子宮体がんの患者さんからは、しばしば「閉経してから出血があったが、月経が再開したと思っていた」「こんな大事になるとは思わなかった」という声が聞かれます。子宮体がんは進行すると怖い病気ですが、初期発見をすることも可能です。この子宮体がんについて、山王病院院長 堤治先生に伺いました。
婦人科系のがんのうち、もっとも多いのは子宮がんです。子宮がんは発生する場所によって二つに分けられます。子宮の本体部分(子宮体部)にできるのが子宮体がんで、子宮の出口付近(子宮頸部)にできるのが子宮頸がんです。
子宮の本体部分は子宮体部と呼ばれますが、その内側の表面を「子宮内膜」という組織がおおっています。この子宮内膜に出来たがんのことを「子宮体がん」と呼びます(子宮内膜に出来たがんですので「子宮内膜がん」とも呼ばれます)。
生活習慣や女性のライフサイクルの変化にともなって、子宮体がんは徐々に増えてきています。かつては子宮がんといえば子宮頸がんがほとんどでしたが、最近では子宮体がんが30%以上といわれており、特に都市部では増加傾向が顕著です。
食事や運動、喫煙など生活習慣が原因でおこる病気のことを「生活習慣病」と呼びます。高血圧、糖尿病などは生活習慣病の代表例です。
子宮体がんの発生にも生活習慣が影響すると言われており、この意味で子宮体がんは生活習慣病のひとつといえます。最近、子宮体がんが都市部の女性を中心に増えてきていますが、そこには生活習慣の欧米化が関係しているようです。また妊娠・出産は体がんのリスクを下げるので、近年の少子化も体がんの増加に影響しているといえます。
子宮体がんは、閉経前後の女性がかかりやすい病気です。その中でも子宮体がんにかかりやすいのは以下のような特徴がある方です。
他のがんも同様ですが、子宮体がんも初期に治療を開始した場合ほど治療成績がよいので、早期に発見することが大切です。
子宮体がんでもっとも多い自覚症状は不正出血です。特に、閉経後の不正出血は体がんを疑わなければなりません。また、褐色のおりものにも要注意です。閉経後に少量ずつ長く続く出血がある場合は、早めに婦人科あるいは検診を受診し、子宮体がんの検査を受ける必要があります。不正出血以外に特徴的な症状はないので、リスクの高い人は症状がなくとも検診をうけることをお勧めします。
山王病院(東京都) 名誉病院長
堤 治 先生の所属医療機関
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ペット集積あり、細胞診疑陽性
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