
うつ病は、治る可能性が十分にある病気です。早く元の生活に戻りたいという焦りから、つい早く治すことを考えがちですが、実際には焦らずに確実に治すことが大切です。うつ病の克服や、治ったといえる基準などについて、東邦大学医療センター大森病院 心療内科 教授の端詰 勝敬先生にお聞きしました。
海外の「STAR*D」と呼ばれる研究データによると、うつ病※は、適切に治療を行えば、48週〜60週間で約67%の方が寛解(かんかい)*すると報告されています[注1]。ですから、今はつらくても諦めずに、そして焦らずに治療を続けてください。もし、一時的に調子がよいと感じても、自己判断で治療をやめずに、医師の指示があるまでは治療を続けましょう。
しかし、なかには使用する薬や治療法を変えてもなかなかうつ病の症状が改善せずに、数年〜十数年ものあいだ症状に悩まされる方もいます。
注1:Rush AJ., Trivedi MH., Wisniewski SR., et al., Acute andlonger-term outcomes in depressed outpatients requiringone or several treatment steps: a STAR*D report. Am J
Psychiatry 163, 1905-1917, 2006.
※非精神病性大うつ病性障害
寛解…治癒したわけではないものの、症状が落ち着いて安定した状態
うつ病には、体の病気のように数値がこのくらいになったから治ったといえる明確な基準がありません。ハミルトンうつ病評価尺度というものはありますが、この場合は主に臨床試験*など研究で使われることが多く、実際の診療ではあまり使われていません。
診療では、患者さんが気になっていたうつ病の症状が気にならなくなり、患者さんも医師も「治った」と感じられるようになったら、一般的に治ったと判断されることが多いです。
臨床試験…新しい薬や治療法を開発するために、人で効果や安全性を調べる試験
うつ病が長引く方のなかには、早く治そうと思えば思うほど焦ってしまい、不安になったり自己判断で治療をやめてしまったりして、結果として回復までに時間がかかってしまう方もいるのではないかと個人的には感じています。
うつ病の治療は「急がば回れ」です。なかなか難しいかもしれませんが、落ち着いて、どっしりと構えた気持ちで治療を続けることが大切です。「早く治す」ではなく「確実に治す」ことを心に留めて治療を受けてください。確実に治すことができれば、再発防止にもつながります。
うつ病の重症度と、治るまでのスピードは必ずしも比例しません。重度のうつ病の方でも早ければ数か月で回復する方もいますし、中等症程度のうつ病が何年も続くこともあります。
うつ病は、再発はすることもありますが、回復の可能性も十分にある病気です。また、うつ病の原因も本人のせいではありません。ですから、過度に自分を責めることはしないでもらいたいです。周囲の方も、責めたり過度に励ましたりせず、患者さんの声に耳を傾けながら見守ってほしいと思います。
書店に行けば、うつ病に関する書籍はたくさんあります。まずはいくつかそれらの本を読んでみて、うつ病の治療中の過ごし方や、うつ病の方への接し方について、正しい理解をしてもらえたらと願っています。
東邦大学医療センター大森病院 心療内科 教授
周辺でうつ病の実績がある医師
恵比寿駅前メンタルクリニック 院長
日本大学医学部附属板橋病院 精神神経科 部長
血液内科、腎臓・内分泌内科、糖尿病・代謝内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器・肝臓内科、腫瘍内科、脳神経内科、心療内科、小児科・新生児内科、精神科、皮膚科、消化器外科、心臓外科、血管外科、小児外科、呼吸器外科、乳腺・内分泌外科、形成外科、脳神経外科、整形外科、リハビリテーション科、産婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、眼科、放射線診断科、放射線治療科、疼痛緩和外科、麻酔科、歯科口腔外科、病理診断科、臨床検査科、救急科
東京都板橋区大谷口上町30-1
東武東上線「中板橋」バス・タクシー乗り場なし 徒歩20分、東京メトロ有楽町線「千川」国際興業バス 日大病院行 バス10分
東京慈恵会医科大学附属第三病院 院長
内科、血液内科、リウマチ科、外科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、腫瘍内科、消化器内科、肝臓内科、糖尿病内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、脳神経内科、肝胆膵外科、肛門外科、内分泌外科、頭頸部外科、精神神経科、総合診療科、病理診断科
東京都狛江市和泉本町4丁目11-1
京王線「国領」小田急バス(約4分):狛江駅北口・狛江営業所行 第三病院前下車 徒歩12分、京王線「調布」南口 京王バス つつじケ丘駅南口行、小田急バス 成城学園前駅西口・渋谷駅・二子玉川駅・狛江駅北口行 慈恵医大第三病院前下車 バス10分、小田急線「狛江」北口 小田急バス 慈恵医大第三病院行、武蔵境駅南口・調布駅南口行、 京王バス 調布車庫前行、調布駅南口行 慈恵医大第三病院前下車 バス10分
慶應義塾大学医学部 ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座 特任教授
内科、血液内科、リウマチ・膠原病内科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産科、婦人科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、内分泌内科、代謝内科、放射線診断科、放射線治療科、精神神経科、総合診療科、病理診断科
東京都新宿区信濃町35
JR中央・総武線「信濃町」 徒歩1分、都営大江戸線「国立競技場」A1出口 徒歩5分、東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目」1番出口 徒歩15分、東京メトロ銀座線「青山一丁目」0番出口 徒歩15分
六番町メンタルクリニック 非常勤
心療内科、精神科
東京都新宿区左門町2-6 ワコービル 4階
東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目」3番出口 徒歩2分、都営新宿線「曙橋」A1出口、A4出口 徒歩10分、JR中央・総武線「信濃町」 徒歩10分、東京メトロ丸ノ内線「四ツ谷」1番、2番出口 徒歩12分
関連の医療相談が119件あります
親と婚約者からの言葉のDV
先生初めまして。 今私は心療内科にかかっています。診断は鬱ですが、今大分症状が落ち着き、隔週の通院も1ヶ月に一回となりました。今回ご相談したいのは、婚約者と実母から受けている言葉のDVです。言葉としては婚約者からは『気狂い』『頭おかしいんじゃねえの?』等実母からは『あんたはいつまでも結婚も決めないで居候しやがって』『お前のせいで血圧が高いんだよ!』等毎日のように言われていて、もうこんな毎日を過ごしているので。自殺願望が出てきました。取材からはその場から離れなさいとしかアドバイスは受けられず話せる相手もいません。台所で自分で調理をしていれば包丁で自分を刺そうとしたこともありました。助けてください。
うつ病と診断されましたが頼れる人がいません。
3日前に心療内科を受診し、うつ病と診断されました。 症状は、倦怠感、やる気がでない、食欲がない、泣いたり笑ったりを繰り返す、眠れない、仕事に行っても2,3時間しか働けない、疲れやすいなどです。 ご飯に関しては、誰かが一緒にいないと食べれません。 今は彼氏が頼みの綱で、彼氏がお盆休みなので看病してくれてますが、来週の木曜日から通常勤務になるので看病してもらうのが難しくなります。親とはいい関係ではないので正直頼りたくないです。職場の人も気を使ってくれてご飯を一緒に食べに行ってくれたりして嬉しいですが、話していてどっと疲れてしまいます。 一人でいると買い物もできないし、日常生活に支障がでているので、誰か頼りたいのですが頼れず困ってます。施設に入って入院でもした方がいいのでしょうか。
ここ一週間鬱のような感じ
先月くらいからもしかしたら鬱かな?と とにかく朝起床が辛く仕事に行けてません。午前中ずっと横になってます、午後になると少し落ち着く感じですが食欲が落ち体重も減ってしまいました。 仕事の負担感やコロナ不安などあるのでしょうか? 心療内科はどこもいっぱいみたいで、予約が取れたのが月末です。 その日まで大丈夫かな?と不安で仕方ないです。
抗うつ薬に抵抗があります。
主人は、抗うつ薬の副作用が怖く、出来れば漢方が良いのですが、うつ病に漢方薬は効くのでしょうか? 神経内科の医師にパーキンソン病と診断されていますが、運動機能よりも、うつ症状の方が強い為、まずはこちらを治すという判断でした。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。
「うつ病」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「受診について相談する」とは?
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。