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内視鏡検査は変わりつつある――初めて受ける方にぜひ知っておいてほしい現在の検査事情

公開日

2026年07月07日

更新日

2026年07月07日

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2026年07月07日

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東京下町おなか内視鏡クリニック 葛飾金町院 院長/三井 智広 先生

胃や大腸の内視鏡検査と聞くと、「苦しそう」「痛そう」といったイメージのある方は少なくない。健康診断で「要精査」と指摘されても、なかなか受診に踏み出せないという方もいるだろう。

しかし、内視鏡検査を取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化している。国立がん研究センター東病院や埼玉県立がんセンターで、内視鏡検査からその後の治療まで幅広く携わってきた、三井 智広(みつい ともひろ)先生(現、東京下町おなか内視鏡クリニック葛飾金町院 院長)は、次のように話す。

「現在の内視鏡検査は、以前とは変わってきている部分もあります。かつてのイメージのまま検査を敬遠してしまうのは、本当にもったいないことです。」

今回は、初めて内視鏡検査を受ける方に向けて、近年の内視鏡検査で行われている苦痛軽減のための工夫や、納得のいく医療機関選びのポイントについて、お話を伺った。

進化を続ける内視鏡検査

かつての内視鏡検査は、内視鏡自体が太く、検査中に苦痛や不快感を訴える方が少なくありませんでした。

しかし現在は、機器の小型化や高画質化だけでなく、患者さんの身体的負担を軽減するためのさまざまな機能が開発されています。

たとえば、スコープの先端が腸の壁に接触すると、スコープの先端部分が腸に合わせて曲がる機能が挙げられます。大腸はカーブが多いため、この機能によってスムーズに奥まで挿入できるようになりました。また、患者さんの腸の形状に合わせて、手元でスコープの硬さを調整できる機能もあり、腸に不必要な圧がかかるのを防ぐことができます。さらに、医師が手元で行う細かな操作がダイレクトに先端へ伝わる技術も進化しており、検査時間の短縮にもつながっています。こうした技術革新は、検査時の苦痛や負担の軽減につながっており、内視鏡検査に対するハードルを下げる一因となっています。 

最近は、検査時に鎮静薬を用いる医療機関も増えてきました 。全身麻酔とは異なりますが、うとうととリラックスした状態になるため、「気付いたら終わっていた」と感じる方もいます。ただし、鎮静薬を使用すれば100%苦しくないというわけではありません。鎮静薬は苦痛に対する感度を鈍らせてくれますが、それを上回るような強い負担が腸にかかれば、やはりつらさを感じてしまいます。

つまり、検査時の負担軽減には、鎮静薬だけでなく、使用する機器の性能や、医師の技術・経験も重要だということです。 

医療機関選びの際は、医師の経験に着目

では、一般の患者さんが医療機関を選ぶ際、どのような点を参考にすればよいのでしょうか。

客観的な指標の1つとなるのが、医師の「検査経験数(実績)」や「保有資格」です。内視鏡分野にはいくつかの専門資格が存在します。代表的なものとして「日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医」がありますが、近年では、「大腸内視鏡スクリーニング認定医」という資格も新設されています。

これらの資格は、一定以上の検査経験や知識、技術に関する基準を満たした医師に付与される資格です。 医療機関のホームページなどで、こうした資格のある医師が在籍しているか、また、検査体制や設備などを確認してみるのもよいでしょう。

下剤の種類は多様で、院内での服用も可能に

大腸カメラの前には、腸内をきれいにするために下剤(腸管洗浄剤)を服用する必要があります。「大量に飲まなければならない」「味がつらい」といったイメージのある方もいるかもしれませんが、現在は複数の種類があり、飲みやすさや服用量にも違いがあります。従来より少ない量(約1L)で済むお薬や、水と一緒に飲む錠剤タイプなど、体質や好みに応じて下剤を選択できる医療機関も増えています。

また、下剤は自宅だけでなく、院内で服用できる医療機関もあります。専用トイレを備えた個室や半個室を用意し、待ち時間が過ごしやすくなるよう配慮しているところもあります。「移動の途中でトイレに行きたくなったらどうしよう」といった不安がある方は、院内での下剤の服用に対応しているかどうかを事前に確認しておくと安心です。

「もっと早く受けていれば」と後悔しないために

内視鏡検査は、がんをはじめとする消化器疾患の早期発見、早期治療につながる重要な検査です。

私が以前、埼玉県立がんセンターに勤務していた頃、進行したがんが見つかった患者さんから、「こんなに苦しくない検査なら、もっと早く受けておけばよかった」という声をいただいたことがありました。内視鏡検査に対する過去のイメージが受診のハードルとなり、病気の発見が遅れることもあります。だからこそ、現在の検査事情を知っていただき、必要な方には適切なタイミングで検査を受けていただきたいと考えています。

現在の内視鏡検査は、胃であれば数分~10分程度、大腸であれば15~30分程度で終了します。また、同日に胃カメラと大腸カメラを受けられる医療機関や、 大腸検査中に見つかったポリープをその場で切除できる医療機関もあります。

内視鏡検査未経験で不安のある方、かつての検査にトラウマがある方は、まずは苦痛軽減の工夫を取り入れている専門的な医療機関に相談してみてください。

取材依頼は、お問い合わせフォームからお願いします。

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