
この記事では、大腸がん検診や精密検査について、種類や具体的な流れ、費用、新しい検査などを解説します。
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大腸がんは、罹患数、死亡数ともに多い病気です。検診による早期発見が重要とされています。
大腸がんは、日本において罹患数が多いがんの1つです。2021年には約15万人が新たに診断を受けたとされています。また、女性においては、がんによる死亡原因の1位となっています。大腸がんは比較的身近な病気といえるでしょう。
一方で、大腸がんは早期に発見し、適切な治療を開始すれば、高い治療効果が期待できる病気でもあります。大腸がんと診断された患者さんのステージ(病期)別の5年生存率(ネット・サバイバル*)では、早期(ステージ1)の大腸がんで92.3%と報告されています。
大腸がん検診は、早期発見のための一次検診として有効な手段とされています。無症状の状態でも発見につなげることが可能であり、定期的に検診を受けることが重要といえます。
*ネット・サバイバル:がんが原因での死亡のみを考慮した生存率。がん以外の原因による死亡(他の病気や事故など)は除外して算出される。
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大腸がん検診としては、便潜血検査が行われます。この検査で陽性となった場合に、より詳しい精密検査へ進むのが一般的な流れです。
大腸がん検診では、便潜血検査が行われます。便潜血検査の対象者は40歳以上の男女とされており、年に1回の受診が推奨されています。自治体が行っているため、実施方法などが異なる場合もあります。
便潜血検査とは、便の中に目には見えない微量の血液が含まれていないかを調べる検査です。がんやポリープがあると、その表面からわずかに出血することがあるため、それを検知することを目的としています。
なお、この検査はヒトの血液にのみ反応するため、検査前に肉や魚などの食事制限をする必要もなく、受診者の負担が少ないという特徴があります。通常、2日分の便を採取して検査します。
検査結果が陽性の場合、消化管のどこかで出血が生じていると考えられます。痔や大腸の炎症、あるいは良性のポリープなど、がん以外の原因でも陽性となります。
陽性となった場合は、がんを含め出血の原因となっている病気の早期発見のためにも、精密検査を受けるようにしましょう。
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精密検査としては、大腸内視鏡検査が行われます。この検査では、内視鏡により大腸の内部を直接観察します。検査の前には食事制限などが必要です。
便潜血検査で陽性となった場合に行われる検査で、「大腸カメラ」と呼ばれることもあります。内視鏡(先端に小型カメラがついた細いスコープ)を肛門から挿入し、大腸の内部を直接観察します。
この検査で、がんやポリープの有無、大きさ、場所などを確認できます。また、疑わしい組織の一部を採取(生検)して、がん細胞が含まれているかを調べることで、最終的な確定診断が行われます。
検査を行う前には、食事制限や下剤(腸管洗浄液)の服用などが必要になります。検査の所要時間は長くはなく、必要に応じて鎮静薬を使用できる場合もあります。
検査前日は、腸に食物が残らないよう食事の内容を調整する必要があります。受診する医療機関の指示に従うようにしましょう。
検査当日、下剤を飲む必要があります。
検査時間は通常15~30分程度です。ポリープが見つかった場合は、その場で切除することもあります。また、痛みや苦しさへの不安が大きい方は、鎮静薬を使用できる場合があります。事前に医師に相談するとよいでしょう。
便潜血検査陽性などの理由で大腸内視鏡検査を受ける場合、医療保険の適用を受けることができます。費用の目安は以下のとおりです。実際の費用は医療機関に確認するようにしましょう。

大腸内視鏡検査は安全性の高い検査ですが、ごくまれに合併症が起こる場合もあります。大腸内視鏡検査における合併症としては、腸に穴が開く穿孔や出血が挙げられます。
これらの合併症が生じる頻度は低いものの、リスクを抑えるためにも、医師の指示に従った適切な準備を行うことが大切です。
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近年、AI技術による診断のサポートなど、新たな選択肢が登場しています。また、内視鏡以外を用いた検査も選択肢として存在します。
大腸内視鏡検査は、検査を行う医師の技術や経験に左右される側面もありましたが、近年、その均質化と精度向上を目的として、AI(人工知能)を活用した診断支援システムも登場しています。これは、内視鏡カメラの映像をAIがリアルタイムで解析し、病変と思われる箇所を医師に知らせる技術です。
医療保険の適用となる検査ですが、事前に医療機関に確認しましょう。また、全ての医療機関で実施可能なわけではありません。
内視鏡の挿入が難しいなどの理由で、代替となる検査が検討される場合もあります。
カプセル型の機器を飲み、大腸の様子を調べる検査です。カプセルが大腸の中を通過する際に、カプセルに搭載されたカメラで画像が撮影されます。生検を行ったり、ポリープを切除したりすることはできません。
全ての方に使用できるわけではなく、医療保険の適用となるにはいくつかの条件があります。
CT検査として大腸を撮影し、三次元の画像を作成して内部を観察する検査です。内視鏡を使用しないため痛みは生じないことが一般的ですが、生検や治療はできず、少量の放射線被ばくがあります。また、大腸の表面に留まる病変は検知しにくいといわれています。
A.早期のがんやポリープは、常に出血しているわけではないため、検査時に出血がなければ結果は陰性となります(偽陰性)。そのため、陰性であっても100%安心というわけではありません。検診を定期的に受けることや、腹痛や便通異常などの気になる症状があれば、医療機関に相談することが大切です。
A.便潜血検査で陽性と判定された場合は、再検査ではなく、精密検査を受けることが推奨されます。病変があったとしても出血は断続的なことが多く、再検査の際に陰性となる可能性が考えられます。
A.1日だけの採便では見逃される可能性のある、わずかな出血を捉える確率を高めるためです。2日間検査することで、検出の精度を向上させることが目的とされています。
大腸がんは、早期発見・早期治療が重要な病気です。定期的な大腸がん検診は、早期発見のための有効な手段になります。
また、検診の結果が陽性であった場合はもちろん、お腹の気になる症状が悪化する場合、改善しない場合などにも、かかりつけの医療機関や専門医の受診を検討するとよいでしょう。
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