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便秘や下痢は運動不足のサイン?専門医が語る、腸と運動の切っても切れない関係

公開日

2026年07月24日

更新日

2026年07月24日

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2026年07月24日

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ゆうゆう内科おなかクリニック 院長/岩田 悠嗣 先生

慢性的な便秘やお腹の張り、繰り返す下痢や腹痛。こうした腸の不調に悩んでいる人は少なくない。症状が続くと、多くの人はまず「食生活に問題があるのでは?」と考えるだろう。

しかし、腸の健康を考えるうえで、食事と同じくらい重要でありながら見落とされがちな要素がある。それが運動習慣だ。

運動不足は便秘に関係している可能性があるだけでなく、過敏性腸症候群(IBS)などの症状にも影響することがあるという。今回は、日本消化器病学会の消化器病専門医であり、日本医師会認定の健康スポーツ医としての知見も持つ、ゆうゆう内科おなかクリニック院長の岩田 悠嗣(いわた ゆうじ)先生に、腸と運動の関係について伺った。

お腹の不調と運動不足の関係

便秘、下痢、食後の腹痛、胸やけといった症状で受診される方に、ある共通点を感じることがあります。それは、日常的に体を動かす機会が少ないということです。

長引く便秘や下痢に悩まされている方は、食事だけでなく、普段どのくらい体を動かしているかを振り返ってみることも大切だと思います。

特に、緊張やストレスをきっかけに腹痛、下痢、便秘を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)については、精神的ストレスだけでなく運動不足が影響している場合もあり、適度な運動が症状改善に役立つ可能性があるとされています。

腸と運動――注目されるその関係

運動と腸の健康との関係については、さまざまな研究が行われています。運動習慣がある人は便秘が少ない傾向が報告されており、適度な身体活動が腸のはたらきに好影響を与える可能性も指摘されています。 また、運動にはストレスを軽減する効果も期待されており、ストレスをきっかけとするIBSにおいては、それが症状緩和に役立つこともあります。

さらに注目したいのが、大腸がんとの関係です。「運動不足=便秘になりやすい」というイメージのある方は多いと思いますが、身体活動量が少ない人ほど大腸がんのリスクが高いことが報告されています。運動は、お腹の不快感の解消だけでなく、将来的な病気のリスク低減にも関わる可能性があるのです。

日常的に体を動かすことが、いかにお腹の健康に寄与しているか。それを日々実感させてくれるのが、私のクリニックがある愛知県丹羽郡扶桑町の皆さんの姿です。

私が以前、別の地域の病院に勤務していた頃と比べると、この地域ではお腹の深刻なトラブルで受診される方が少ないという印象があります。農業が盛んであり、高齢になっても農作業や畑仕事で毎日マメに体を動かしている方が多くいらっしゃることが、その背景の1つにあるのかもしれないと感じています。

「どんな運動をすればよいか」――大切なのは「続けられること」

「具体的にどんな運動をすればよいですか」と質問を受けることがありますが、必ずしも激しい運動をする必要はありません。散歩でも、自転車でも、その方の体力や生活リズムに合ったものを選ぶことが大切です。

一般的には、少し汗ばむ程度のウォーキングなどを1日20~30分、週に数回行うことが1つの目安になります。ただ、最初からその目標を意識しすぎる必要はありません。買い物のついでに少し遠回りをする、エレベーターではなく階段を使うなど、日常の中で体を動かす機会を増やすことから始めていただければ十分です。

また、デスクワークが中心の方は、ときどき立ち上がって体を動かすなど、座っている時間を減らすことも意識してみてください。

私自身、小学校から大学まで野球を続け、健康スポーツ医学についても学んできました。そうした経験からお伝えしたいのは、「自分が楽しめる運動を選ぶこと」の大切さです。

義務感だけで運動を続けようとすると、どうしても長続きしません。趣味の延長として楽しめるものや、日常生活の中で無理なく取り入れられるものを見つけるほうが継続しやすいと思います。

腸の健康において重要なのは、一時的に頑張ることではなく、無理のない形で習慣化することです。まずはできることから始めてみてください。

運動習慣があっても、検査からは逃げないで

ただし、1つお伝えしたいことがあります。それは、「運動をしているから大丈夫」とは言い切れないということです。

運動習慣は大切ですが、それだけで大腸がんを完全に防げるわけではありません。大腸がんは初期にはほとんど症状がないまま進行することがあり、腸の中にできたポリープが長い年月をかけてがんへと変化していくケースもあります。

「お腹の調子は悪くない」「普段から運動もしている」という方ほど、検査を後回しにしてしまうことがあります。しかし、症状がない段階で病変を見つけることが、大腸がんの早期発見・早期治療につながります。

お腹の不調を感じている方はもちろん、健康に自信がある方も、日頃の運動習慣を見直すことと併せて、定期的な検診を意識していただきたいと思います。それが腸の健康を守る第一歩になるのではないでしょうか。

取材依頼は、お問い合わせフォームからお願いします。

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