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インタビュー

公開日 : 2016 年 01 月 16 日
更新日 : 2017 年 12 月 13 日

長年、男性の前立腺がん検診にはPSA検査が用いられてきました。この検査では、前立腺でつくられるたんぱく質、前立腺特異的抗原(PSA)の量が測定されます。しかし、PSA検査による有益性よりも、検査による害の方が上回る場合があります。以下に、その詳細を述べます。

PSA検査は必要とならない場合が多い

PSAの数値が高い男性の多くは、前立腺がんではありません。PSAが高値になる理由としては、

  • 前立腺肥大
  • 前立腺の感染
  • 直近の性交渉
  • 直近に長時間自転車やバイクに乗った

というようなことが考えられます。

年齢やPSA値の程度にもよりますが、PSAの数値が高い男性の中で前立腺がんであるのは25%以下です。しかし、これらのがんの多くは問題になるものではありません。高齢の方だと、前立腺にがん細胞が発生していることも稀ではありませんが、このがんの進行速度は一般的に緩やかです。前立腺を越えて進行することはあまりなく、何らかの症状を引き起こしたり、死に至らしめることは通常はありません。

様々な研究により、55歳から69歳の男性1000人に対してPSA 検査を定期的に行っても、前立腺がんによる死亡者は1人しか減らすことができないということが示されています。

さらに、PSA 検査をすることにはリスクもあるのです。

前立腺がんの検査や治療を受けることにはリスクがある

PSA値が異常であれば、生検を受けることになるでしょう。生検では、直腸の壁から前立腺に向けて針を刺し、組織を採取します。このような生検は、痛みや出血につながることがあります。また重度の感染症を引き起こすこともあり、この場合は入院加療が必要になります。

前立腺がんの治療は、手術もしくは放射線治療が一般的ですが、これもまた益より害が上回ることがあります。心臓発作や深部静脈血栓、肺塞栓症といった重度の合併症が起こり得ますし、時には死に至ることもあります。加えて、男性1000人のうち40人ほどは、治療後に勃起不全になったり、尿失禁をするようになってしまうのです。

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