脳動脈瘤は、形、大きさ、場所などの特徴によって治療法が検討されますが、一般的に動脈瘤の入口部の大きさが4ミリ以上のものを広頚動脈瘤と呼んでおり、通常のコイルのみの塞栓が困難な症例として分類されています。そのなかでも瘤が25ミリ以上で、「ワイドネック」と呼ばれる入口の広い脳動脈瘤は治療が非常に難しいといわれます。昭和大学藤が丘病院脳神経外科教授の寺田友昭先生に動脈瘤の特徴と治療法についてお話をうかがいます。
脳動脈瘤には様々な種類があります。通常、治療の適応になるかどうかは、形、大きさ、場所などを考慮して決めますが、なかでも25ミリ以上の巨大動脈瘤と呼ばれる大きな動脈瘤は破裂リスクが高く、瘤の根元の「ネック」と呼ばれる部分が広いため血流も流れ込みやすいという特徴があります。そのため、「ステント」と呼ばれる筒状になった細かい編み目状の金属の筒を瘤の入口部を塞ぐように置いて、コイルが正常な血管に出てこないようにして、動脈瘤を塞栓していきます。また、ステントにより血管の走行を変えたり、ステントの網目の大きさにより、瘤に流れ込む血流を減少させることにより、瘤の再発を予防できます。
ステントは動脈瘤の特徴によって組み合わせや置き方を変えるため、方法は無数に存在します。ここで挙げた例はステントの置き方のごく一部です。
ステントを入れると血流の流れが変わり、動脈瘤に直接血液が流れ込むのを防ぐことができます。昭和大学藤が丘病院では、河野医師が中心となって治療の前にこのような血流の流れをシミュレーションする「CFD解析」を行っています。動脈瘤の増大のしかたや破裂予測をするシステムとして現在はまだ研究段階ですが、ステントを入れる前と入れた後でどのような流れに変わるか、どんなステントを入れるのが最適かをシミュレーションするために役立っています。
昭和大学藤が丘病院脳神経外科 教授
寺田 友昭 先生の所属医療機関
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開頭クリッピング術とカテーテルによるコイル術の違いを教えてください
めまいで受診したところ脳動脈瘤が見つかり、経過観察と言われた
半年ぐらい前からめまいがひどく、横から殴られたようにぐらついたり、視界が揺れたりしていたため、 耳鼻咽喉科を受診したところ、異常なしと診断を受けたが、脳神経外科の受診を勧められた。 その後、脳神経外科を受診したところ、脳動脈瘤という診断を受けたが、めまいの直接的な原因ではないと言われた。 脳動脈瘤の方はまだ大きくはないので経過観察だが、若いので念のため半年おきにMRIを撮るという流れになった。 この場合、めまいに対しては何科を受診したらよいのか。 また、脳動脈瘤に関しては引き続き同じ脳神経外科でMRIを撮りに行った方が良いのか。それとも一度別の病院にかかった方が良いのか。
未破裂脳動脈瘤の治療に関して
10年ほど前に脳底動脈に脳動脈瘤を指摘され、高血圧、高脂血症の薬を内服中でございます。頸部の動脈狭窄もあるため、抗凝固剤も内服しております。 ここ数年で動脈瘤の大きさが2倍くらいになり、現在の大きさは5~6mmです。大きさはさほど問題は無いようなのですが、瘤の形が突き出ている角?のようなものが数カ所あり、それも大きくなっているとのことで、何らかの治療を勧められました。 しかし、動脈瘤の位置が開頭では確認しにくい位置にある為クリッピングは難しく、コイリングが最も良いだろうと言われました。コイリングに関しても、これ以上ネックが大きくなったら難しくなるとのことです。 一番問題なのが、ヨード過敏症があると言うことです。 40年以上前の腎結石の際の造影で、全身に湿疹が出来、ヨード過敏を指摘されました。そのため、どこの病院に行っても治療は出来ないと言われてしまいます。 何か良い方法はないものかと悩んでおります。 私の叔母が40歳代でくも膜下出血で、母が脳出血で亡くなっていること、高血圧の持病もあり、時々血圧が220以上まで跳ね上がる事もあるため、何とか治療できたらと願っております。 何か良い方法があればご教授頂きたく、ご相談させて頂きました。 よろしくお願いいたします。
クモ膜下出血はどのような人がなるのでしょうか?
先日、友人のお母さんがクモ膜下出血で亡くなったという話を聞きました。発見が遅く、発見されたときにはすでに亡くなっていたそうです。私には一人暮らしの母が地元にいるのですが、この話を聞いてから母が突然、倒れるのではないかと心配になることがあります。クモ膜下出血って、そもそもどのような人がなるのでしょうか?ならないように気を付けることができるのでしょうか?
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