
これまで脳卒中について滋賀県全体の傾向を述べてきましたが、やはり大学病院の脳神経外科として症例が多いのは、脳腫瘍で、特に悪性のものです。脳腫瘍の中でも神経膠腫(しんけいこうしゅ:脳内に発生する腫瘍)の手術の最近の事例として、実際に会話能力や手足の動きを確認しながら腫瘍を摘出する「覚醒下脳腫瘍摘出術」について、滋賀医科大学附属病院脳神経外科教授の野崎和彦先生にお話しを伺いました。
脳腫瘍の中でも発症頻度の高い神経膠腫という病気があります。神経膠腫は脳の中に発生し腫瘍と正常領域の境界がわかりにくい腫瘍で、治療として、脳を覆う頭蓋骨を開けて行う手術(開頭手術)が行なわれます。術後に神経症状を悪化させることなく、かつできるだけ多くの病変を取り除くことが重要ですが、とくに、言語野や運動野の領域に近いところにできた腫瘍の摘出においては術後の神経症状の悪化のリスクがさらに高くなります。
そこで当院では、手術中にいったん麻酔から覚めた時点で、患者さんが手足を動かしたり、話せる状態になってから行う「覚醒下手術」を導入しています。これにより、脳の言語野や運動野を実際に傷つけていないかどうかを確認しながら手術をすることが可能になります。
右利きの患者さんの場合、優位半球(右脳と左脳のうち、言語や計算などの機能を司る半球のこと。右利きの人の脳は左脳が優位半球になる)である左前頭葉や側頭葉に生じた腫瘍では、摘出に当たって言語障害、右半身のまひが懸念されるため覚醒下手術を行っています。覚醒下手術中は、医師と開頭した患者が会話をしながら進めていきますので、しゃべっている状態に異変が現れればすぐに確認することができます。脳細胞自体は痛みを感じないため、患者さんが手術中に痛みを感じることはありません。
このように腫瘍を摘出する際には、神経機能を守ることを最優先に考えます。安全かつ的確に手術を行うため、覚醒下手術以外の手術も行っています。たとえば、電気的な刺激による術中神経モニター、術中の脳の中での位置情報を確認するナビゲーションシステム、腫瘍を選択的に蛍光発色させ、腫瘍細胞のある範囲を確認する蛍光ガイドした手術などです
覚醒下脳腫瘍摘出術を行うことができる施設は全国でも限られていますので、手術を希望する際にはあらかじめ担当医に確認しておくことが必要です。
滋賀医科大学 医学部脳神経外科学講座 教授
周辺で脳腫瘍の実績がある医師
東京都立多摩総合医療センター 脳神経外科 部長
内科、血液内科、リウマチ科、外科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、感染症内科、消化器内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、脳神経内科、血管外科、頭頸部外科、精神神経科、総合診療科、病理診断科
東京都府中市武蔵台2丁目8-29
JR武蔵野線「西国分寺」南口 JR中央線も乗り入れ バス(約5分):総合医療センター(府中メディカルプラザ)行き、西府駅行き 総合医療センター(府中メディカルプラザ)下車 徒歩14分
国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 元副院長・元脳卒中センター長・非常勤、順天堂大学大学院 医学研究科客員教授
内科、血液内科、リウマチ科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器内科、呼吸器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、乳腺腫瘍内科、膠原病科
東京都新宿区戸山1丁目21-1
都営大江戸線「若松河田」河田口 徒歩5分、東京メトロ東西線「早稲田」2番出口 徒歩15分
佐々総合病院 脳神経外科 部長
内科、外科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産科、婦人科、リハビリテーション科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、脳神経内科、肛門外科、放射線診断科、児童精神科、総合診療科、産婦人科、救急科
東京都西東京市田無町4丁目24-15
西武新宿線「田無」北口 徒歩3分、西武池袋線「ひばりヶ丘」西武バス 境03、境05、田42系統 田無駅下車 徒歩3分 バス、JR中央線(快速)「武蔵境」西武バス 境03、境04、境07系統 田無駅下車 徒歩3分 バス
東京医科大学病院 脳卒中センター長、東京医科大学 脳神経外科学分野 主任教授
内科、血液内科、リウマチ・膠原病内科、外科、心療内科、神経内科、脳神経外科、呼吸器内科、呼吸器外科、消化器内科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、矯正歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、循環器内科、糖尿病内科、代謝内科、内分泌内科
東京都新宿区西新宿6丁目7-1
東京メトロ丸ノ内線「西新宿」2番出口またはE5出口 徒歩1分、JR山手線「新宿」西口 その他JR複数線、小田急線小田原線、京王電鉄京王線、都営新宿線なども利用可能 徒歩10分
NTT東日本関東病院 脳神経外科 部長/脳卒中センター長
内科、消化器内科、循環器内科、腫瘍内科、血液内科、糖尿病・内分泌内科、高血圧・腎臓内科、感染症内科、精神科、呼吸器内科、緩和ケア内科、脳神経内科、脳血管内科、小児科、外科、乳腺外科、形成外科、脳神経外科、心臓血管外科、整形外科、呼吸器外科、歯科口腔外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科、リウマチ膠原病科、放射線科、リハビリテーション科、救急科、麻酔科(ペインクリニック内科)、病理診断科
東京都品川区東五反田5丁目9-22
都営浅草線「五反田」 徒歩5分、JR山手線「五反田」東口より病院シャトルバスも運行あり 徒歩7分
関連の医療相談が16件あります
髄膜腫瘍術後再発?
今年の7月に頭蓋底髄膜腫瘍の手術をしました。先日11月に3ヶ月検診を受けた結果取り除けなかった残っている腫瘍がちょっと大きくなってきているとの 事で、グレー1だと聞いていましたがこんな早く再発する事があるのでしょうか?
脳幹手術のリスク
脳幹に腫瘍が出来るとどんな症状が出るのでしょうか? 脳幹手術で記憶障害や言語障害のリスクを出ると聞きましたが、どのようになりますか? 教えて頂けたらと思います
腕の腫れです
右小脳腫瘍の摘出手術をしてから、左が麻痺が残り、杖で歩いてます。左が麻痺してるから、右で杖を使うのでどうしても右に力が入り最近は右がよくしびれます
頭と顔面に痛みがある!!
症状発症は5月下旬、頭の痛みが始まる。現在は痛みが顔面に及び特に左目の後ろ辺りが痛いとのこと。 近所の二次救急指定病院の脳神経外科で診察を受け、CT,MRIの検査を受ける。結果、おでこの後ろ、真ん中より少し左に直径1センチほどの白い物が写っていた!!医師からは腫瘍ではないとの事!とりあえず6月中旬にもう一度検査をするとのことになった。 痛み止めをもらうが改善せず、また首も痛かったので以前に通院歴のある整形外科へ!!首の骨の4番目か5番目あたりが変形してヘルニアまではいっていないとのこと!コルセット装着で4,5日安静ということになった。本日で3日目。 また以前より軽い緑内障で昨日眼科へ定期受診の際には目には異常がないとの事。 また10年前からうつ病のため心療内科にも通院している。 本人は痛みであまり動けず現在自宅で患部を冷やしながら安静にしている。 いろいろな病気などもあるので、この際トータル的に診てもらえる総合診療科の受診を考えているが、病院の情報がなかなかつかめずに困っています。または他に別の科の受診をした方が良いのでしょうか? どの病院でどのような科を受診したらよいか?よろしくお願いいたします。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。
「脳腫瘍」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「受診について相談する」とは?
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。