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頭痛の原因とタイプ ~一次性頭痛と二次性頭痛を詳しく解説~

頭痛の原因とタイプ ~一次性頭痛と二次性頭痛を詳しく解説~
小菊 実 先生

横浜新緑総合病院 脳神経センター・脳神経外科 部長

小菊 実 先生

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“後頭部が痛い”“こめかみが痛い”“目の奥が痛い”“眉間が痛い”“頭全体がズキズキする”など、さまざまなパターンで現れる頭痛。頭痛には、片頭痛(偏頭痛)や緊張型頭痛、群発性頭痛など、多くのタイプがあります。頭が痛いだけでなく、吐き気がしたりめまいがしたりする場合、思わぬ病気が原因かもしれません。ここでは頭痛の種類と原因をご紹介します。

頭痛は(1)一次性頭痛、二次性頭痛、(2)有痛性脳神経ニューロパチーやその他の顔面痛、(3)その他の頭痛の3タイプに分類可能です。医師は頭痛を訴える方に対して、まず二次性頭痛の可能性がないか調べます。

二次性頭痛とは、脳の病気を中心に臓器、筋肉、神経など全身の各器官に生じたトラブル(病気)が原因の頭痛です。

二次性頭痛のサイン

  • いつもとは違う頭の痛み
  • 突然頭が痛くなった
  • 時間が経つにつれて痛みがひどくなる
  • 今まで経験したことのない激しい痛み
  • 吐き気や嘔吐を伴う頭痛
  • 手足のしびれや麻痺を伴う頭痛
  • 意識がもうろうとしたり、呼びかけに応じなくなったりする
  • 片方の手足がけいれんする

上記のなかでも、突然の頭の痛みや激しい痛み、吐き気や嘔吐がある、手足のしびれや麻痺を伴う、時間が経つにつれ痛みがひどくなる、意識がもうろうとするなどの症状が頭痛に伴う場合には、速やかな受診が必要なことがあります。

二次性頭痛の原因となる病気は、頭の中の病気、頭以外の病気、全身の病気に分類可能です。頭の中の病気のうち、特に緊急性の高い病気として、脳血管障害脳梗塞脳出血くも膜下出血)、脳腫瘍髄膜炎が挙げられます。

脳梗塞

何かしらの原因によって脳の血管の一部が詰まり、血液が届かなくなった部位の組織が壊死してしまう病気です。発症時間から早期に脳血栓回収術という超緊急カテーテル手術を行えば、劇的に症状が改善できる可能性があります。そのため、1分でも早く脳血栓回収術を開始できるかが重要になってきます。

脳出血

脳内の血管が破けて出血が生じ、周辺の脳の組織を圧迫して神経障害などを引き起こす病気です。重症な場合には、脳圧が急激に上昇して死に至ることもあります。

くも膜下出血

主な原因として脳動脈瘤と呼ばれる血管のコブが破裂することで起きる脳卒中です。脳を包むくも膜の下で出血が起こると血液が脳全体に急激に拡がり、非常に激しい頭痛と吐き気を引き起こします。

原発性脳腫瘍(脳そのものや周辺組織に生じた腫瘍)と、転移性脳腫瘍(ほかの部位に生じたがんが転移したもの)があります。

腫瘍が周辺の正常な脳の組織を圧迫するため、神経障害を引き起こすことがあります。腫瘍が大きくなって周囲の脳を圧迫するようになると、頭蓋内圧が上昇し、頭痛や吐き気を生じるようになります。

髄膜と呼ばれる脳を包む膜と、脳の隙間を満たす脳脊髄液の中でウイルスや細菌が繁殖して炎症を起こす病気のことです。頭痛以外に、発熱や嘔吐、意識障害、けいれんなどの症状も現れることがあります。

緑内障は、日本人の失明原因第一位の病気です。緑内障のうち、閉塞隅角緑内障というタイプは急激な眼圧(目の中の圧)の上昇を起こすため、頭痛や眼痛、吐き気などの症状を伴うことがあります。これを急性緑内障発作と呼び、放っておくと視力の低下や最悪の場合失明を引き起こすこともあります。

OSAS(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)や低血糖などのほか、CO(一酸化炭素)中毒高カルシウム血症などで頭痛が生じることがあります。

危険な病気が原因ではないものの、頭痛が繰り返され、ひどい場合には日常生活にも悪影響を与える可能性のある頭痛です。代表的な例としては、片頭痛緊張型頭痛群発頭痛(三叉神経、自律神経性頭痛)があります。女性の場合、生理前後に起こる頭痛も多く見られます。

片頭痛とは、右のこめかみ(もしくは左のこめかみ)あたりがズキズキと痛むのが特徴的な頭痛です。本来”へんずつう”は片頭痛と書くのが正式名称でしたが、いつの間にか偏頭痛という誤表記が一般に通用するようになりました。ここでは、医学的な正式名称である片頭痛に統一してご紹介します。

片頭痛は、脳の血管が拡張して周囲の神経を刺激することが原因とされています。頭痛が生じる前に、視野の異常などの前兆症状を生じることもあります。

痛みを抑えられているのであれば市販の鎮痛剤を使用してもよいでしょう。しかし、効きが悪くなったり、頭痛の頻度や程度が増してきたりした場合には市販の鎮痛剤では対処が難しくなります。やみくもに鎮痛剤を増やすのではなく、病院を受診するようにしましょう。病院で処方されるトリプタン製剤を上手に使用するとコントロールできることが多いです。

片頭痛を起こしやすい人

家族に片頭痛を起こしやすい人がいる、ストレスや疲れがたまっている人、天候が変わると体調が悪くなる人などは、片頭痛を起こしやすいとされています。

頭が締めつけられるように痛い、または重い感じのする頭痛は緊張型頭痛の可能性があります。主な原因は首や肩のコリです。

緊張型頭痛を起こしやすい人

運動不足、運動習慣がない、ストレスや精神的な疲労、緊張を抱えている(もしくは抱えやすい)、姿勢異常(前屈、側屈、ストレートネックなど)の人などは、緊張型頭痛を起こしやすいとされています。

側頭部だけでなく、目の奥や上など、目の周辺が一時的に激しく痛む頭痛です。痛みだけでなく目の充血や涙、目元のむくみ、鼻づまりを伴うこともあります。

目の奥がえぐられるかのような強い痛みがありますが、頭痛自体は15分から3時間ほどで改善していきます。

群発頭痛は男性に生じることが多く、睡眠中に起こりやすいのが特徴です。また、飲酒がきっかけになることもあるため、発作が生じている期間は禁酒する必要があります。

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