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うつ病かも?と思ったら、一度疑ってみてほしい「男性更年期障害」の可能性

公開日

2026年09月14日

更新日

2026年09月14日

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2026年09月14日

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あかつき腎泌尿器科戸田公園 院長/小野原 聡 先生

気分の落ち込みや強い疲労感、意欲の低下が続くとき、うつ病かもしれないと考えて精神科を受診する男性は少なくない。実際、その背景に「男性更年期障害」(正式名称は加齢男性・性腺機能低下症候群(LOH症候群)と呼ばれる)が潜んでいるケースがある。

男性の更年期障害は女性に比べてまだ認知度が低く、どこに相談していいか分かりにくいのが現状だ。あかつき腎泌尿器科戸田公園の院長であり、日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医など複数の専門医資格を持つ小野原 聡(おのはら ただし)先生に、男性更年期障害の正しい知識と向き合い方についてお話を伺った。

男性更年期障害とは

イライラする、仕事に集中できない、以前ほど意欲が湧かない、気分が落ち込む――。男性更年期障害では、うつ病とよく似た精神症状が現れることがあります。

たとえば、家族から「最近ピリピリしている」「子どもにあたることが増えた」と指摘された場合、うつ病かもしれないと考えて精神科や心療内科を受診する方も多いかもしれません。

症状がなかなか改善しない場合には、男性更年期障害を含め、ほかの原因についても確認する必要があります

男性更年期障害の場合、精神症状に加えて、異常な発汗やほてり、めまい、全身の倦怠感、睡眠の乱れといった身体症状や、性欲の低下、勃起力の低下といった性機能の変化が重なって現れることがあります。

男性更年期障害は、40歳代でも起こりうる

男性更年期障害は40歳代から徐々に増えていきます。日本人成人男性を対象にテストステロン(男性ホルモン)の基準値を検討した調査 では、40歳代の約10 %、50歳代の約20 %、60歳代の約50 %で、テストステロン値が基準値の境界域以下であったと報告されています(これはテストステロン値からみた性腺機能低下の割合であり、男性更年期障害そのものの割合ではありません)。

加齢によるテストステロンの緩やかな低下だけでなく、慢性的なストレスや不規則な睡眠、偏った食生活といった生活習慣の乱れが、テストステロンの分泌に影響することがあります。

強いストレスを受けた時期にテストステロン値が低下し、強いだるさや不眠、意欲の低下などが現れることもあります。仕事で責任ある立場になる時期と重なりやすく、「仕事のプレッシャーのせいだ」「年齢のせいだ」と見過ごされてしまうこともあります。働き盛りの世代でも、起こりうる不調なのです。

診断は、症状と検査結果から総合的に判断 

男性更年期障害の診断では、問診や自覚症状の確認に加えて、AMS(Aging Males' Symptoms)スコアなどの質問票を症状評価に用い、血液検査でテストステロン値などを確認します。

なお、検査の結果だけで、男性更年期障害を確定したり、否定したりすることはできません。テストステロン値は診断や治療を考えるうえで重要な指標ですが、その数値だけで判断するものではありません。症状、生活背景、AMSスコア、血液検査の結果などを組み合わせ、総合的に評価し、治療方針を検討します。

さらに、不調の背景には、男性更年期障害だけでなく、肥満や糖尿病、睡眠障害などの病態が関係している場合もあります。「男性更年期障害に違いない」と決めつけるのではなく、ほかの病気も含めて確認することが大切です。

「もしかして」と思ったら、まず泌尿器科へ――相談先を知っておくことが第一歩

男性更年期障害の治療には、テストステロン補充療法、漢方薬、生活習慣の改善など、複数の選択肢があります。

どの方法が適しているかは、症状や検査結果、体の状態によって異なります。補充療法が向かない場合や本人が希望しない場合には漢方薬を用いるなど、症状に応じて治療法を選び、経過をみていきます。

「なんとなく不調が続いている」「以前と比べて意欲が落ちた気がする」「仕事に集中できなくなった」「家族から最近様子が違うと言われた」――。
こうした変化のうち、1つでも思い当たることがあれば、まずは泌尿器科の専門医に相談してみてください。

取材依頼は、お問い合わせフォームからお願いします。

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