インタビュー

逆行性射精の症状や糖尿病との合併など。気になる6つの疑問

逆行性射精の症状や糖尿病との合併など。気になる6つの疑問
湯村  寧 先生

横浜市立大学附属市民総合医療センター 生殖医療センター 部長 田園都市レディースクリニック

湯村 寧 先生

逆行性射精とは―男性不妊の原因にも」でも紹介していますが、逆行性射精とは、射精時に膀胱側へ射精してしまう症状です。
この逆行性射精に関して患者さんがよく疑問に思われている質問6つについて、引き続き湯村寧先生にお答えいただきました。逆行性射精に悩んでいる方は、是非一度目を通してみてください。

Q.逆行性射精の症状はどのようなものですか? 痛みはありますか? 精液などを見てわかりますか?

A.外見から分かる症状は精液量が減ってしまう、ということです。痛みなどは特にないと思います。
精液量の正常値は1.5ml以上といわれていますので、1mlに満たない場合には逆行性射精も考えられます。また射精後の尿が白く濁る、射精後に尿と一緒にどろっとしたものが出てくる、などの症状がある方もいらっしゃいます。

Q.逆行性射精なのですが、妊娠の可能性はありますか?

A.出てくる精液の量とその精液の中の精子の数や運動性にもよりますので、絶対妊娠できないということはないですが、パートナーを妊娠させる可能性は低くなると思われます。いずれにせよ、赤ちゃんを早く作りたいのであれば専門医の受診をされた方が早いと思います。

Q.自然治癒しますか?

A.原因が糖尿病の場合は、まず糖尿病を治療して血糖値が安定させることが重要です。血糖値が安定すれば時間を掛けて自然治癒する可能性はありますが、射精をコントロールするのは神経の問題ですので難しいと思います(神経はもっとも回復が遅い組織の一つです)。
一方、原因が薬剤によるものであれば、その薬剤を内服中止にすれば治る可能性はあります。

Q.恐らく逆行性射精なのですが、時間がなく泌尿器科に行けません。逆行性射精を放置しておいても、不妊になる以外、害はないと聞きます。今すぐ病院に行くべきですか? 悪化した場合、その他の悪影響もありますか?

A.おっしゃるとおりです。逆行性射精は、不妊症以外で害になることはありません。

Q.前立腺肥大症の薬、ユリーフ®の副作用で逆行性射精になると聞きました。副作用が出ないようにするにはどうしたらいいですか? また副作用が出た場合、薬を変えてもらうべきですか? それとも逆行性射精の治療を併用すればよいですか?

A.薬剤の問題ですので、薬剤を変更することが最も効果的です。とくに患者さんが気をつけることはないと思います(糖尿病の患者さん以外)。薬を変える場合には主治医の先生とよく相談の上、変更していただければ幸いです。

Q.糖尿病なのですが、逆行性射精になりやすいと聞きました。普段から注意すべきことはありますか? 定期的に専門医に受診したほうがいいですか?

A.まず血糖値をしっかりコントロールすることが重要です。今現在、精液量の減少などの症状が無ければ専門医の受診はしなくてもよろしいかと思います。