
膝の関節はスポーツによる故障が非常に多い部分ですが、それ以外にも変形性膝関節症などで悩んでいる方が多数おられます。今回は膝関節損傷の治療・その2として、武蔵野赤十字病院整形外科の望月義人先生に関節軟骨の再生医療や変形性膝関節症のお話をうかがいました。
軟骨は一度損傷すると自己修復が困難なため、関節鏡による手術を行うこともあります。しかし手術をしても良くならない場合も少なくありません。変形性膝関節症のある方は手術による治療が難しく、スポーツによる外傷の場合には手術適応になるケースが比較的多いといえます。
体重がかからない部分での軟骨の欠損で症状が軽い場合は、手術はせずに安静にして、クーリング(冷却)や消炎鎮痛剤・外用薬による保存的治療を行います。
手術による軟骨損傷の治療には次のような方法があります。
軟骨のかけら(遊離体)を除去すること。かけらが関節に挟まったときに痛みを生じる場合には取り除くべきですが、状態が安定していて特に痛みが起きないのであれば手術をする必要はありません。
損傷部分(欠損部分)に専用の針やドリルで穴を開け、骨髄から出血させて線維軟骨による再生を促します。損傷があまり大きくない場合に限られ、欠損が大きい場合や軟骨下骨(軟骨の下にある骨)に損傷が及んでいる場合には手術適応になりません。
関節内にある正常な骨軟骨を採取し、欠損部へ移植するものです。マイクロフラクチャー法やドリリング法に比べるとより大きな損傷にも対応できますが、損傷が4cm2(平方センチメートル)未満の場合が適応になります。
採取した軟骨細胞を組織培養して軟骨組織を作成、欠損部へ移植するものです。広島大学の越智光夫教授らが開発したものが商品化され、2013年(平成25年)4月から保険適応となっています。
スポーツなどによる外傷性軟骨欠損症や離断性軟骨炎を対象としており、変形性膝関節症は適応外です。モザイクプラスティで対応できない欠損部分4cm2(平方センチメートル)以上の場合に手術適応となります。体重をかけられない期間が長くなるため、長期のリハビリが必要です。一定の基準を満たしている施設で登録医だけが実施できます。現在のところ認定施設は全国に約170カ所あります。
軽度の場合には、下記のような保存的治療を行います。
手術療法には以下の方法があります。
関節に挟まりこんでいる滑膜などを除去することにより、一時的な症状の緩和を目指すものです。この手術により完治するものではなく、痛みも完全になくなるわけではありません。
骨を切って変形を矯正する手術です。最近では手術に使用する機器の性能が向上したことによって入院期間も2週間程度で済み、体重をかけられない期間も短くなっています。前項で述べた自家培養軟骨移植術と組み合わせることによって、この治療法が今後大きく発展する可能性を持っています。
膝の関節全部を取り替える「人工膝関節全置換術(TKA)」と、「人工膝関節部分置換術(または単顆置換術:UKA)」に分けられます。後者のUKAの方が明らかに膝の曲がり具合がよく、リハビリの負担も少ない術式です。また患者さんの感覚として、自分の身体の一部としてなじみがよいと感じられるようです。
一方、人工関節の耐用年数はTKAに比べて短くなる可能性があります。また、前十字靭帯などの靭帯が保たれていている必要があり、膝関節の内側または外側のいずれか片側のみに偏った障害の場合にしか行えないという制限があります。患者さんと十分に話し合い、患部の状態や希望に応じて使い分けることが望ましいのですが、UKAは技術的にも難易度が高いため、実施している施設が少ないという状況があります。
浅草病院 整形外科 人工関節センター長
望月 義人 先生の所属医療機関
周辺で変形性膝関節症の実績がある医師
北里整形外科クリニック 院長
生活スタイルや希望を考慮し、痛みに悩む一人ひとりに合わせた治療を提供
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リウマチ科、整形外科、リハビリテーション科
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地方独立行政法人東京都立病院機構 東京都立大塚病院 院長
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学校法人聖路加国際大学 聖路加国際病院 副院長、整形外科部長、スポーツ総合医療センター長、リハビリセンター長
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国立国際医療センター 整形外科 診療科長
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北里大学北里研究所病院 整形外科 スポーツクリニック 医長
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病院のリハビリ室に通っています。
そこで理学療法士にストレッチなど指導されています。今まで運動してないせいか筋肉が落ちてきていて膝の骨に負担がかかり痛みが出ているのではないかとの事で太ももの筋肉を鍛えるストレッチなど教わりました。太ももの筋肉の所をマッサージされただけで激痛だったのですが、痛みの少ないかつ筋肉が鍛えられる方法はありますか?太ももの筋肉を鍛える方法をネットで色々調べたのですがキツかったり痛そうだったりで長く続けられそうにありません。もっとゆるく手軽に出来そうなのはないですか?
右膝変形関節症
右膝変形関節症の為全置換術後に右膝の裏からふくらはぎにかけて、突っ張った感じのはりが強く痛みが有ります。 以前左膝変形関節症の為全置換術をしたんですが、その時は今回のような、症状はでてないので、術後の関係ででてるとしたら、どの位で症状が消失するのか心配です
3日位前から強い痛み
3年半前膝の隙間が少し狭いと言う事で変形性膝関節症と診断されました。 膝の注射と、水が溜まる事もあり6回程抜きました。 その後、痛みが少しましになった為1年半程病院には行っておりませんでした。 が、片方の膝にも痛みが出てきたので3ヶ月前、他の整形でレントゲンを撮って頂きましたら、膝関節は問題無くこれが原因で痛みは出ないと言われました。 原因は運動不足と肥満との事です。 ですので湿布だけを貰って帰ってきました。 3日前から膝全体が痛く、動くだけでも痛く歩くのはもっと辛いです。 正座をすると感覚的に、膝の上辺りが引っ張られると言うか突っ張った感じで痛くて出来ません。 全体的に腫れております。 今膝はどういう状況だと考えられますか? 運動不足でこの様な症状になりますか? 肥満もなのですが発症した時から8k程減量はしております。
膝のクリーニング手術かPRP治療かの選択
1か月ほど前に右膝が腫れて曲がらなくなり整形外科を受診しました。レントゲン撮影の結果 変形性膝関節症と診断と膝の水を抜く処置をしていただいたのですが水が溜まっていたのではなく血がシリンジ2本程溜まっていました。 その後MRIの撮影をして膝のクリーニング手術を進められたのですがクリーニング手術をするよりPRP治療をする方良いか迷っております。
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