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子宮筋腫や卵巣のう腫の治療法と、選択にあたってのポイント
子宮筋腫や卵巣のう腫など増加傾向にある婦人科疾患においては、治療の選択肢も大きく広がりました。とはいっても、治療法を選ぶ際にはさまざまな迷いがあることも少なくないようです。子宮をとるのか、残すの...
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子宮筋腫や卵巣のう腫の治療法と、選択にあたってのポイント

公開日 2016 年 02 月 29 日 | 更新日 2018 年 03 月 22 日

子宮筋腫や卵巣のう腫の治療法と、選択にあたってのポイント
中村 元一 先生

福岡山王病院 院長

中村 元一 先生

子宮筋腫や卵巣のう腫など増加傾向にある婦人科疾患においては、治療の選択肢も大きく広がりました。とはいっても、治療法を選ぶ際にはさまざまな迷いがあることも少なくないようです。子宮をとるのか、残すのか。これによって術式の選択肢も変わってきます。治療法を選ぶ時のポイントについて福岡山王病院院長の中村元一先生にお話を伺いました。

患者さんの希望に応じた治療法の選択を

他院で子宮全摘しかないといわれた方が受診されることは少なくありません。子どもがほしいから筋腫だけとってほしいという30代の方だったり、過去に2回の筋腫核出術をした後に再発して、それでも子どもがほしいから子宮を残したいという方だったり、さまざまです。子宮を温存したいという希望があるのであれば残す治療を行います。

これまで一番大きかった筋腫は4050グラムというのがありました。30代で子どもがほしいという方で、他院では全摘といわれたそうですが、当院で筋腫のみをとる手術を行いました。また、筋腫の数が100個以上ある方もおられましたが、子どもがほしいということで子宮温存術を行いました。後に妊娠して子どもが生まれたとお手紙が届きました。

治療法を選ぶ際に重要なことは、治療の後に子どもがほしいかどうか、ということです。すでに子どもがいる方でも残したいという場合には子宮を温存します。あくまでも、患者さんのご希望が優先です。

腹腔鏡や子宮鏡などを用いた手術にはさまざま種類があります。どの術式を選ぶのかについては、挙児(きょじ)の希望や出産の有無などを考慮しながら判断します。

例えば、筋腫の数がたくさんある、あるいは筋腫が非常に大きいという場合。将来子どもがほしいので筋腫だけとりたいというのであれば、おなかを開けて行う開腹術になります。このような場合は、後に妊娠しても出産の時には帝王切開になります。無理に腹腔鏡を使って筋腫をとらなくても、開腹手術の時の傷で帝王切開しますので、傷は最小限にすることができます。

 

子宮筋腫の治療について詳しくはこちら

一方、すでにお子さんが何人もいて、もう子どもは希望しないという場合。この時は腹腔鏡を使った子宮全摘術が可能です。腹腔鏡を用いた子宮全摘術は多岐にわたり、以下のような種類があります。

全腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)

すべての操作を腹腔鏡だけを使って行うもので、経膣分娩の経験のない方を対象に行われる。

腹腔鏡下膣式子宮全摘術(LAVH)

おなかに3か所穴を開け、腹腔鏡で子宮周辺の癒着の剥離や子宮の切り離しなどを行い、膣式に子宮を摘出する。

膣式子宮全摘術(TVH)

おなかには傷をつけず、すべて膣式に子宮を摘出する手術法で、対象は下記。

①経膣分娩の経験がある

②おなかの中の癒着が軽度である

③子宮の大きさが400グラム以下である

お子さんを希望されないのであれば、子宮全摘術をお勧めしています。子宮をとることで症状は完全に改善され、さらに子宮頸がんや体がんなどの心配もなくなるなどメリットが多いからです。さらに、患者さんが経膣分娩の経験があるのであれば、膣式子宮全摘術を行えば、まったくおなかに傷が残ることもありません。

 

婦人科手術における低侵襲手術について詳しくはこちら

環境も治療の一部

福岡山王病院は2009年に開院した病床数199床の総合病院です。特徴としては、全室バス・トイレ付きの個室ということです。入院前、患者さんは「個室しかないんですか?」と聞かれますが、退院する時には「個室でよかった」とほとんどの方がいわれます。

大部屋ではないので、周りに気兼ねすることもなく、自宅にいるような感覚で過ごすことができるようです。 前任地の病院は、今は新しくなりましたが、 当時は福岡市内でもっとも古い病院で、当時と全く同じ手術をここでも行っていると、術後の患者さんのガスの出が半日くらいは早いのです。「病は気から」といいますが、いい環境だと回復も早いのだと実感しています。

開院当時、立地の良さなどから「セレブの病院」といわれましたが、治療はすべて保険診療ですし、病床数が199床なので紹介状も必要ありません。個室の差額ベッド代は1日1万円~1万2千円で、婦人科の場合、腹腔鏡手術であれば入院期間はおよそ1週間です。それなら、お金にかえられないという方が多いです。

福岡山王病院院長。九州でいち早く良性の婦人科疾患に対する腹腔鏡下手術を導入。全国的でも屈指の腹腔鏡下手術の症例数をほこる。2009年に開院した福岡山王病院は2015年8月に腹腔鏡下手術症例数5,000例を突破。前任地からの実績を含めると実に12,000症例を超えている。腹腔鏡下手術におけるパイオニアのひとり。

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