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脳腫瘍の症状とは?小児の脳腫瘍の症状についても解説

脳腫瘍の症状とは?小児の脳腫瘍の症状についても解説
河野 能久 先生

JAとりで総合医療センター 脳神経外科部長・東京医科歯科大学医学部 臨床教授

河野 能久 先生

目次
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脳腫瘍の症状には、脳腫瘍により頭の中の圧力が上昇することにより起こる「頭蓋内圧亢進症(とうがいないあつこうしんしょう)」や、神経を司る場所に腫瘍ができることによる「神経局所症状」などがみられます。今回は、JAとりで総合医療センターの脳神経外科部長である河野能久先生に脳腫瘍の症状、また小児に起こりやすい脳腫瘍の特徴的な症状についてお話を伺いました。

脳腫瘍には原発性脳腫瘍や転移性脳腫瘍、また良性脳腫瘍や悪性脳腫瘍などさまざまなタイプのものがありますが、どの種類の脳腫瘍にも起こり得る代表的な症状として以下の2つが挙げられます。

<代表的な脳腫瘍の症状>

  • 頭蓋内圧亢進症(とうがいないあつこうしんしょう)
  • 神経局所症状

これら以外にも、脳腫瘍が発生した場所や種類によってはてんかん発作やホルモン異常などの症状が起こることもあります。

ここからは「頭蓋内圧亢進症」と「神経局所症状」の2つの症状について詳しく解説していきます。

頭蓋内圧亢進症(とうがいないあつこうしんしょう)とは、腫瘍が大きくなり、頭のなかの圧力が高くなることによって起こる症状です。症状としては頭痛や吐き気、嘔吐から始まり、眼底にある視神経がむくむことで視力が低下したり、視野が狭くなったりする症状がみられます。

脳は外からの衝撃によって損傷しないよう、硬い頭蓋骨にしっかりと守られています。そのため、頭蓋内に腫瘍のような異物が発生すると、内部に余計なボリュームが増え、圧力の逃げ道がなくなってしまうことでこのような症状が起こります。

脳はある程度までの圧力上昇には耐えることができますが、耐え切れる限界を超えた途端に一気に圧力が上昇します。すると、急激に症状が進行して意識障害、昏睡状態に陥り、命にかかわる状態になることがあります。

手に違和感を感じている人

腫瘍がある場所に、手足を動かす神経、言語機能を司る神経、顔や目を動かす神経がある場合、それぞれに応じた神経症状がみられます。

神経局所症状は、腫瘍が頭蓋内圧亢進症を起こすほど大きなものではなく、数ミリ程度の小さな腫瘍であってもみられることがあります。そのため、神経局所症状が現れるような場所に腫瘍ができた場合には、腫瘍が小さなうちに発見することができます。

反対に、神経局所症状があまりみられない場所に腫瘍ができると、頭蓋内圧亢進症がでるまでみつけられないことがあり、発見されたときには腫瘍が大きくなっていることが多いです。

寝ている子ども

小児だからという理由で、成人と異なる症状は特にありません。ただし、記事1『脳腫瘍とは?種類や検査、治療法について』でもお話ししたように、小児に起こりやすい脳腫瘍にみられる特徴的な症状があります。

小児の脳腫瘍では、神経膠腫(しんけいこうしゅ)胚細胞腫瘍(はいさいぼうしゅよう)髄芽腫(ずいがしゅ)頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ)上衣腫(じょういしゅ)の5つがよくみられまれますが、なかでも発生頻度が高いものは神経膠腫です。

神経膠腫の症状としては、先述の頭蓋内圧亢進症や神経局所症状が小児にもみられます。また、小児の神経膠腫は小脳や脳幹に発生しやすい特徴があり、発生部位によって症状が異なります。

小脳に腫瘍ができると、ふらふらして歩くことができなくなるなど平衡感覚障害がみられます。また、脳幹に腫瘍ができると片方の目の動きが悪くなり物が二重に見えたり(複視)、顔の片側だけの動きが悪くなるなどの症状がみられることがあります。

胚細胞腫瘍や髄芽腫は、髄液の流れを阻害する場所にできやすい脳腫瘍です。そのため、これらの腫瘍では髄液の流れが滞ることによる水頭症(すいとうしょう)(髄液が脳に過剰にたまる病気)をきたすことで、頭痛や吐き気などの頭蓋内圧亢進症がみられることがあります。

頭蓋咽頭腫や胚細胞腫瘍では、視神経障害やホルモン異常を起こすことが多い脳腫瘍です。具体的な症状としては、視力低下や視野の減少、尿崩症(にょうほうしょう)(排尿コントロールができなくなり脱水症状をきたす病気)などが挙げられます。

引き続き、記事3『脳腫瘍の手術治療‐手術方法や術後の合併症について』では脳腫瘍の手術治療についてお話しします。
 

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