肌荒れは一般的に赤み、湿疹、かゆみ、乾燥など、さまざまな概念が含まれます。軽微な肌荒れでは受診に対して気後れする方もいますが、肌荒れは皮膚の病気であるため皮膚科での治療が可能です。
また、肌荒れの原因によって治療方法が異なるため、皮膚科を受診して適切な治療を受けることが早期改善につながります。では、どのような場合に受診を検討すればよいのでしょうか。
にきびや赤み、乾燥、かゆみなどの肌荒れは、年齢や日常の生活習慣などによって生じることがあるありふれた症状です。そのため、軽微な肌荒れでは皮膚科を受診するべきか迷う方もいますが、皮膚の病気であるため皮膚科を受診することになんら問題はありません。
たとえばにきびは尋常性ざ瘡、肌の乾燥は乾皮症といった病気に分類され、タイプによって適切な治療があります。また、皮膚のかゆみや炎症などはアトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎、ウイルス・細菌による感染症の可能性もあるため、専門医の診断のもと適切な治療を行う必要があります。
皮膚科の受診を検討したほうがよい症状やタイミングとしては、以下が挙げられます。
など
、皮膚科を受診する際はいつから症状が現れているか、どんなときに症状が悪化するかなどを事前に整理しておくと、問診の際に役立ちます。また、症状を正確に診断してもらえるよう、メークや髪の毛で患部が隠れないようにしておくことが望ましいです。
皮膚科で行う肌荒れ治療は原因によって異なりますが、外用薬や内服薬を処方されることが一般的です。具体的には以下のような治療が行われます。
皮膚科で行われる肌荒れ治療では外用薬(塗り薬)を用いることが一般的です。たとえば、にきびの場合は抗菌作用や抗炎症作用のある薬、乾燥肌の場合は皮膚に潤いを与える保湿剤、アトピー性皮膚炎の場合は炎症を抑える薬などが処方されます。
にきび治療薬や保湿剤には市販品もありますが、皮膚科で処方される薬に比べて作用が弱いとされているほか、アレルギーや副作用などについて正確に把握することができないため、リスクもあると考えられています。そのため、肌荒れ治療の薬は専門医の判断のもと皮膚科で処方してもらうのが適切です。
外用薬と併せて内服薬(飲み薬)が処方されることもあります。たとえば、にきびの場合は原因菌の増殖を抑えたり殺したりする薬が処方されます。また、乾燥肌(乾皮症)の場合はかゆみや湿疹を抑える薬を、アトピー性皮膚炎の場合はかゆみを和らげる薬が処方されます。
にきび治療では外用薬や内服薬以外に、レーザーやケミカルピーリングなどの方法が用いられることもあります。レーザーはしみやほくろなどの治療で用いられることが一般的ですが、にきびに対しては殺菌作用や皮脂分泌を抑制する作用を期待して用いられることがあります。なお、この場合は保険適用がなく研究データなども不十分であるため推奨はされていません。
また、ケミカルピーリングは、皮膚に化学薬品を塗ることで毛穴を塞いでいる角質などを剝がし、にきびができにくい状態にすることができます。そのほか、肌荒れに対しては食生活や生活習慣などが原因となって生じていることもあるため、生活習慣の改善について指導されることもあります。
肌荒れの治療は一般的にある程度の時間がかかります。にきびであれば、治療を開始してから効果が現れるまで2~3か月程度かかることも珍しくありません。また、病気によっては完治が難しく、症状を緩和する目的で治療が行われることもあります。いずれも、治療にかかる時間には個人差があり、継続することが大切です。そのため、自己判断で治療を中断することはせず、医師の指示に従って治療を行うとよいでしょう。
肌荒れの症状は、にきび、赤み、湿疹、かゆみ、乾燥など多岐にわたります。軽微なものであればセルフケアで様子を見ることもありますが、皮膚科を受診すれば薬などで適切な治療を行うことができるため、完治までの時間が早くなる、悪化を防げるなどのメリットもあります。また、肌荒れの原因がアトピー性皮膚炎やウイルス・細菌による感染症などの病気である場合は適切な治療が必要となるため、気になる症状がある場合は早めに皮膚科の受診を検討するとよいでしょう。
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