特にそうですが、ある程度のところで見切り発車をして、「この可能性が高いけれども、別の可能性もある」という両睨みをしつつ治療を開始することが必要な場合もあるのです。
非常に典型的な症状を呈する場合には、最初からはっきりと診断がついて次のステップに進めるわけですが、そうではない場合に診断が確定できないということは、医師の資質とは別の問題です。むしろ、あるところまでしか診断がつかない状況で、無理やり確定診断を下してしまうことのほうが間違っているといえます。
てんかんは発作性の症状ですから、ある病態や症状が常に存在しているという種類の疾患と違って、発作がないときには病気そのものを診ることができないというハンディキャップがあります。白黒つかないというのは大変歯がゆいことではありますが、確定診断のためのデータが不足している状況で断言してくれる医師を探して回っても、結局は無駄になってしまうということを患者さんは知っておくべきでしょう。
ある程度の期間、治療を続けているにもかかわらず発作が止まらない場合は、ご自分の状態が4大ファミリーのうち、どれに当てはまるのかをしっかりと自覚すべきです。(4大ファミリーの詳細については、関連記事「てんかんの4大ファミリーとは」をお読みください)
たとえば、てんかん性脳症の場合には、どんな専門医が治療しても治らないことがあります。5人中1人は治るが、4人は治らない―それがてんかん性脳症の「相場」であることは事実です。
その一方で、「年齢依存性焦点性てんかん」のファミリーに入っていれば、中学生になっても発作が止まらないのはおかしいということにもなります。
また、「特発性全般てんかん」であれば、もちろん発作が止まらない方もおられますが、少なくとも発作の頻度が少なくなったり、大きな発作は止まって日常生活に大きな支障がなくなるというのが「相場」です。
さらに、一番数の多い「年齢非依存性焦点性てんかん」の場合は、2年程度治療を続けても発作が止まらなければ、焦点性てんかんに有効な薬がきちんと処方されているのかどうかを確認することも必要です。
自分の出発点を知らなければ、自分はどの程度まで治るのかという「相場」も分からないので、今自分が受けている治療が相場と合っているのか判断ができないということになってしまいます。これを防ぐためにも、てんかんの4大ファミリープラス1ないし2までは理解しておく必要があります。
愛知医科大学精神科学講座 教授
兼本 浩祐 先生の所属医療機関
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中学生の頃にてんかんと診断されてから、約15年ほど経ちます。 発作は、完全に意識を失って、強直&痙攣する大発作と、数秒間ぼーっとする欠伸発作があります。 現在、会社員をしています。 仕事はとてもやりがいがあり、楽しんでいます。 しかし、環境としては劣悪です。。日付を超えても働き続ける長時間労働で、給料も低い。ひとりひとりに任される責任も重いです。 それでも、他の仕事にはない楽しさだけで続けてきましたが、ついに先日、家でぶっ倒れてしまいました。5年ぶりの大発作です。 要因としてはやっぱり、疲労やストレス、寝不足があるのだろうとは思います。そして、今の仕事を始めてからずっとそこは気がかりではありました。 会社にてんかんのことは伝えていますし、口では理解もしてくれていますが、やっぱり実感が伴わないとなかなか心からの理解を得られるのは難しいです。 数日前の大発作から、まだ頭痛と気持ち悪さが続く中で、仕事をどうするべきか悩んでいます。 お医者さんならやはり、きちんとした生活リズムの作れる仕事をおすすめされるのでしょうか...?
てんかん発作?
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外傷性てんかんによる発作
昨年の12月に父親が交通事故にあい頭の手術をしました。 事故にあってすぐ意識がない時にてんかんの発作が起きたと言われました。 そしてその後1年ぐらいが経ち先週の木曜日にてんかんの発作が起きました。 その時の発作を実際自分の目では見たのではなく人から教えて貰ったのですが 腕がピンと上に伸びて首を横に振る動作を1時間していたそうです。 その日病院で入院をして金曜日に退院したのですがその翌日の土曜日にまた同じ発作が起きてまた入院をしたそうです。 医師から脳に異常は無いと言われたそうです。 今は退院して家にいるのですが木曜日に発作が起きたあとから何を喋っているか分からない喋り方をしているそうです。 私が心配なのはこの発作が1時間も起きたことで脳に異常が起き、話せなくなったり痴呆症になってしまうのが心配です。 てんかんの発作で話せなくなったりしますか? 私は父親と離れて暮らしているのでどのように発作がおき今どのような状態なのかは正確にはわからないです。
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