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2021年1月7日に出された「緊急事態宣言」のポイントを分かりやすく解説

公開日

2021年01月08日

更新日

2021年01月08日

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2021年01月08日

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この新型コロナウイルス感染症に関する記事の最終更新は2021年01月08日です。最新の情報については、厚生労働省などのホームページをご参照ください。

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症。日本では2020年の末に第3波が到来し、再び混乱を巻き起こしています。2021年1月7日には、新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、特措法)に基づき2度目となる「緊急事態宣言」が出されました。今回の緊急事態宣言を受け、生活はどのように変わるのでしょうか。内閣官房/内閣府の発表をもとにそのポイントを分かりやすく解説します。

対象の期間とエリアは?

緊急事態措置を実施すべき期間は2021年1月8日~2月7日(31日間)、実施エリアは東京、埼玉、千葉、神奈川(1都3県)です。さらに、2021年1月14日より栃木県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県の7府県も対象エリアとなっています。

緊急事態措置の軸となる4つの内容は?

今回の緊急事態宣言では「対策の急所」とされる飲食を伴うものを中心に対策を講じ、飲食につながる人の流れを制限することが望まれています。

具体的な措置として▽飲食店における20時までの営業時間短縮▽テレワークによる出勤者数7割減▽20時以降の不要不急の外出自粛▽スポーツ観戦やコンサートなどの入場制限――が示されました。

飲食店など施設の営業/利用はどうなる?

政府は、飲食店やカラオケボックスなどに対し、20時までの営業時間の短縮(酒類の提供は11時から19時まで)を要請。政令の改正により、各知事が要請に従わない店舗を公表することが可能になりました。1都3県で20時までの時短営業を行う店舗には「協力金」の支給を行います。また、これまですでに時短営業の協力をしている厳しい状況を踏まえ、協力金の上限を現行の月額換算120万円から同180万円に引き上げるとのことです。

また、遊戯場(ビリヤード、囲碁・将棋センターなど)や大規模な店舗などに対しても、飲食店と同じ内容(20時までの営業時間の短縮<酒類の提供は11時から19時まで>)の働きかけを行います。

このような対策を行う理由として、専門家の分析によると飲食はマスクを外すなどするため感染リスクが高く、感染拡大の主な起点であるということが挙げられます。また、感染経路が不明のものの多くは飲食経由であるとの見解もあります。

*新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金については、各都道府県のHPをご確認ください。

外出や移動は?

感染拡大を予防するため、不要不急の外出や移動については自粛を要請されています。飲食による感染リスクの高い場面を回避するさまざまな対策を実行するため、「20時以降」の外出自粛の徹底が求められます。なお、出勤や通院、散歩など、生活・健康の維持に必要な移動は除きます。

テレワークの推奨

職場への出勤自体は自粛要請の対象ではありません。しかし、対策の実効性を高める環境をつくるために、人と人との接触の機会を減らすことはとても重要です。そのため政府は事業者に対して、「出勤者数の7割削減」を目指し、テレワークやローテーション勤務、時差通勤などを要望しています。また、20時以降の外出自粛という観点で、事業の継続に必要な場合を除き、20時以降の勤務抑制が求められます。

写真:PIXTA

写真:PIXTA

国として、現在定着しつつある新たな働き方をさらに進め、都会と地方で同じ働き方ができるよう、テレワークを強力に推進する方針とのことです。

イベントなどの開催・参加は?

不特定多数の人が集まるようなイベントについては、人と人の接触の機会が多く、飲食につながる場合が多いことから、特別な対応が必要です。開催の規模(人数の上限、収容率、飲食を伴わないこと)が要件として示されています。たとえば、スポーツ観戦やコンサートなどは一律で入場者数の制限を5,000人とし、会場内での飲食も控えるよう要請されています。さらに、屋内では収容要員の50%以内の参加人数にすることや、屋外では人と人との距離を十分に確保する(2m目安)ことが求められます。

学校は休校になる?

幼稚園や保育所、小・中学校、高校、大学については、一律の臨時休業(いわゆる“一斉休校”)は要請されていません。放課後児童クラブなどに関しても、開所することが要請されています。その背景として、これまでに学校から地域に感染が広がった例はほとんどなく、未来を担う子どもたちの学びの機会を守りたいとの思いがあるようです。

特に今は受験シーズンに入っており、政府と1都3県は各学校と協力し、感染防止対策、面接授業・遠隔授業の効果的な実施など、学ぶ機会の確保に努めます。入試などは予定どおり実施されます。

写真:PIXTA

ただし関係者には、大学などでの部活動や、学生寮での感染防止対策、懇親会や飲み会などの開催について、学生への注意喚起の徹底が望まれます。特に1都3県では、部活動における感染リスクの高い活動(飲食を伴うものなど)の制限が要請されているため、注意してください。また、大学については、対面とオンラインをうまく組み合わせて授業を効果的に行うことが望まれています。

雇用を守る取り組み

政府は、国民の雇用を守るべく、パートや非正規労働の人を含め休業した場合の「雇用時調整助成金」の支給を行っています。雇用調整助成金は1日最大1万5000円、手元資金にお困りの場合には最大140万円の緊急小口資金を利用したり、最大4000万円の無利子・無担保の融資などを利用したりすることが可能です。

*雇用調整助成金については、こちらをご覧ください。

緊急事態宣言を発出した背景について

新型コロナウイルス感染症は、肺炎の発生頻度が季節性インフルエンザにかかった場合と比べて高く、感染経路が特定できないケースが多数発生しており、急速な増加が確認されています。さらに、医療提供体制も逼迫(ひっぱく)してきています。これらの状況により、国民の生命と健康に重大な被害を与える恐れがあり、また、全国的かつ急速な蔓延(まんえん)により国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある事態が発生したと認められました。

緊急事態措置によって目指すゴールは?

政府は、病床の状況や新規感染者数などの指標で総合的に判断される「ステージ4」を早急に脱却することを目指し、緊急事態宣言の対策に続けて、特措法の改正、ワクチンの早期接種などに段階的に取り組む姿勢です。感染対策の決め手となるワクチンについては、製薬会社の治験データの作業を前倒しし、安全性、有効性の審査を行ったうえで、2月下旬までには接種開始できるよう準備するとのことです。

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