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前立腺がんで行われるPSA検査とは?〜定期的な検査で早期発見も可能〜

前立腺がんで行われるPSA検査とは?〜定期的な検査で早期発見も可能〜
平尾 佳彦 先生

社会福祉法人 大阪暁明館病院 名誉院長 / 公立大学法人 奈良県立医科大学 名誉教授

平尾 佳彦 先生

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前立腺がんとは、前立腺という男性特有の臓器に生じるがんです。ステージI~III期の場合、前立腺がんと診断されてから5年後の生存率は100%とされており、早期発見によって根治できる可能性が高いと考えられます。前立腺がんを診断するまでの検査は大きく分けて2種類あります。がんを発見するための検査とがんの診断を確定するための検査です。いずれも早期発見や適切な治療を行ううえで非常に重要です。

本記事では前立腺がんの発見や診断のために行われる検査について詳しく解説します。

前立腺がんを発見する主な検査にはPSA検査、直腸診の2つがあります。これらの検査が行われるタイミングは主に人間ドックや職場の健診で実施されているがん検診と、自覚症状があって受診した場合が挙げられます。

なお、前立腺がん検診の推奨対象は、以下のように分けられて推奨されています。

  • 親族に前立腺がん患者がいる:40歳または45歳から推奨
  • 親族に前立腺がん患者がいない:50歳以上から推奨

上記に当てはまる場合には定期的に人間ドックなどで検診を受けるとよいでしょう。

PSA検査とは、血液検査でPSA値を調べる検査です。がんや炎症で前立腺細胞が壊れると、PSA(前立腺特異抗原)というたんぱく質が血中に滲出(しんしゅつ)(流出すること)してPSA値が上昇します。

PSAの基準値は年齢によって変動することもありますが、基本的には4ng/mL未満とされ、4~10ng/mLとなるとがんの疑いがあり(いわゆるグレーゾーン)、25~40%の確率でがんが発見されます。ただし、10ng/mL以上でもがんが発見されなかったり、4ng/mL以下でも発見されたりすることもあるので注意が必要です。また、100ng/mL以上の場合は前立腺がんの疑いが強く、転移している可能性も考えられます。

排尿症状がある場合やPSA値が高い場合には、直腸診が行われることがあります。直腸診では医師が肛門から指を入れて前立腺を触診し、前立腺が左右非対称である、硬結がある、表面に凹凸があるといった場合に前立腺がんを疑います。また、必要に応じて肛門から超音波診断器具を入れて、前立腺の大きさや内部の形態を調べる経直腸エコーという画像検査が行われることもあります。

PSA検査や直腸診の結果、前立腺がんが疑われる場合は診断を確定するためにさらに詳しく検査を行います。この場合の検査には、前立腺生検や画像診断などが行われます。

エコーで前立腺を観察しながら、前立腺を細い針で刺して組織を採取する検査です。初回は10~12か所の組織を採取し、採取した細胞を顕微鏡で調べることでがん細胞かどうか判断します。がんが発見された場合はがんの局所での広がりや悪性度などの診断も併せて行います。

また、生検でがんが発見されない場合でもPSA検査は継続し、PSA値が上昇した場合は再度生検が行われることもあります。

必要に応じてMRI検査、CT検査、骨シンチグラフィ検査などを行うこともあります。MRI検査ではがんがある場所、前立腺の外への広がりの有無、リンパ節への転移の有無を、CT検査ではリンパ節や肺・肝への転移の有無、骨シンチグラフィ検査では骨転移の有無を調べることができます。

前立腺がんは早期発見により根治できる可能性が高く、診断時にステージI~III期だった場合の5年後の生存率は100%とされています。そのため、早期発見・治療ができるよう定期的な検査を行うために前立腺がん検診を受けるとよいでしょう。検診は、家族に前立腺がん患者がいる場合は40歳または45歳から、そうでない場合は50歳から自主的に前立腺がん検診を受けるとよいとされています。

検査により前立腺がんの診断が確定した場合は、がんの広がりや転移の有無によってI~IV期のステージ(がんの進行度)に分類され、ステージごとに推奨される治療方針を目安に治療が進められます。行われる検査や診断、治療に際して疑問や不安がある場合は担当医から十分に説明を受けるとよいでしょう。

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