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「顔面神経麻痺は耳鼻咽喉科へ」知る人は3割――第3回耳鼻咽喉科アンケート

公開日

2026年10月27日

更新日

2026年10月27日

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2026年10月27日

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一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会と株式会社メディカルノートは、「耳鼻咽喉科・頭頸部外科に関する認知度調査(第3回)」の結果を公開しました。同調査は、18歳以上の非医療従事者200人を対象にインターネット経由で実施されたもので(調査日:2026年7月7日)、2021年と2023年の過去2回に引き続き、耳鼻咽喉科・頭頸部外科で治療できる症状や病気の認知度を測る目的で行われました。過去2回の調査と比較して「首が腫れた」や「声が出しづらくなった」といった症状の認知度に改善が見られた一方、甲状腺がんや顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)など一部の病気について、同科で治療を受けられることがまだ十分に知られていない実態が明らかになりました。症状に応じた初期の受診行動につなげるための情報発信が求められています。

「声が出しづらくなった」の認知度は86.0%に上昇

​fig1_症状

耳鼻咽喉科で治療ができると思われる「症状」について尋ねたところ、同科が専門とする「声が出しづらくなった」を選択した人は86.0%(第1回:74.5%、第2回:77.0%)と増加傾向を示しました。また、「のどが痛い」は95.0%(第1回:94.0%、第2回:94.5%)と高い認知度を維持しています。

一方で、「顔の動きが悪くなった」(顔面神経麻痺の症状)を選択した人は22.0%(第1回:18.5%、第2回:18.0%)にとどまり、過去2回から微増したものの依然として低い認知度となりました。「首が腫れた」は46.0%(第1回:37.5%、第2回:39.5%)と着実な認知度の向上がみられたものの、「舌が腫れた」は51.0%(第1回:51.5%、第2回:51.5%)と横ばいでした。なお、「めまいがする」は50.0%(第1回:49.0%、第2回:55.5%)でした。

症状によって差はあるものの、「首が腫れた」や「声が出しづらくなった」については向上がみられ、首・のどの症状=耳鼻咽喉科というイメージが強まっていることがうかがえます。

甲状腺がんの認知度は前回より改善

fig2_がん

耳鼻咽喉科で検査・治療ができると思われる「がん」については、咽頭(いんとう)がんが97.5%(第1回:100.0%、第2回:99.0%)、喉頭(こうとう)がんが93.5%(第1回:96.0%、第2回:93.5%)と高い認知度を維持しました。

一方、舌がんを耳鼻咽喉科で治療できると知っていた人は66.5%(第1回:63.5%、第2回:65.5%)、甲状腺がんについては37.5%(第1回:32.5%、第2回:26.0%)にとどまりました。ただし、甲状腺がんの認知度は第2回調査の26.0%から11.5ポイント向上し、改善を見せています。

fig.3_舌がん×舌が腫れた

症状とがんの認知度の関係を分析すると、「舌が腫れた」を選択した人(102名)では94名(92.2%)が舌がんを同科で治療できると知っていたのに対し、選択しなかった人(98名)での認知は39名(39.8%)にとどまりました。

fig.4_甲状腺がん×首が腫れた

同様に「首が腫れた」を選択した人(92名)のうち、甲状腺がんを同科で治療できると知っていた人は46名(50.0%)でしたが、選択しなかった人(108名)での認知は29名(26.9%)でした。

このように、特定の症状を耳鼻咽喉科で治療できると知らない群では、がんについても同科で治療できることを知らない傾向が改めて確認されました。

首の腫れなどの初期症状を自覚した際、専門の診療科である耳鼻咽喉科・頭頸部外科を思い浮かべられるかどうかが、がんの早期発見や適切な治療につながる鍵を握っています。病名を知るだけでなく「この症状ならここへ行く」という初期の受診行動の重要性が浮き彫りになりました。

顔面神経麻痺の認知度は30%台へ

fig5_病気

専門とする各種の「病気」については、花粉症が92.5%、慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん:蓄膿〈ちくのう〉症)が97.0%、中耳炎が96.0%、扁桃(へんとう)炎が90.0%、嗅覚障害が79.0%、声帯ポリープが76.5%、味覚障害が65.5%と高い認知度を示しました。

一方で、顔面神経麻痺の認知度は30.5%(第1回:23.5%、第2回:20.0%)と過去調査から改善傾向にあるものの、依然として低い水準にとどまっています。このほか、睡眠時無呼吸症候群(47.5%)やメニエール病(62.5%)も継続的な啓発が必要な疾患として挙げられます。

「脳と目を除く首から上の病気」は耳鼻咽喉科へ

fig6_名称変更

同学会は2021年に「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会」へと名称を変更し、耳鼻咽喉科・頭頸部外科が「脳と目を除く首から上の全ての病気の外科的治療」を担っている実態の周知を進めてきました。

名称変更に対する印象を尋ねたところ、「口やのど、首の病気で耳鼻咽喉科を受診しやすくなる」と回答した人が109名(54.5%)で過去最多となりました。次いで「耳鼻咽喉科の診療がよりわかりやすくなった」が96名(48.0%)、「頭頸部外科の名称は、まだ理解しにくい」と感じている人は63名(31.5%)となり、新学会名への認知・理解が引き続き進んでいることが示唆されました。

また、自由回答では「耳・鼻以外の治療ができることを知らなかった、周知すべき」との意見が21件(第1回:17件、第2回:22件)寄せられました。

頭頸部には味覚や嗅覚などの重要な感覚器や神経が集中しており、機能を維持しながら治療するには高い専門性が求められます。同学会はアンケートの結果を踏まえて、頭頸部の病気の患者さんへ適切な治療を迅速に届けられるよう、耳鼻咽喉科・頭頸部外科が幅広い病気を専門としていることの継続的な啓発が必要であるとし、「首から上の不調」で何科に行けばいいか迷ったときには、まずは同科を受診してほしいと呼びかけています。

*調査の詳細 耳鼻咽喉科に関する認知度調査 2026年(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会Webサイト)

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