【インタビュー】

クリップする
URLを入力して
記事をクリップしましょう
指定された URL のページが見つかりません
S664x430 63280df4 1eab 490c b31d 48490b16cc7f
てんかんの助成制度3―障害年金で生活費をサポート
てんかんのある人が受けられる福祉制度の3つ目は「障害年金」です。障害によって十分に働くことができない人の生活費をサポートをするための制度です。障害年金とは─障害に応じて支給される年金病気やけがな...
クリップに失敗しました
クリップ とは
記事にコメントをつけて保存することが出来ます。検索機能であとで検索しやすいキーワードをつけたり、読み返し用のメモを入れておくと便利です。
また、記事を読んで疑問に思ったこと、わからないことなどをコメントに書き、「医療チームのコメントを許可する」を選んで頂いた場合は、医師や看護師が解説をメールにてお送りする場合があります。
※ クリップ内容は外部に公開されません

てんかんの助成制度3―障害年金で生活費をサポート

公開日 2015 年 06 月 07 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

てんかんの助成制度3―障害年金で生活費をサポート
中里 信和 先生

東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野教授

中里 信和 先生

てんかんのある人が受けられる福祉制度の3つ目は「障害年金」です。障害によって十分に働くことができない人の生活費をサポートをするための制度です。

障害年金とは─障害に応じて支給される年金

病気やけがなどによる障害によって、社会的、経済的に困難な状況にある人に対して支給される年金が障害年金です。障害年金を受給できるのは、下記のような人です。

  • 初診日から1年6ヶ月以上経っている
  • 初診日の時点で、公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)に加入している
  • 初診日以前の一定期間、保険料を納めている
  • 一定以上の障害がある
  • 原則として20歳以上65歳未満

支給される年金は、初診日の時点でどの年金に加入しているかによって異なります(チャートB参照)。また、障害の重さ(チャートB、C参照)によっても異なります。原則どおりではなくても障害年金をもらえる場合があるので、窓口で相談してみることをおすすめします。

チャート A 障害年金の種類と支給額*

加入していた年金 障害年金 支給される年金
国民年金 障害基礎年金
(1級・2級)
定額制(子どもがいる場合などは加算あり)
厚生年金
(会社などに勤務していた人)
障害厚生年金
(1〜3級)
年金に入っていた期間やもらっていた給与額等によって、もらえる年金額は変わります。
共済年金
(公務員など)
障害共済年金
(1〜3級)
年金に入っていた期間やもらっていた給与額等によって、もらえる年金額は変わります。

チャート B 国民年金または厚生年金保険に加入していた場合の障害認定基準*

障害の程度 障害の状態
1級 十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のAまたはBが月に1回以上あり、かつ常時の介護が必要なもの
2級 十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のAまたはBが年に2回以上、もしくは、CまたはDが月に1回以上あり、かつ、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級 十分な治療にかかわらず、てんかん性発作のAまたはBが年に2回未満、もしくは、CまたはDが月に1回未満あり、かつ、労働が制限を受けるもの

チャート C 発作のタイプ*

等級 発作のタイプと頻度
1級程度 ・タイプAまたはBの発作が月に1回以上ある場合
2級程度 ・タイプAまたはBの発作が年に2回以上ある場合
・タイプCまたはDの発作が月に1回以上ある場合
3級程度 ・タイプAまたはBの発作が年に2回未満の場合
・タイプCまたはDの発作が月に1回未満の場合

障害年金の申請:加入していた年金によって窓口が異なる

障害年金の申請窓口は、年金の種類によって異なります。障害基礎年金は、居住している市町村の国民年金の担当課、障害厚生年金は、勤務先を所轄する社会保険事務所、障害共済年金の場合は加入している共済組合です。

手続きに必要な基本的なものは下記になります。そのほか、子どもの有無や本人の状況によって他の書類が必要になることもありますので、担当の窓口で確認して下さい。

  • 診断書

障害認定日より3ヶ月以内に医師が記入した診断書です。

  • ◆金請求書

市町村役場や年金事務所などでもらえるので、記入して提出しましょう。

  • 加入している年金の年金手帳(基礎年金番号通知書)、被保険者証
  • 病歴・就労状況等申立書

発病から今までの経緯を記載します。障害の状況を確認するための資料になります。

  • 受診状況等証明書

診断書を書いてもらったところと、初診時の医療機関が異なる場合は、初診時の医療機関から提供してもらいます。

  • 戸籍謄本

3ヶ月以内に発行されたものが必要です。

  • すでに年金を受給している時の年金証書
  • 年金の振込先の銀行の通帳のコピー

本人名義の通帳である必要があります。

  • 印鑑

障害年金のポイント:定期的に状況を報告する

障害年金には「有期認定」「永久認定」があります。永久認定の場合は一生年金をもらい続けることができます。一方、有期認定の場合は、定期的に診断書など現状を報告する書類を提出する必要があります。てんかんは有期認定です。障害の状態に変化がある場合、等級が変わったり、支給が停止になる場合もあります。報告のスパンは個々で異なりますが、1~5年ごとにする必要があります。

また、等級は前回紹介した、精神障害保健福祉手帳の等級とは審査基準が異なりますので気をつけましょう。

参考文献

チャート出典:渡辺裕貴(2014)『てんかんのある人が利用できる福祉制度 3つのサポート』

記事1:てんかんの問診と検査─外来で可能なことと、入院で行うべきこと
記事2:てんかんとは─誰でも何歳からでも発症する可能性のある病気
記事3:てんかん3 てんかんの治療のゴール─「発作ゼロ、副作用ゼロ、将来への不安ゼロ」
記事4:てんかん4 てんかんの外科治療─薬で発作が消えない場合は手術を考えよう
記事5:てんかん5 てんかんと運転─基本は「自分のてんかんを正しく知る」こと
記事6:てんかん6 てんかんと妊娠(1)─多くの場合、特別扱いは不要
記事7:てんかん7 てんかんと妊娠(2)─てんかんと妊娠に関する3つの不安─流産のリスクは低い
記事8:てんかん8 てんかんと日常生活1
記事9:てんかん9 てんかんと日常生活2
記事10:てんかん10 てんかんの助成制度1
記事11:てんかん11 てんかんの助成制度2
記事12:てんかん12 てんかんの助成制度3
記事13:てんかん発作の対処法
記事14:てんかん発作の種類。けいれんや意識障害など種類はさまざま
記事15:てんかんと仕事ー発作の有無がポイントになる

2010年3月、大学病院初の「てんかん科」を設立。2011年4月には研究講座名を「てんかん学分野」と改名。てんかんの診療改革として、「1時間外来」や「2週間検査入院」を展開。研究面では、超伝導センサを使った脳磁図計測を、てんかんの診断や脳研究に応用する国際的権威。教育面では、てんかんへの偏見や差別を取り除くアウトリーチ活動を展開している。

関連記事