連載クリニックの現場から

病気にかからないことを目指して――地域のかかりつけ医が語る、「予防医療」という考え方

公開日

2026年09月08日

更新日

2026年09月08日

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2026年09月08日

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とくいずみ医院 副院長/徳泉 澄子 先生

体調を崩したら医療機関にかかるという行動は、多くの人にとって当たり前になっている。しかし本当に大切なのは、病気になってから治すことよりも、病気にかからないように予防することではないだろうか。千葉県松戸市に開業して40年余りのとくいずみ医院にて、父である院長と共に地域の人々を診てきた副院長・徳泉 澄子(とくいずみ すみこ)先生に、予防医療という考え方についてお話を伺った。

 

「治す」以上に、「かからない」ことを大切に

病気になったら治療する。それは医療の大切な役割です。

けれども私は、治療の努力と同じくらい、あるいはそれ以上に「病気にかからないための努力」が大切だと考えています。

生活習慣病をはじめ、多くの病気は、日々の暮らしの積み重ねと深く関わっています。症状が出てから対処するのではなく、その手前で防ぐ。この「予防」という発想が、長い目で見て自分の健康を守ることにつながります。

たとえば、健診で血圧やコレステロールの値を指摘されたものの、そのままにしている方は少なくありません。自覚症状がないと、つい「自分は大丈夫」と思ってしまいがちです。

けれども、そうしたときこそ、気軽に相談に来ていただきたいのです。

「血圧が高いと言われたけれど、どうしたらよいか」といった、ライトな相談内容でかまいません。

受診したからといって、必ずしも薬が処方されるというわけではありません。1人で不安を抱え続けるよりも、一度相談してすっきりするほうが、心にも体にもよいと考えています。

予防の基本は、「当たり前」を続けること

では、予防のために何か特別なことが必要かというと、そうではありません。健康の基本は、3食をきちんと食べ、夜は早く休むという規則正しい生活にあります。

当たり前のことと思われるかもしれません。しかし、忙しい現代の暮らしのなかで、この当たり前を続けることは実は難しいと思っています。

だからこそ、まずはご自身の生活習慣を医師と共に見直し、無理のない範囲で整えていくことが、何よりの予防になります。

特別な健康法よりも、地道な毎日の積み重ねが、体を守る土台になるのです。

「念のため」の検査を、むやみに増やさないことも大切

予防が大切といっても、それは「とにかく検査をたくさん受けること」とは違います。

たとえば当クリニックでは、すでに健康診断で採血を受けているならその結果を判断材料にするなど、検査をむやみに増やさないように工夫しています。

過剰にならず、一人ひとりに本当に必要なものを一緒に見極めていく。予防的なかかわりにおいて患者さんの負担を減らすのも、医師の大切な役割です。もちろん、ご不安があれば医療機関にあらためての検査を相談してみるのがよいでしょう。

予防医療は、地域のかかりつけ医と共に

予防は、1人で完璧にやろうとすると、なかなか続かないものです。だからこそ、日頃から気軽に相談でき、個々の患者さんに合わせたスタイルで伴走するかかりつけ医の存在が支えになります。

健康によい生活といっても、続けやすいやり方は人それぞれ違います。「こうしなさい」という一方的な指示ではなく、暮らしや性格に合ったスタイルを一緒に探し、考え、無理なく続けられるラインを目指していく。頭ごなしにルールを決めてしまうのではなく、日々の暮らしを整えながら、生活習慣の基盤を一緒に作っていく。

そういった身近なかかりつけ医と共に、健康状態を意識し続けることが、病気にかかりにくい体をつくる一番の近道だと思います。

取材依頼は、お問い合わせフォームからお願いします。

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