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子宮体がんの可能性がある症状とは?〜子宮体がんは放置すると進行する〜

子宮体がんの可能性がある症状とは?〜子宮体がんは放置すると進行する〜
塚﨑 雄大 先生

NTT東日本関東病院 産婦人科 部長

塚﨑 雄大 先生

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子宮体がんは子宮体部にできるがんのことです。日本では年間約17,800人が子宮体がんと診断されています(2019年時点)。患者は40歳代以降から増加し、50~60歳代の患者数がもっとも多くなっています。

子宮体がんの症状には不正出血などがあり、症状があるにもかかわらず放置してしまうとがんが進行し、治療が困難になることもあります。そのため、気になる症状がある場合は受診を検討しましょう。

本記事では、子宮体がんの症状や放置する危険性、治療などについて詳しく解説します。

子宮体がんを発症した場合、約90%に不正出血があるといわれています。また、閉経後に不正出血がある方のうち3人に1人は子宮体がんが原因であるといわれています。ただし、不正出血を生じる病気には子宮体がん以外にも感染症による炎症や月経異常、子宮筋腫などが挙げられます。いずれも不正出血がある場合は放置せず、婦人科の受診を検討しましょう。

また、20歳以上の女性であれば定期的に子宮がん検診を受けている人も多いことでしょう。しかし、一般的な子宮がん検診は子宮頸(しきゅうけい)んの検診であり、子宮体がんの有無を調べることはできません。そのため子宮がん検診の結果に異常がない人でも、不正出血などの気になる症状がある場合は子宮体がん検査を改めて受ける必要があります。

子宮体がんを放置しても自然に治ることはありません。

子宮体がんを放置すると症状が進行し、がんの深さや転移が進むことがあります。

子宮体がんの状態は進行度合いによって0期~IV期のステージに分類され、ステージによって治療方法が異なります。

子宮体がんにはI型、II型の2つのタイプがあり、原因によって分類されます。

I型は女性ホルモンのエストロゲンの刺激が長く続くことが原因のタイプです。一方、II型はエストロゲンとは関連がなく、糖尿病や遺伝などが原因のタイプです。

一般的にI型の進行はそれほど速くありませんが、II型は進行が速いといわれています。

子宮体がんはステージや状態によって治療方法が異なりますが、基本的には手術によって子宮、卵巣、卵管を取り除きます。

ただし、早期のがんであり、がんの組織型によってはホルモン療法を行い、子宮を温存することが可能な場合もあります。

一方、進行すれば子宮全摘出のほか、周辺のリンパ節を切除したり、大網(大腸や小腸を覆う網のような脂肪組織)や腸管を切除したりする必要もあります。さらに進行している場合は手術が難しくなるほか、手術後に放射線療法や化学療法をさらに追加で行う必要もあります。したがって、早期検診・早期治療が非常に重要だといえます。

子宮体がんの手術後にはさまざまな不調が現れることがあります。

主な症状には、便秘、むくみ、出血などがあり、症状に合わせた対処方法があります。術後に気になる症状があればまずは医師に相談をして、医師の指導の下対処するようにしましょう。

便秘―腹痛や嘔吐がある場合は受診の検討を

術後は便秘傾向になることがあります。食物繊維の多い食材を食べたり、運動をしたりすることで便秘解消を目指しましょう。ただし、腸閉塞(ちょうへいそく)の傾向がある場合は消化のよいものを取るようにしましょう。また、調子が悪いときは絶食し、点滴が必要になることがあります。24時間以上ガスが出ない、腹痛が強い、嘔吐があるなどの場合は、放置せずにかかりつけ医に相談することを検討しましょう。

むくみ―脚が赤く腫れた場合は受診の検討を

手術で骨盤リンパ節を摘出すると足にむくみが生じることがあります。着圧ストッキングの着用、体位の工夫、適度な体操や散歩などでむくみを予防するとよいでしょう。

ただし、足に傷があるとそこから細菌が入り、大腿部(だいたいぶ)や下腹部で炎症を起こすことがあります。足が赤く腫れたときは急ぎの受診が必要な場合があります。

そのほかの症状―急ぎの受診が必要な可能性も

そのほか、強い腹痛、嘔吐、足や下腹部が赤くなる、熱を持っている、血便、血尿などがあるときは急ぎの受診が必要な場合があります。血便や血尿に関しては、腟や腸管、膀胱から出血し、尿、便に混ざることがあります。

不正出血が生じている場合は、子宮体がんやほかの婦人科系疾患である可能性があります。そのため、不正出血が見られた場合は放置せず、婦人科の受診を検討しましょう。また、子宮体がんの術後に起こる不調の中にも放置してはならない症状があります。場合によっては急ぎの受診が必要なこともあるため注意しましょう。

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