急な腹痛の原因はなに！知っておきたい３つのパターン

この記事では、急に起こる腹痛の原因として考えられる五つの病気をご紹介します。

急な腹痛の原因

1．消化管穿孔

消化管穿孔(せんこう)とは、何かしらの原因によって消化管に穴が開いてしまった状態のことです。

消化管穿孔の代表的な例としては、胃潰瘍などがさらに進行して胃に穴が開く胃穿孔などがあります。穿孔が生じると、お腹の中で炎症を起こす腹膜炎を発症します。

2．異所性妊娠（子宮外妊娠）

受精卵が、卵巣や卵管などの子宮内膜以外に着床することです。

異所性妊娠は妊娠反応が陽性にもかかわらず、エコー検査で胎のう（赤ちゃんをつつむふくろ）が見えないときや、急な腹痛が出現して詳しく検査をしたことによって判明するケースがあります。

3．腸閉塞（イレウス）

腸閉塞は、急な腹痛のほかに嘔吐や腹部けいれんなどの症状を伴います。また、痛みを感じるようになってからしばらくすると、嘔吐物が緑色になるなどの特徴があります。

腸閉塞では、腸への血流が絶たれて絞扼(こうやく)とよばれる状態になり、後にその部分が壊死する（組織が死ぬ）ことがあります。

4．胆石症（胆石）

みぞおちから右側のお腹を押したり軽く叩いたりしたときに痛みを感じたり、右側の肋骨あたりを押した状態で深呼吸をしたときに痛みを感じたりする場合は、胆石症が腹痛の原因であることがあります。

胆石症とは、胆汁を産生する胆のうに胆石ができた状態のことです。胆石が詰まっている部位によって、胆のう結石、胆管結石、肝内結石などに分類されます。胆石の形状は固形以外に泥状や砂状などさまざまですが、これらが詰まったときの病気も胆石症に含まれます。

5．尿路結石症

腎臓、尿管、膀胱などに結石ができる病気です。尿路結石症の主な症状は強い痛みです。この痛みは場合によっては立っていられないほど激しく、人間が感じる痛みのなかでもトップクラスともいわれています。

また、尿結石の表面はギザギザしており尿管や尿道を傷つけることから、血尿が出ることもあります。さらに、傷ついた場所から感染を起こし、発熱や尿が濁るなどの症状が出ることもあります。