インタビュー

子どものインフルエンザ対策の4つのポイント

子どものインフルエンザ対策の4つのポイント
西 健太朗 先生

国立成育医療研究センター 腎臓・リウマチ・膠原病科 医員

西 健太朗 先生

石黒 精 先生

国立成育医療研究センター 教育センター センター長/臨床研究センター 副センター長/臨床研究教...

石黒 精 先生

この記事の最終更新は2015年07月04日です。

インフルエンザワクチンは、インフルエンザの発症を予防するための最良の手段です。ワクチンに含まれる種類と流行する種類が違った場合は、実際にはワクチンを打っていてもインフルエンザに罹患することがあり、脳症などの予防効果は立証されてはいません。
ただし、学校での欠席日数や重症化による入院を減らすことができるという報告があるので、接種が望まれます。

13歳未満の方は2回接種、13歳以上の方は1回接種となっています。

インフルエンザの予防策として、外出後の手洗いやうがい、マスクなどの標準予防策は重要です。マスクについては、適切なサイズを選ぶことが大切です。口だけでなく鼻もきちんと覆い、密封空間を作ることがポイントです。鼻のサイドの隙間が空きやすいので注意してください。
また、人混みは感染リスクが高いため、なるべく避けるようにする必要があります。必要があって外出する場合は、マスクの着用を心がけましょう。

インフルエンザの予防として、予防接種以外に加湿、適度な運動や適切な食事も大切です。空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下するため、インフルエンザにも罹患しやすくなります。乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って50~60%に湿度を保つことが推奨されています。
体の抵抗力を高めるために、規則正しい生活や充分な休養を、普段から心がけましょう。

具合が悪ければ、早めに医療機関を受診して下さい。安静にして、休養や睡眠をしっかりとりましょう。また、脱水に注意して水分補給をこまめにすることが大切です。

咳や気道症状がある場合は、周りへうつさないようにマスクをすることや、登校基準を満たすまでは自宅で安静にしておくことが必要です。熱への対応としては、「アスピリン系」を含まない解熱薬であれば使用してもかまいません。熱を下げることで体力の消費を減らし、食欲や睡眠も可能になるのであれば、積極的に使用してもよいです。

また、異常行動や意識障害など普段と違った様子が見られる際は、すぐに医療機関への受診が必要です。自宅では、異常行動のひとつである転落や飛び降りが起こらないよう、大人の目の届くところで観察するようにしておいてください。

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  • 国立成育医療研究センター 教育センター センター長/臨床研究センター 副センター長/臨床研究教育部長(併任)/血液内科診療部長(併任)

    石黒 精 先生

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