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うつ病は治る?早く治すためには「急がば回れ」
うつ病は、治る可能性が十分にある病気です。早く元の生活に戻りたいという焦りから、つい早く治すことを考えがちですが、実際には焦らずに確実に治すことが大切です。うつ病の克服や、治ったといえる基準など...
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うつ病は治る?早く治すためには「急がば回れ」

公開日 2018 年 03 月 29 日 | 更新日 2018 年 03 月 29 日

うつ病は治る?早く治すためには「急がば回れ」
端詰 勝敬 先生

東邦大学医学部心身医学講座 教授

端詰 勝敬 先生

目次

うつ病は、治る可能性が十分にある病気です。早く元の生活に戻りたいという焦りから、つい早く治すことを考えがちですが、実際には焦らずに確実に治すことが大切です。うつ病の克服や、治ったといえる基準などについて、東邦大学医療センター大森病院 心療内科 教授の端詰 勝敬先生にお聞きしました。

うつ病は治る?    

約67%が寛解する

海外の「STAR*D」と呼ばれる研究データによると、うつ病は、適切に治療を行えば、48週〜60週間で約67%の方が寛解(かんかい)*すると報告されています[1]。ですから、今はつらくても諦めずに、そして焦らずに治療を続けてください。もし、一時的に調子がよいと感じても、自己判断で治療をやめずに、医師の指示があるまでは治療を続けましょう。

しかし、なかには使用する薬や治療法を変えてもなかなかうつ病の症状が改善せずに、数年〜十数年ものあいだ症状に悩まされる方もいます。

注1:Rush AJ., Trivedi MH., Wisniewski SR., et al., Acute andlonger-term outcomes in depressed outpatients requiringone or several treatment steps: a STAR*D report. Am J

Psychiatry 163, 1905-1917, 2006.

※非精神病性大うつ病性障害

寛解…治癒したわけではないものの、症状が落ち着いて安定した状態

うつ病が治ったといえる基準は?          

気になる症状が全般的に気にならなくなったら治ったと判断

仕事に取り組む人

うつ病には、体の病気のように数値がこのくらいになったから治ったといえる明確な基準がありません。ハミルトンうつ病評価尺度というものはありますが、この場合は主に臨床試験*など研究で使われることが多く、実際の診療ではあまり使われていません。

診療では、患者さんが気になっていたうつ病の症状が気にならなくなり、患者さんも医師も「治った」と感じられるようになったら、一般的に治ったと判断されることが多いです。

臨床試験…新しい薬や治療法を開発するために、人で効果や安全性を調べる試験

うつ病を早く治す方法はある?             

早く治そうと思わず、確実に治すことを意識する

カウンセリングを受ける人

うつ病が長引く方のなかには、早く治そうと思えば思うほど焦ってしまい、不安になったり自己判断で治療をやめてしまったりして、結果として回復までに時間がかかってしまう方もいるのではないかと個人的には感じています。

うつ病の治療は「急がば回れ」です。なかなか難しいかもしれませんが、落ち着いて、どっしりと構えた気持ちで治療を続けることが大切です。「早く治す」ではなく「確実に治す」ことを心に留めて治療を受けてください。確実に治すことができれば、再発防止にもつながります。               

うつ病の重症度と治るスピードは比例するわけではない

うつ病の重症度と、治るまでのスピードは必ずしも比例しません。重度のうつ病の方でも早ければ数か月で回復する方もいますし、中等症程度のうつ病が何年も続くこともあります。

うつ病への正しい理解を

うつ病は、再発はすることもありますが、回復の可能性も十分にある病気です。また、うつ病の原因も本人のせいではありません。ですから、過度に自分を責めることはしないでもらいたいです。周囲の方も、責めたり過度に励ましたりせず、患者さんの声に耳を傾けながら見守ってほしいと思います。

書店に行けば、うつ病に関する書籍はたくさんあります。まずはいくつかそれらの本を読んでみて、うつ病の治療中の過ごし方や、うつ病の方への接し方について、正しい理解をしてもらえたらと願っています。

うつ病(端詰 勝敬先生)の連載記事

心身症や慢性頭痛を専門とする心療内科医。臨床のみならず、医学部教授として後進の医師の育成に尽力している。

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