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インタビュー

公開日 : 2015 年 12 月 14 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

子宮頸がんとは。若い女性にも頻発する疾患

婦人科腫瘍の中でもっとも多いのが子宮にできるがん。子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんの二種類がありますが、同じ子宮にできるがんでもその病態は全く異なっています。若い女性から高齢の女性まで幅広く発症する子宮頸がんと、閉経期以降のやや高齢の方に多い子宮体がんと、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、子宮頸がんの特徴について飯塚病院産婦人科部長の辻岡寛先生にお話しを伺いました。

子宮頸がんとは

子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頚部に発症するがんのことで、ヒトパピローマ(HPV)というウイルスが原因で起こることがわかっています。

 

 

 

性交渉の経験のある方なら誰もがかかる可能性があり、またその機会が多い方に起こりやすいとされています。発症するリスクとしては、以下のようなものがあります。

子宮頸がんの発症リスク

  1. 妊娠回数が多い方
  2. 多産の方
  3. 経口避妊薬(ピル)を服用している方
  4. 性交渉のパートナー数の多い方

子宮頸がんの特徴としては、20~30歳代の若い女性にも多いということが挙げられます。このように若い年代でかかるがんというのは他の固形がん(血液がん以外のがん)ではあまりないことです。

患者数が多い乳がんの場合は30~40代から罹患者数が増えてきますが、20代で比較する際、上皮内がん(深いところまで浸潤していないがん)というレベルまで含めると子宮頸がんのほうが罹患者数は多くなります。そのため子宮頸がんに関しては、検診での早期発見が非常に重要になるのです。

100種類以上あるヒトパピローマウィルスの中で高リスクタイプは7~8種類

子宮頸がんの発生原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)には複数の型があり、その数は100種類以上あることがわかっています。そのなかで実際にがんになるリスクのあるものは13~15種類、さらにリスクの高いハイリスクタイプのものが7~8種類ほどあります。

ハイリスクタイプのHPVは性交渉経験のある女性(男性)なら誰もが感染している可能性があり、生涯に一般女性が感染する確率は60%ほどであるといわれています。しかしHPVは感染したとしても全てががんへと移行することはないといえます。ほとんどの場合が一時的なもので、ウイルスは体内から自然に消失し病気を発生させることはありません。ただ、そのなかの約10%が持続感染を起こし、そのケースが前がん病変(がんの前段階)へと変化し、さらにその10~30%ががんへと移行するといわれています。

子宮頸がんを発生させるハイリスクタイプの約70%を占めているのが16型と18型というウイルスです。これらのウイルスに対してはワクチンが出ており、感染する前にワクチンを接種することでほぼ100%の予防効果があることが証明されています。しかし、現在は副作用問題で接種が厳しい状況が続いています。それでも非常に有効な予防法なので、早い段階での再開が待たれます。

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