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編集部記事

口腔がんの予防策とは?〜禁煙・節酒・口の中のメンテナンスが重要〜

口腔がんの予防策とは?〜禁煙・節酒・口の中のメンテナンスが重要〜
野村 武史 先生

東京歯科大学オーラルメディシン・口腔外科学講座

野村 武史 先生

目次
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口腔がんとは、口の中にできるがんのことをいいます。口腔がんには、舌がん口腔底(こうくうてい)がん(舌と歯茎の間にできるがん)・頬粘膜(きょうねんまく)がん・歯肉がん・硬口蓋(こうこうがい)がん(上顎の天井部分にできるがん)など、がんのできる場所によって分類されます。この中でも、もっとも頻度が高いのは舌がんといわれています。また、口腔がんはさまざまな要因が関わって発生すると考えられていますが、主には喫煙・飲酒などは危険因子として知られており、これらの生活習慣がある人は特に注意が必要です。

本記事では、口腔がんの原因となる危険因子や予防策についてお伝えします。

喫煙口腔がんの最大の危険因子と考えられています。これはたばこの煙に含まれるおよそ4,000種類の化学物質が発がんに関わるとされているためです。また、喫煙は口腔がんに限らず、肺がん食道がん膵臓がん胃がんなどさまざまながんの危険因子として知られています。

そのため、がんの予防という観点では禁煙することが一番の対策です。現在たばこを吸っている人は、いま一度喫煙のリスクを理解し禁煙を検討しましょう。自力で禁煙することが難しい場合には禁煙外来などを受診し、禁煙に取り組むとよいでしょう。

飲酒も口腔がんの危険因子として考えられています。アルコールそのものに発がん性はありませんが、発がんに間接的に関与するといわれています。また、喫煙と飲酒をどちらも行う人は口腔がんにかかるリスクがより高くなると考えられているため、特に注意が必要です。なお、飲酒も喫煙同様、口腔がんだけでなく、食道がん大腸がんなどさまざまながんの危険因子として知られています。

したがって、飲酒の量を適量にとどめることが口腔がんを予防するためには大切です。具体的には1日に飲むお酒の量を以下にとどめましょう。

がん予防における1日の飲酒量の目安

  • 日本酒:1合程度
  • ビール大瓶:1本(633ml)程度
  • 焼酎・泡盛:1合の2/3(原液)程度
  • ウイスキー・ブランデー:ダブル1杯
  • ワイン:ボトル1/3程度

また、お酒に弱い人や飲むと体調の悪くなる人は無理をして飲まないようにしましょう。

口腔がんでは喫煙・飲酒のほか、口腔内の不衛生や口の中への刺激・炎症、ウイルス感染、加齢なども口腔がんの危険因子と考えられており、これらが集まって作用することで段階的に口腔がんが生じるといわれています。危険因子のひとつである口の中への刺激とは、多くは虫歯による歯の欠け、詰め物・かぶせものの形が合っていない、入れ歯が合っていないことなどによる口の中への刺激のことです。これが長期間続くと口腔がんのリスクになるといわれています。

口腔がんを予防するには口腔内のメンテナンスは大切です。日頃から食後の歯磨きなどを慣行し、口の中を清潔に保つことを心がけましょう。また、セルフケアだけでなく歯科の定期検診を受診するほか、歯が欠けたり、詰め物・かぶせもの・入れ歯などで違和感があったりするときは、歯科を受診することを検討しましょう。

口腔がんを予防するためには、禁煙をしたうえで飲酒量を適量にとどめることが大切です。さらに、口腔内のメンテナンスをしっかり行い、バランスのよい食事、適度な運動など基本的な健康管理をすることも意識しましょう。また、口の中はある程度、自分自身で観察することができます。口腔がんの早期発見に努めるためにも、口内炎がなかなか治らない、口の中に異物感があるなど気になる症状があるときは、耳鼻咽喉科や歯科の受診を検討するとよいでしょう。

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