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子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術とは? ——手術のポイントやメリットを解説

子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術とは? ——手術のポイントやメリットを解説
メディカルノート編集部 [医師監修]

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子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術(ふくくうきょうかしゅじゅつ)は、従来の開腹手術に比べて体の負担が少ないため、早期回復が見込めるとされています。では、腹腔鏡下手術とは具体的にどのような手術なのでしょうか。

本記事では子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術の特徴について解説します。

腹腔鏡下手術とは、腹腔鏡を用いることで従来の開腹手術に比べて小さな傷のみで手術を行うことができるため、体の負担を少なくすることが可能な手術です。これによって、早期の社会復帰が見込めます。

子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術の切開創
子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術の切開創

スタンダードな方法では、カメラを入れるための切開と、おへそに鉗子(かんし)と呼ばれる手術器具を入れるために下腹部に3か所の切開を行い、トロッカーという筒を挿入します。施設によって異なりますが5~15mm程の切開で手術することが可能です。

加えて、腹腔鏡下手術ではカメラで術野を拡大しながら、鉗子を用いることで繊細な手技を実現することができます。

子宮全摘出術では、靱帯(じんたい)や血管を適切に処置して、膀胱や尿管などの周囲の臓器を傷つけないように気をつけなければなりません。このような手術であるため、繊細な手技が求められる手術といえます。

腹腔鏡を用いた子宮筋腫核出術は、子宮の血流が流々としている状態で子宮を切開し、筋腫をくり抜くため、子宮全摘出術に比べて出血しやすくなります。そのため、可能な限り迅速に手術を行ことが重要です。また、子宮筋腫核出術を受ける方は妊娠を希望する方が多いので、妊娠中の合併症につながるような癒着を起こさないように注意を払う必要があります。

腹腔鏡下手術には以下のような特徴があります。

  • 開腹手術に比べて傷が小さい
  • 痛みを抑えられる
  • カメラの使用によって術野を拡大できることに加え、鉗子によって繊細な手術が可能
  • 開腹手術に比べて入院期間が短い

これらの点から、患者さんの体の負担を軽減できるため、早期の社会復帰が見込めます。しかし、子宮の大きさや筋腫の数によっては腹腔鏡下手術が適応外となるため、医師と相談のうえ治療方針を決めましょう。

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