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編集部記事

胃の不快感や胸やけは胃がんの前兆?〜早期発見には初期症状がなくても定期検診が重要〜

胃の不快感や胸やけは胃がんの前兆?〜早期発見には初期症状がなくても定期検診が重要〜
山下 浩子 先生

河北総合病院 消化器内科副部長 内視鏡室室長

山下 浩子 先生

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胃がんは患者数が多く、日本全国で1年間に約135,000人が胃がんと診断されています。胃がんと診断される人は男性に多く、50歳頃から増加して80歳代にピークを迎えます。

がんは総じて早期発見・早期治療が大切で、発見が早ければ早いほど治る可能性が高くなるため、症状を知ることは非常に重要といえます。では、胃がんの症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

初期の胃がんでは症状が現れることはほとんどありませんが、胃の不快感や胸やけ、吐き気、食欲不振などを自覚する場合もあります。

ただし、これらの症状は胃がん特有のものではありません。胃ポリープ胃潰瘍慢性胃炎などの胃の良性疾患でも見られます。

胃がんの原因の1つにピロリ菌感染があり、これによって胃の粘膜に炎症が起こり続けると粘膜が薄くなります(萎縮(いしゅく))。これを萎縮性胃炎といい、萎縮性胃炎があると胃がんになりやすいことが分かっています。つまり、萎縮性胃炎は胃がんの前兆ともいえる病気なのです。萎縮性胃炎でも無症状のことが多いですが、胃の不快感や胃痛、吐き気などが生じる場合もあります。

進行胃がんで見られる症状には、上述した早期胃がんの症状以外に体重の減少、食事のつかえ感、胃痛、嘔吐、腫瘍からの出血による貧血、吐血、血便があります。これらの症状も胃の良性疾患で見られる場合もあるため、症状だけで胃がんと断定することはできません。

そのほかの症状として、胃がんそのものがしこりとなって触れるケースもあります。ただし、かなり進行しても症状が現れない場合もあります。

胃がんの発見には、胃X線検査(バリウム)と胃内視鏡検査(胃カメラ)が有用です。胃X線検査では発泡剤とバリウムを飲んで胃の中の粘膜を観察し、胃内視鏡検査では口または鼻から内視鏡を挿入して胃の内部を観察し、病変の有無や場所を確認します。

がんの診断が確定した後に行われる検査として、超音波内視鏡検査や腹部超音波検査・CT検査などがあります。これらの検査によって深達度(がんの深さ)、転移や周辺の臓器への広がりなどが分かります。

がん検診とは、症状のない人を対象にがんの早期発見を目的として行われる検査のことです。

胃がん検診では問診に加えて、胃部X線検査または胃内視鏡検査のいずれかが行われます。50歳以上の人が対象で、2年に1回の実施が推奨されています。ただし、厚生労働省が定める市町村のがん検診の指針では、当分の間、胃部X線検査は40歳以上、1年に1回の実施も可能とされています(2020年7月時点)。

胃がんは早い段階で症状が現れることがほとんどなく、かなり進行しても症状が出ない場合もあるため、検診で発見されるケースも少なくありません。早期発見のため、50歳以上の方は定期的に検診を行うことが推奨されます。

なお、がん検診は市町村や職場、加入している健康保険組合などでも実施している場合があるため、確認しておくとよいでしょう。

胃がんでは、胃の不快感や胸やけ、吐き気、食欲不振、体重の減少、食事のつかえ感、胃痛、嘔吐、貧血、吐血、血便などの症状が見られることもあります。症状に胃がん特有のものはなく、胃の良性疾患でも似たような症状が見られますが、いずれにせよ長く続いている場合には何らかの病気の可能性も考えられます。上記の症状が続いている場合は、内科や消化器内科、胃腸科への受診を検討するとよいでしょう。

胃がんは無症状であることが多く、胃がん特有の症状がないために、症状だけで胃がんと断定することはできません。病気の有無や病名の特定には、胃内視鏡検査が必要です。病気ではない場合や良性疾患である場合も多いですが、胃がんの可能性も考えられるため、気になる症状があれば一度病院を受診して検査を受けるのがよいでしょう。症状がない場合でも50歳以上の人は定期的に検診を受け、早期発見に努めることが大切です。

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