
婦人科疾患の中でもっとも頻度の高いのが子宮筋腫です。30歳以上の女性のおよそ20~30%にみられ、筋腫ができる箇所によって症状も違い、治療法も異なります。2009年の開院以来、腹腔鏡下手術5000例(前任地を含めると12,000例)を突破した福岡山王病院 名誉病院長の中村元一先生に子宮筋腫についてお話を伺いました。
良性の婦人科疾患の中でもっとも多いのが子宮筋腫です。子宮は筋肉でできていますが、その筋肉から発生する良性の腫瘍のことを子宮筋腫といいます。筋腫は、できる場所によって「漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)」「筋層内筋腫」「粘膜下筋腫」の3つのタイプに分類され、それぞれ症状も異なります。
子宮筋腫ができる原因は、はっきりとしたことはわかっていませんが、女性ホルモンであるエストロゲンが関与していることはわかっています。そのため、エストロゲンが分泌されていない初経前の女性にはみられませんし、閉経後の方では新たに筋腫ができることはありません。また、筋腫がある方でも、閉経すればある程度小さくなってきますので、治療の必要性はほぼなくなります。
筋腫はできる場所によって症状が異なり、子宮の内腔に向かうほどひどくなります。主な症状としては、月経時の出血量の増加や腹痛、腰痛などです。筋腫が大きくなることで、膀胱が圧迫されてトイレが近くなるということもあります。出血量が多いため貧血を起こすという方もおられます。また、不妊の原因となることもあります。
子宮筋腫は増加傾向にありますが、その背景としては女性ホルモンにさらされる期間が長くなったことが考えられます。昔は、ひとりの女性が5人も6人も子どもを生んでいた時代がありました。しかし、現在は生んだとしても1人や2人です。女性の社会進出や晩婚化などの影響もあって、子どもを生まない女性も増えています。
ひとり赤ちゃんを生むことで、およそ2年間の無月経期間がうまれますので、5人生むと生涯で10年間、エストロゲンにさらさられない時期があるということです。同じ婦人科の病気で子宮内膜症がありますが、内膜症も同じようにエストロゲンにさらされる期間が長くなることによって起こるものなのです。
また一方で、増加した背景として診断技術の進歩も大きいと思います。いまは超音波ですぐに診断することができます。経膣超音波といって、膣の中に超音波の器具を挿入して調べることで、1センチや2センチの筋腫をみつけることも可能となりました。
子宮筋腫があるからといって、必ず治療が必要というわけではありません。筋腫ができたことで起こるひどい生理痛や貧血などの症状が強くなり、日常生活に支障をおよぼす場合などが治療の対象となります。
治療は筋腫核の摘出あるいは子宮を摘出する手術を行いますが、福岡山王病院ではおなかを切らない腹腔鏡や子宮鏡などを用いた手術法をとりいれています。腹腔鏡を使った手術は全ての患者さんに適応されるわけではありませが、メリットとしては、「おなかの傷が小さい」「入院期間が短い」「社会復帰が早い」「痛みが軽い」などがあげられます。
福岡山王病院 名誉病院長
周辺で子宮筋腫の実績がある医師
愛育病院 院長
愛育病院 妊娠、出産だけでなく女性の“今と未来”を守る医療を提供
港区の医療において、やさしい婦人科治療・安心安全を追求した無痛分娩など提供する愛育病院による特集です。
内科、外科、小児科、小児外科、産婦人科、放射線科、麻酔科、乳腺外科、女性内科
東京都港区芝浦1丁目16-10
都営三田線「三田」A6出口 徒歩6分、JR山手線「田町」東口 徒歩7分
河北総合病院 産婦人科 医長
内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、神経内科、リウマチ科、リハビリテーション科、小児科、外科、呼吸器外科、心臓血管外科、脳神経外科、整形外科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、眼科、皮膚科、放射線科、麻酔科、糖尿病・内分泌・代謝内科、腎臓内科、消化器外科、病理診断科、臨床検査科、救急科、感染症内科、血液内科、精神科、産科、婦人科、乳腺外科、小児アレルギー科、形成外科、美容外科、脳神経内科、頭頸部外科、放射線腫瘍科、疼痛緩和内科、血液外科
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JR中央線(快速)「阿佐ケ谷」 徒歩5分、東京メトロ丸ノ内線「南阿佐ケ谷」 徒歩15分
聖路加国際病院 女性総合診療部 部長
内科、血液内科、リウマチ科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、腫瘍内科、感染症内科、消化器内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、放射線治療科、病理診断科
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国際医療福祉大学三田病院 婦人科部長、国際医療福祉大学 産婦人科学教授
内科、血液内科、外科、精神科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、脳神経内科、血管外科、脊椎脊髄外科、放射線診断科、放射線治療科、頭頸部外科、病理診断科
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都営大江戸線「赤羽橋」赤羽橋口出口または中之橋出口 徒歩5分、東京メトロ南北線「麻布十番」3番出口 徒歩8分、都営三田線「芝公園」A2番出口 徒歩10分、JR山手線「田町」三田口出口 車5分 徒歩20分
山王病院(東京都) 名誉病院長
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子宮筋腫による子宮全摘について
臀部から腿にかけて数か月痛み、整形外科を受診したところ椎間板ヘルニアと診断され、その原因がMRIを撮ったことでとても大きい子宮筋腫が原因ではないかと診断されました。 婦人科で受診したところ、子宮筋腫が多発し大きい為、子宮全摘が最善と診断を受けました。 筋腫の種類としては、筋層内・漿膜下・粘膜下全てに複数存在します。現在、セカンドオピニオンを受けるべく準備しておりますが、 実費となる為、少し躊躇しております。子宮筋腫が多発している場合、子宮全摘は一般的なのでしょうか。
今後の検査は必要ですか?
2014年に子宮筋腫の手術をしました。 2022年の検査で子宮頚部:好中球、表層型~中層型の扁平上皮細胞が認められます。明らかな異型細胞はみられません。という結果でした。 医師には今後こちらの病院での検査は出来ないので市の定期検査をしてください。と言われましたが、表層型~中層型の扁平上皮細胞が認められます。は病気ではないということでしょうか? 私としては子宮筋腫の術後のイレウスで現在も毎日不具合と痛みが続くことでこちらの病院に通うのでそのついでに1~2年に一度子宮頚部の検査をして頂きたいと思いますが、それは無理なことでしょうか? 以上、2点教えてください。
検査を早めた方が良いか
変性した8cmほどの筋腫があり、悪性の可能性を完全に否定できないとのことで大学病院にて経過観察中です。定期検診の血液検査でca125が160だったのですが、生理中(5日目)の影響だろうとのことでした。 MRI検査の期間が前回から少し空いているが、すぐ行うか半年先にするかとたずねられ、半年後に予約したのですが、上記の数値が少し高めということを後になって認識し、検査を早めた方が良いのか迷っています。 エコー検査では特に大きな変化はないと言われています。
手術後の微熱
5月中旬に子宮筋腫核出の開腹手術を受けました。術後の経過は順調で、自宅静養中です。術後3週間過ぎた頃から微熱が出たり出なかったりする状態が続いています。自宅で自己にてコロナ抗原検査キットを2回使用し陰性。術後検診を急遽行い採血でもCRPやWBCの上昇なしで、傷も綺麗。経膣エコーも問題ない状況です。ホットフラッシュのように一時的に暑くなり、衣服調整にて平熱に戻ったりします。子宮筋腫を喀出したことで、一時的に更年期障害のような症状が出たりするのでしょうか。それとも何らか病気を考えた方が良いのでしょうか。
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