
口腔がんとは、口の中にできるがんのことをいいます。口腔がんには、舌がん・口腔底がん(舌と歯茎の間にできるがん)・頬粘膜がん・歯肉がん・硬口蓋がん(上顎の天井部分にできるがん)など、がんのできる場所によって分類されます。この中でも、もっとも頻度が高いのは舌がんといわれています。また、口腔がんはさまざまな要因が関わって発生すると考えられていますが、主には喫煙・飲酒などは危険因子として知られており、これらの生活習慣がある人は特に注意が必要です。
本記事では、口腔がんの原因となる危険因子や予防策についてお伝えします。
喫煙は口腔がんの最大の危険因子と考えられています。これはたばこの煙に含まれるおよそ4,000種類の化学物質が発がんに関わるとされているためです。また、喫煙は口腔がんに限らず、肺がん・食道がん・膵臓がん・胃がんなどさまざまながんの危険因子として知られています。
そのため、がんの予防という観点では禁煙することが一番の対策です。現在たばこを吸っている人は、いま一度喫煙のリスクを理解し禁煙を検討しましょう。自力で禁煙することが難しい場合には禁煙外来などを受診し、禁煙に取り組むとよいでしょう。
飲酒も口腔がんの危険因子として考えられています。アルコールそのものに発がん性はありませんが、発がんに間接的に関与するといわれています。また、喫煙と飲酒をどちらも行う人は口腔がんにかかるリスクがより高くなると考えられているため、特に注意が必要です。なお、飲酒も喫煙同様、口腔がんだけでなく、食道がん・大腸がんなどさまざまながんの危険因子として知られています。
したがって、飲酒の量を適量にとどめることが口腔がんを予防するためには大切です。具体的には1日に飲むお酒の量を以下にとどめましょう。
また、お酒に弱い人や飲むと体調の悪くなる人は無理をして飲まないようにしましょう。
口腔がんでは喫煙・飲酒のほか、口腔内の不衛生や口の中への刺激・炎症、ウイルス感染、加齢なども口腔がんの危険因子と考えられており、これらが集まって作用することで段階的に口腔がんが生じるといわれています。危険因子のひとつである口の中への刺激とは、多くは虫歯による歯の欠け、詰め物・かぶせものの形が合っていない、入れ歯が合っていないことなどによる口の中への刺激のことです。これが長期間続くと口腔がんのリスクになるといわれています。
口腔がんを予防するには口腔内のメンテナンスは大切です。日頃から食後の歯磨きなどを慣行し、口の中を清潔に保つことを心がけましょう。また、セルフケアだけでなく歯科の定期検診を受診するほか、歯が欠けたり、詰め物・かぶせもの・入れ歯などで違和感があったりするときは、歯科を受診することを検討しましょう。
口腔がんを予防するためには、禁煙をしたうえで飲酒量を適量にとどめることが大切です。さらに、口腔内のメンテナンスをしっかり行い、バランスのよい食事、適度な運動など基本的な健康管理をすることも意識しましょう。また、口の中はある程度、自分自身で観察することができます。口腔がんの早期発見に努めるためにも、口内炎がなかなか治らない、口の中に異物感があるなど気になる症状があるときは、耳鼻咽喉科や歯科の受診を検討するとよいでしょう。
野村 武史 先生の所属医療機関
周辺で口腔がんの実績がある医師
東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 医歯学専攻 口腔機能再構築学講座 顎口腔腫瘍外科学分野 教授
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、美容外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都文京区湯島1丁目5-45
JR中央・総武線「御茶ノ水」東京メトロ丸ノ内線も利用可能 徒歩3分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩5分
東京慈恵会医科大学附属病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 講師
東京慈恵会医科大学附属病院―“根治”と”機能温存”の両立を目指し、希少がんの治療に挑む
日本の医療を支える東京慈恵会医科大学附属病院による頭頸部がんをテーマにした特集です。
救急科、総合診療科、消化器内科、肝臓内科、脳神経内科、腎臓内科、リウマチ科、膠原病内科、循環器内科、糖尿病内科、代謝内科、内分泌内科、腫瘍内科、血液内科、呼吸器内科、感染症内科、精神神経科、小児科、消化器外科、肝胆膵外科、乳腺外科、呼吸器外科、血管外科、小児外科、整形外科、脳神経外科、形成外科、心臓血管外科、婦人科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科、皮膚科、リハビリテーション科、歯科、脊椎脊髄外科、緩和ケア内科、産科、放射線科
東京都港区西新橋3丁目19-18
都営三田線「御成門」A5出口 徒歩3分、東京メトロ日比谷線「神谷町」3出口 徒歩7分、東京メトロ銀座線「虎ノ門」1番出口 徒歩10分
関連の医療相談が10件あります
睾丸にシコリ
息子が3日前に男性の睾丸の中にシコリがあり今日、泌尿器科に行きました。レントゲン、エコーはなく尿検査はありました。後は先生が手で触っての診察でした。潜血反応±、白血球が+(尿一般)と書いてありました。息子が先生から説明されたのが精子を作る横に2つシコリがある(1個は良く男性にあるが2個は珍しい)炎症をおこしている。と言われたそうです。1週間後に病院受診。エコーがあるそうです。尿の菌は何か原因を調べましょう。と言われたそうです。薬を1週間毎朝食後に飲むようにもらいました。治らないと不妊症になりやすいとも言われたそうです。ガンが親の私は心配になりました。ガンの事は何も言われなかったそうですが可能性はありますでしょうか?
声のカスレが治らない。
本年4月5月の2か月間、風邪だと思いますが、咳が四六時中止まりませんでした。(これまでに経験したことがない状況)六月に入り止まりましたが、現在でも痰が絡むのと、声のカスレがあり元の声に戻りません。気になりますので対処方法を教えてください。
喉と頭の強い痛みと発熱
先週の月曜日から喉の痛みがあり受診。 PCR検査は陰性。 薬を処方され帰宅(薬の詳細不明)。 次の日から発熱、頭痛、喉の痛みが酷くなる。翌日、再度通院。2回目のPCRも陰性。 血液検査をした所、細菌性の風邪?でしょうとの事で、抗生物質を処方される。 食事が摂れない為、点滴して帰宅。 抗生物質を飲み始めて3日ですが、症状改善せず、喉の痛み、頭痛がかなり強い様子。 熱も7度台と8度台の繰り返し。 再度、受診した方が良いのか? 内科で良いでしょうか? ご意見お願いいたします。
再発リスクの評価
表在性膀胱癌の手術を6月に行い、単発抗がん剤注入を受けました。 その後、先9月の膀胱鏡検査では、再発をしていませんでした。 比較的簡易な処置で済む癌ですが、1年以内の再発率60%程度と高く、一度再発すると2度目は70%、3度目80%、とさらに上がるそうです。 よって近場の泌尿器科のクリニックでがん細胞診の尿検査を毎月受け、3ヶ月毎に膀胱鏡検査をすることにしています。 しかし、その確率の高さを考えると憂鬱です。先手を打ち再発リスクを下げる方法はないのでしょうか? また、よしんば再発が免れたとしても、いったいあと何年再発への注意をしなければいけないのか?見通しが欲しいです。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。
「口腔がん」を登録すると、新着の情報をお知らせします