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連載特集

ウイルスはこんな時にうつる! 自分も「新型コロナ?」と不安に思ったら

公開日

2020年02月21日

更新日

2020年02月21日

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2020年02月21日

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2~3月にかけては通常、インフルエンザの流行が続くと同時に、スギ花粉の飛散量が増える時期でもあります。せき、発熱などがあると、これらの病気に加えて今年は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染による肺炎(COVID-19)の恐れを抱く人もいるかもしれません。ただ、今のところ全国で爆発的な流行という状況にはなっていないので、落ち着いて行動することが必要です。どんな時に感染を疑うべきか、そして、疑わしい場合にどうすればいいかについて、厚生労働省国立感染症研究所などの情報を基に、2020年2月21日現在分かっていることをまとめました。【編集部】

接触または飛沫で感染

新型コロナウイルスは「接触感染」または「飛沫(ひまつ)感染」すると考えられています。中国の衛生当局はこれ以外に「エアロゾル感染」の可能性も示していますが、正式には確認されていません。

接触感染

ウイルスなどの病原体が付着したもの(ドアノブ、階段の手すり、椅子のひじ掛け、照明のスイッチなど)に触れた手指で目や鼻などの粘膜に触ることで起こる感染です。

飛沫感染

感染者がせきやくしゃみ、話すなどしているときに病原体と一緒に飛び出すしぶき(飛沫)を口や鼻から吸い込んで起こる感染です。飛沫は水分を含む比較的重い粒子のため、短時間で床や地面に落ちてしまいます。

エアロゾル感染

飛沫よりも小さく一定の時間、空気中を漂うことがある粒子(エアロゾル)にさらされた場合に起こる感染です。ただ、エアロゾル感染は、あるとしても特殊な環境に限られるとされており、厚労省は「飛沫感染に相当する」とみています。

空気感染

このほかに、感染症の伝わり方には「空気感染」があります。上述の「飛沫」の水分が蒸発した後に残る小さく軽い粒子が長時間空中を漂い、それを吸い込むことで感染します。はしか(麻疹)や水ぼうそう(水痘)など、強い感染力を持つウイルスは空気感染することが知られていますが、今のところ新型コロナウイルスで空気感染の例は見つかっていないこともあり、強い感染力があるとは考えられていません。

濃厚接触

新型コロナウイルスの報道などでは「濃厚接触」という言葉をよく耳にします。これは「必要な感染予防策なしで手で触れること、または対面で2m以内の距離で会話するなどの接触をした」場合で、感染リスクが高まります。

感染の恐れがある人や発熱した人などと同居する人は、マスクを着用し手指の衛生を徹底するようにしてください。衣服やリネン類の洗濯は通常通りで問題ありません。

このような感染経路から、手洗いの重要性や、どのような状況でマスクをすべきかが理解できるでしょう。

コロナウイルスの超微細構造がわかるイメージ図=CDCのイメージライブラリーより
コロナウイルスの超微細構造がわかるイメージ図=CDCのイメージライブラリーより

37.5℃の熱が4日以上続いたら相談を

どのような時に感染を疑えばいいでしょうか。

2月17日に新たに公表された最新の「相談・受診の目安」は次のようになっています。

  • 風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている
  • 強いだるさ(倦怠<けんたい>感)や息苦しさ(呼吸困難)がある

(高齢者、糖尿病心不全COPD(慢性閉塞<へいそく>性肺疾患)などの呼吸器疾患といった基礎疾患がある人、免疫抑制剤や抗がん剤などを処方されている人は上記の症状が2日続いた場合)

――このような症状がある場合には全国の都道府県に設置されている「帰国者・接触者相談センター」に連絡。センターでは事情を聴き、必要に応じて適切な医療機関を受診できるよう調整します。疑わしいからといって、直接医療機関を受診することはくれぐれも避けてください。

また、相談に先立ち、風邪の症状がある場合には学校や会社を休む、毎日検温をして結果を記録する――ことを呼び掛けています。

今のところ新型コロナウイルス感染以外の病気の人が圧倒的に多い状況だそうです。インフルエンザなどの可能性がある場合には、まずかかりつけ医に相談しましょう。

風邪症状が現れた女性

8割は軽症、基礎疾患のある人は重症化のリスク

もし感染してしまったらどう治療するのでしょうか。

世界保健機関(WHO)の2月19日の発表によると、患者の80%以上が軽症で、残る20%弱の患者は息切れ、敗血性ショック、多臓器不全といった重症・重篤な症状に陥るとしています。また、米疾病対策センター(CDC)は、高齢者や上述のような基礎疾患のある患者は重症化のリスクが高くなる恐れがあるとみています。

今のところ新型コロナウイルスによる肺炎に特効薬はありません。呼吸管理や症状を緩和するなどの対症療法を受けます。

中国では抗HIV薬による治療が奏功したとの情報があり、厚労省が治験を開始。ほかに診断方法や治療法・ワクチン開発を進めています。ただ、これらは数カ月以上の時間がかかることが考えられます。

そうした中で一般の人は、過度に恐れて医療機関や検査機関などの資源を浪費しない、手洗いなど個々人ができる感染症対策を徹底する(「広がりつつある新型コロナウイルスからわが身を守るには」参照)――ことで、少しでもウイルスの拡散を抑えることが必要です。

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