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インタビュー

公開日 : 2016 年 04 月 04 日
更新日 : 2017 年 09 月 22 日

脳卒中は高齢になるほどリスクが高くなるとされています。しかしその内訳をみると、脳梗塞を発症する方が高齢者中心であるのに対して、脳出血は30代、40代の方が発症する例も珍しくありません。働きざかりの方が社会復帰するためには、日常生活のリハビリテーションだけでなく、その先にある職業復帰が大きな壁となっています。牧田総合病院の理事長であり脳神経外科部長の荒井好範先生にお話をうかがいました。

個人に合わせたリハビリテーション

ADL(日常生活動作)の程度が重要

脳卒中による脳の損傷や障害の程度は人それぞれですが、リハビリテーションの内容は一人ひとりの患者さんでまったく違うというわけではありません。ただし、障害された脳の部位が右か左かによって、失語があるかないかなどの違いがあります。

麻痺の程度にも個人差はありますが、重要なのはその方のADL(日常生活動作)がどれくらい良いのか、それとも悪いのかという点です。どの程度動けるのか、たとえば膝立ちができるなど、その度合いによって負荷をどれくらいかけていくかということを個人に合わせて判断していきます。

そのプランを作っていくのは理学療法士・作業療法士・言語療法士などのセラピストの役割となります。リハビリテーションの専門医も交えて行ってはいますが、あくまでも中心はセラピストであり、我々医師は主にリハビリ中のリスクや血圧の管理などに関わっています。

もちろん、歩いたり訓練したりすることだけがリハビリではありません。着替えやトイレの動作など、日常のちょっとしたことがすべてリハビリの一環です。そういった場面では看護師の役割も非常に大切です。また、服薬指導においては薬剤師もかかわってきます。リハビリテーションはまさに「チーム医療」の最たるものかもしれません。

高次脳機能障害

脳卒中の後遺症では、麻痺など目に見えるものだけでなく、高次脳機能障害も大きな問題です。麻痺は頑張ってある程度改善しても、高次脳機能障害が社会復帰するうえで問題になる場合は少なくありません。外見上わかりにくい部分であるだけに、早めに察知するよう注意を払っています。

高次脳機能障害は脳卒中だけではなく、交通事故や外傷で起こることもあります。現在、社会的にも大きな問題になりつつあり、「高次脳機能障害を考える会」など、家族会の活動も活発になっています。牧田総合病院でも私が「高次脳機能外来」を実施しており、企業の産業医から高次脳機能障害の状態を診断してほしいといった依頼が来ることもあります。

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