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子どもにおけるインフルエンザの特徴―アスピリンには注意!
子どものインフルエンザの症状インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによる感染症です。症状は高熱、頭痛、全身のだるさ(全身倦怠感)、悪寒(さむけ)、筋肉痛、関節痛といった全身の症状が強く、鼻水...
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子どもにおけるインフルエンザの特徴―アスピリンには注意!

公開日 2015 年 06 月 27 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

子どもにおけるインフルエンザの特徴―アスピリンには注意!

国立成育医療研究センター 小児医療系レジデント

西 健太朗 先生

石黒 精 先生

国立成育医療研究センター 教育センター センター長  臨床研究センター 副センター長・臨床研究教育部長(併任) 血液内科診療部長(併任)

石黒 精 [監修]

子どものインフルエンザの症状

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによる感染症です。症状は高熱、頭痛、全身のだるさ(全身倦怠感)、悪寒(さむけ)、筋肉痛、関節痛といった全身の症状が強く、鼻水、咳や痰などの呼吸器の症状がみられることもあります。潜伏期間は1~2日間で、症状は1週間以内に改善することが多いですが、風邪と比べると症状の程度は強いことが特徴です。

インフルエンザは比較的治りやすい疾患ですが、なかには重症化して入院を要することや、重大な後遺症や命の危険を及ぼす合併症を来す例もあります。

子どものインフルエンザの合併症

合併症として多いのは、肺炎と中耳炎です。熱性けいれんもインフルエンザに伴って発生することがあります。まれな合併症として、急性筋炎、心筋炎、脳炎・脳症など怖い病気になることがあります。また、元々喘息や心疾患、神経筋疾患、免疫不全などがある場合、重症化しやすいため充分な注意が必要です。

中耳炎

インフルエンザに合併する中耳炎は、幼少児の25%に認めるという報告もあり、インフルエンザの合併症としては多くみられます。

熱性けいれん

インフルエンザによる熱性けいれんは、乳幼児にしばしばみられます。特に熱性けいれんを過去に起こしたことがある人や、家族に熱性けいれんを起こした人がいる人に多くみられます。単純な熱性けいれんであれば後遺症や命に関わることはないので、過剰に心配しなくても大丈夫です。

まれに、けいれんの時間が長いなどの非典型的な例(複雑型熱性けいれん、熱性けいれん重積など)では脳症などとまぎらわしくなり、入院することもあります。

肺炎/気管支炎

インフルエンザは主に「上気道」という喉(のど)の周囲に感染を起こしますが、気管支や肺といった「下気道」まで侵入して呼吸困難感、強い咳や痰などが現れることがあります。それが、気管支炎や肺炎です。
インフルエンザそのものが原因となって気管支炎・肺炎になることもあれば、インフルエンザによって弱ったところに細菌による肺炎を起こす場合もあります。
症状や程度は軽いものから命に関わる程の重症なものまでさまざまで、それらによって治療や入院の必要性が変わってきます。

心筋炎

まれな合併症ですが、命の危険を伴います。典型的な症状は胸の痛みですが、下痢や嘔吐などのみの場合もあります。特に症状を自分で訴えられない乳幼児では診断が難しく、非常に怖い合併症です。

ライ症候群(アスピリンとの関連が指摘されている)

ライ症候群とは、急性脳症と肝障害を起こすミトコンドリア機能不全とよばれる病態です。過去には米国で年間400例の報告があり、4割が亡くなるという怖い疾患として知られました。1990年以降はほとんど見られなくなりました。
ライ症候群の原因のひとつとして、インフルエンザと「アスピリン」という解熱鎮痛薬の関連が指摘されており、普段から処方を受けている場合には、受診の際に医師に必ず伝えましょう。

インフルエンザ脳炎・脳症:重大な後遺症のリスクも

インフルエンザは時に脳症を起こし、重大な後遺症を残します。死に至ることもあります。急性脳症はインフルエンザ以外のウイルスでも起こりうる怖い合併症ですが、特にインフルエンザによるものが最も多いとされています。一般的には発症から48時間以内に脳症を合併することが70%と多いですが、後に発症するタイプもあります。

症状は、意識がもうろうとする、普段はしないようなおかしな行動をとる、できていたことができなくなるなどです。最初の段階では特徴的な症状はなく、予測することは困難です。

急に叫ぶ、走り出すなどの異常な行動や、意識がおかしい、けいれんなどがあるときは、医師による診察が必要です。必ず医療機関を受診しましょう。また、熱性けいれんの症状が一度治まったあと、再度けいれんなどが起きる「二相性脳症」や、アスピリン系の成分の入った解熱薬との関連が指摘されている「ライ症候群」による脳症もあります。そのため、自己判断での解熱薬を使用するのは避けましょう。

国立成育医療研究センター小児医療系レジデント。「メディカルノート小児科プロジェクト」に参画。

血液学をはじめ多分野に精通している小児医療のスペシャリスト。国立成育医療研究センターの血液内科の診療部長を併任している。また、教育研修センター・センター長として若手医師やメディカルスタッフの育成に力を入れ、臨床研究の教育を重点的に実践している。

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